中国最大のメッセンジャーアプリ「WeChat」
皆さんは「WeChat」というアプリをご存知でしょうか?
中国の知人・友人がいる方は、ご自身のスマートフォンにインストールしてる方もいらっしゃるかも知れません。
今回は、中国最大のメッセンジャーアプリであり、弊社の主要サービスのプラットフォームでもある「WeChat」についての記事です。特に「そもそもWeChatって何?」という方向けの、基礎知識についてです。WeChat Payやミニプログラム等についての詳細な記事は、今後投稿していこうと思います。
WeChatとは
WeChatは、2011年1月に中国TencentQQがリリース、運営を開始したメッセンジャーアプリです。中国国内では「微信(ウェイシン)」というアプリ名で配信され、WeChatは微信のいわゆる国際版です。微信とWeChatはもちろん相互にやり取りが可能です。
日本で最も主力なメッセンジャーアプリと言えばLINEです。「中国版LINE」と呼ばれる事もあるWeChatですが、メッセンジャーアプリとしての利用がほとんどのLINEとは大きく性質が異なります。
基本情報
チャット(メッセンジャー)機能
WeChatは基本的にはメッセンジャーアプリです。WeChatでは、チャット形式で1:1や複数人と同時にやり取りをする事ができ、写真の共有やスタンプでのやり取りなどが可能です。また、音声通話やビデオ通話にも対応しています。
この機能については、他チャットアプリと変わりません。
ユーザー数
WeChatは現在、公式によるユーザー数の発表を行っておりません。2015年2月に行われた公式最後の発表によると、登録ユーザー数は11億2000万人となっています。また、中国の民間企業によって調査された結果によると、2020年5月のMAU(月間アクティブユーザー数)が12億人を超えたとあります。
日本の総人口の約10倍近くのユーザーが利用していることを考えると、その利用者数の多さがわかります。
多言語に対応している
上記のユーザー数を網羅するため、多国言語に対応しています。執筆時(2022/01/05現在)では、19言語に対応しています。
※中国語、日本語、英語、インドネシア語、マレー語、スペイン語、韓国語、イタリア語、ポーランド語、ポルトガル語、ロシア語、タイ語、ベトナム語、アラビア語、ヒンディー語、ヘブライ語、トルコ語、ドイツ語、フランス語
企業(公式)アカウント
WeChatは企業用の公式アカウント(ビジネスアカウント)を開設する事が可能で、ユーザーにメッセージを一斉送信したり、自社独自のメニューを作成・設置し誘導するなど、効果的なPR活動を行う事が出来ます。
有償(月額や年額)でアカウントを設置でき、公式アカウントには、公式であることを示すマークが表示されます。
また、ここでは紹介だけになりますが、WeChatの公式アカウントには以下の3つの種類が存在します。
1.サービスアカウント
一般ユーザーと友達のように繋がる事が可能で、プロモーション等を行うのに適しています。1ヶ月に4回の配信が可能です。
2.購読アカウント
企業ではなく一般のユーザーも作成する事の出来るアカウントです。メルマガのような使い方をすることができ、1日1回の配信が可能。
3.企業アカウント
企業内のクローズ環境でやり取りをしたり、情報を共有することの出来るアカウントです。
このように、公式アカウントと言っても種類があり、どの方法が適切なのかを知る必要があります。弊社では、WeChatの公式アカウントを作る際の手続きをサポートさせて頂いております。
「どんな手続を踏めば…?」「どうやって運営すれば…?」「そもそも中国語がわからない…」等、不明点が多く、PRの機会を逃している企業様は、是非一度ご相談ください。
独自の機能
WeChatの持つ機能は、メッセンジャー機能以外に、スタンプや、音声通話・ビデオ通話の機能、タイムライン機能に近い「モーメンツ」などがあります。これらの機能は、他メッセンジャーアプリにも存在することが多いです。
