道南の円筒式土器の豊穣さー福島町チロップ館[JOMOSEUM]
福島町は北海道のほぼ南端、津軽半島の対岸にあります。チロップ館は廃校を利用した資料館で、平成30年から民俗資料に加えて考古資料を展示するようになりました。ちなみにチロップは地名です(漢字だと白符)。
考古資料は縄文前期から中期の遺跡である館崎遺跡からの出土品が中心で、松前町の郷土資料館収蔵庫ほどではありませんが、かなりの数の円筒式土器(上層も下層も)が展示してあります。
松前町でも思いましたが、道南の円筒式土器は形や大きさ、文様のバリエーションが豊富で、それぞれどんな意味があるのかついつい考えてしまいます。一見素朴な土器ですが、丁寧に作られていて文化的な深みが感じられます。
土偶(または顔面把手)や石器もちょっとあります。大型岩偶や長野県の黒曜石なども出土したそうで、それらは吉岡総合センターに展示してあるそうです。
推定500匹ものコクゾウムシ(クリにつく害虫)が練り込まれた土器も出土したそう(所蔵は北海道埋蔵文化財センター)。一体何の目的があったんでしょうね。
福島町チロップ館(HP)
住所:福島町字白符442
開館時間:10時~15時(火曜・金曜休館、冬季休館あり)
入館料:無料
撮影:可
アクセス:木古内駅からバス、白符から徒歩約7分。
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