自問自答ファッション講座のすゝめ
「一軍の服」とかってよく言うけど、我が家のクローゼットというロッカールームには、秘めたる才能があるのに監督の手腕不足で万年育成選手みたいなのがゴロゴロいる
好きで買ったし、似合わないとも思わないけど何で?とか、その他にも、服のことを考えれば考えるほどよくわからなくなり、名監督、名誉監督に教えを乞う気持ちで「自問自答ファッション講座」を受けてきた。講師はあきやあさみさん。きっとこのnoteにたどり着いた方は彼女を既にご存知だと思うので、特に説明はしない。ちなみに、受ける前にファッションについて考えたことはこちら。もったいぶって書いてるけどここで会おうとしてるのはもちろんあきやさん。ファッションモンスターの歌詞、結構いい。
本日私が書くのは、このファッション講座、気になってるけど、なかなか踏み切れないという以前の自分のような人への紹介文のような、あきやさんへのファンレターのような文です。
素人がスタイリストの講座を・・・?
私自身、スタイリストさんは芸能人などのスタイリングをする人で、一般人には無縁なものだと思ってきた。そして「素人が、しかも服好きだけどこんな迷子の状態の人間が、ファッション講座など(受けていいのか)・・?」という思いもはじめはあった。結論から言うと、素人だからこそ受けた方がいい。「て言っても、この講座代でUNIQL〇の服△枚買えるじゃん」という悪魔の声も聞こえてきそうだが、ずっと使えるものだと考えると「お、ねだん以上。」どころではない。
人気で予約が取りづらい点については、まあ、プレステ5に比べれば・・・いや、プレステの方が楽そうだな。
やさしさに包まれたなら
実は旧知の間柄なんだけど、直接会うのは数年ぶりで、対面でファッションについて一緒に考え(抜い)たのは初めてのはず。彼女の書く記事のパワフルなイメージで会ってみると、エネルギーはもちろん感じるけど、随所にやさしさが詰まっており、初対面の人はより「あ、中の人思ってたより柔らかい」という印象を受けるかもしれない。
もちろんつながる部分はたくさんあるけど、noteやブログで彼女が発信している情報とは別コンテンツとして、是非門を敲いてほしい。
つつみ込むように・・・
人は一般的に包まれることや、包まれたものが好きだ。包み焼ハンバーグ、ポットパイ、カルツォーネ。どれも考えたやつ天才かよ、と思いますよね(個人の感想です)。で、あきやさんはMISIAばりに包み込んでくれるひと。この場合の包み込むは無論精神的な話ですが、具体例は以下の通り。
やさしさで溢れるように
私は基本的には博愛主義で「世界人類が平和でありますように」と願っているタイプだが、行き過ぎた正義感や思想から、批判的な言動をすることが間々ある。ただ、あきやさんには全くそんなところがない。否定しない女・あきや。
・自身はミニマルな暮らしをしているのに、好きな服がいっぱいあって手放せない私に「好きならこれは着よう、これも着よう」と、軸ありきの判断ならOKと言う。自分の考えを押し付けない。
・「この質問苦手なんですよね」なんて失礼な返しをした時は、「そうだよね~」とそれまでの話から糸口を探してくれる。
・「どの服屋も同じに見える時がある」と言った時は、「同じなのはトレンドを追ってる店だから。それはそれでいい。」と説明してくれる。
・内面を大事にするあきやさんとは真逆なメソッドを使うスタイリストのことは、「あの人は大衆にわかりやすいモテのスタイリングをするプロ」と、称賛すらする余裕。
・「自分ないな~」「無趣味」「つまんない答え」などと言った時も、気を遣って社交辞令で言っている感じではなく、「そんなことないよ」と内面を見て、認めてくれる。
やさしさに包まれたなら
そんなわけで、メンタル豆腐な人でも安心です。私は「人と接しない仕事がしたい」と昔から言っていたくらい協調性がゼロですが、そんな人間の話もちゃんと聞いてくれます。たくさんのお客様と1on1で接してきて、社内教育にも携わっていたという、人とのつながりを大切にしてきたあきやさんだからこそ成せる業という感じ。
「紹介したい先輩がいるんだ~」は、マルチへの第一歩の常套句ですが、いま色んなところでこのセリフが言いたくてたまりません。ルノアールの隣の席でこの講座が開かれていたら耳ダンボにしちゃうくらい興味深いという点ではこの講座も同じ。
きっと、誰に対してもつかず離れずのほどよいディスタンスで、その人のファッションに対するヒントを与えてくれる。このディスタンスというのは決して寄り添ってくれないという意味ではなく(とっても寄り添ってくれます)、バシバシお告げをくれながらも、最後はあなたが決めるんだよ~という役割に終始してくれているという意味。さっきから言ってるように、ゴリゴリのあきや論で「今すぐそのダサい布切れを脱ぎ捨ててあなたはこれを着て!」なんて言わない。
冒頭で浮かばれない服のことを書いたけど、最終的にコーディネートを考えるのは自分というわけです。だって着るのは自分なんだから、そりゃそうだね。
ここまで、あきやさんの人となり的な内容が多かったので、ここからはどんな発見があったかも少しご紹介。
「本当に」ほしいものリストをつくる
あきやさんはよく「妄想クローゼット」を作るとよいと言う。私も似たことはやっていたが、決定的に違ったのは「価格」を気にしていたこと。あきや的妄想クローゼットのポイントは「価格を気にしない」こと。
私は「これ素敵だな~」と思ったもののうち、すぐに、または少し手を伸ばせば手に入るものばかりリストアップしていた。これは、「ほしいものリスト」ではなく「買えそうなものリスト」だ。
そもそも、到底手が届かないと思っているので、ラグジュアリ―ブランドの店舗やサイトはあまりじっくり見たことがなかった。見たとしても、非売品のアート作品を眺めているような気持ちでいた。着られるのに、(権利としては)買えるのに。
あとは、「手の届く」クラスのものが初めに気に入っても、もっと安いブランドで似たようなのないかな、とジェネリック版を探すこともよくあった。なんか色々、自ら妥協する方向に仕向けていることになる。
Amazonの「ほしいものリスト」「保存して比較」に追加するのにはそんなに神経使わないので、これからは、そのくらいの感覚で、何となく憧れていたブランドも見ていけたらなーと思う。
流浪の買い物をやめられそう
自分の内面に近そうなブランドやお店をおすすめしてもらったおかげで、商業施設に行く度に、決めていた店舗以外にも「何か出会いがあるかも・・・」と上から下までやみくもに歩きまわることは減りそうだ。これはこれで楽しいんだけど、その直感方式が限界だという事は自分でもわかっている。そして、おすすめブランドもいっぱいあるので十分悩める。
アンガールズの「新宿の家」コントばりに、東京には何でもある。せっかく東京23区に住んでるのに、いつも同じ店とかグダグダな買い物をしてるなんて、雑誌に載っている店が一体いくつ地元にあったであろう、思春期の自分が知ったら泣く。(地方出身者)
もっともっと伝えたい良さはたくさんあるのだけど、まとまりきる気配がないので、おすすめ記事としては一回閉じます。
おまけ:峰なゆかの話
講座の途中、峰なゆか(芸名ということもあり、愛をこめて呼び捨てする。ちなみに以下なゆゆと呼ぶ)の名前が出て、「いいよね!」となった。ちなみに私がの友人知人で彼女のファンは他にもいる。そう聞くと信頼はより深まる(そうかい) で、私が講座を受けたちょうど翌日に彼女がtwitterでこんなことを言っていてタイムリー過ぎたので紹介。
「コミュ力が低いので他のママさんに話しかけられるのが無理すぎて、保育園のお迎えとか児童館には絶対に話しかけたくない感じの異常な服装をしていくことを心がけている」
「絶対には話しかけられない保育園お迎え異常コーデ」
服飾専門学校出身でNumero TOKYOに連載を持つ彼女のファッションに対する考えは一貫性があって以前から好きだったが、「なゆゆ
痺れるっ・・・!!!」ってなった。こういうコンセプトがあってもいいじゃないかという好事例。私に子どもはいないが、話しかけられたくない時には積極的に真似していきたい。なゆゆ、出産と結婚を同時に発表した時もクールだったな。
こないだ彼女がおすすめしてたキングジムのピタッとファイルちょうど冷蔵庫がごちゃごちゃしてるなーと思って即買いしたし、前回のnoteでも取り上げたし、なゆゆづいてる最近。
以上、あきやさんとなゆゆの話でした。