その上で、WeChatにしか存在しない独自の機能が多く存在します。企業PRに活用できる「シェイク」機能や、相手にお年玉を送ることのできる「紅包」機能、また、2020年3月までには「健康ID」と呼ばれる機能が追加され、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミック下で、オフィスや工場などに勤務する社員の健康状況の管理、高速鉄道や飛行機など利用する際のチェックに用いられたほか、感染者を特定できた場合には、過去に感染者と接触した者へ警告する機能も有しています。
様々ある独自機能ですが、今回は「WeChat Pay」と「ミニプログラム」について、簡単に紹介だけします。
「WeChat Pay」とは
2013年8月から中国で開始されたQR・バーコード決済システムです。WeChatのアカウントと紐付けられており、銀行口座を登録すればWeChat上からWeChat Payに加入した店舗等のQR・バーコードを読み取り、支払いが行えます。また、個人間での送金にも利用が可能です。
世界中でキャッシュレス決済が進む中、中国はQR・バーコード決済がそのほとんどを占めています。主要な電子決済方法はいくつかありますが、WeChat Payの利用者は中国に8.9億人も存在し、総人口約14億人の中国で、約3人に2人が利用している事になります。
このWeChat Payは、実店舗だけではなくECサイト上でも利用可能な場合が多く、WeChat Payが利用できることは、中国市場に進出する際大きなアドバンテージとなります。
中国の電子決済事情については、また別の機会に詳しくまとめたいと思います。
弊社では、WeChat Payを利用した決済システムの導入をサポートしています。中国で急成長したQR・バーコード決済は、今となっては現金での支払よりも主流です。中国からの観光客にとって、店舗でWeChat Payが利用出来る事は、大きなアドバンテージとなります。
WeChat Payをご検討の際は、是非弊社へお声掛け下さい。お問合せ・ご質問は、弊社HPの問い合わせフォームより受け付けております。
「ミニプログラム」とは
「ミニプログラム」と聞いて、WeChatを利用していない人はピンと来ないのではないのでしょうか。
ミニプログラム(小程序)は、2017年1月からリリースされたサービスで、一言でいうとアプリ内アプリです。
通常のアプリは、端末にインストールし、アプリの変更等があればアップデートをする必要があり、端末の容量を圧迫したり、アップデートの手間があります。しかし、WeChatのミニプログラムでは、サーバー上にあるアプリを端末から起動する為、インストールをする必要が無く、また各々がアップデートする必要もありません。
2021年6月のミニプログラムの総数は700万以上、DAU(日間アクティブユーザー)は4億1000万人を超え、MAUは9億人を超えます。
前述した通り、WeChatのMAUが12億人なので、WeChat利用者の約75%がミニプログラムを利用している事になります。
このミニプログラムは、ネット通販(EC)や観光情報提供、ゲーム、ニュース、動画投稿アプリなど、実に多岐に渡って提供されています。
また、新型コロナウイルスのパンデミックを受け、前述したWeChat独自機能「健康ID」とは別に、「オンライン診断アプリ」や「健康格付けアプリ」など、800を超える新たなアプリが誕生し、外出が制限された状況にあったコロナ禍で、ミニプログラムの発展は加速したと言えるでしょう。
弊社では、日本の観光に特化した自社ミニプログラムを作成・運営しています。
弊社ミニプログラムは、日本に興味のある多くの中国人ユーザーが閲覧しています。現在はコロナ禍で落ち込んでいるインバウンド事業ですが、このコロナ禍ですべき事は情報を発信する事です。
中国人ユーザーに対するWeChatでのアンケートでは、コロナが収束したあと行きたい国に最も選ばれたのは日本という結果が出ています。「日本に行きたくても行けない」からこそ、中国の人たちはWeChat、そしてミニプログラムで日本の事を検索しています。
日本のどこに行きたいのか、何を見たいのか、何を買いたいのか。そのような旅行に関する情報を、中国の人たちはWeChatを使って集めています。
WeChatのミニプログラムを活用したプロモーションに興味のある方は、是非弊社までお声掛け下さい。
WeChatの活用
いかがだったでしょうか?
今回は、中国で最も主流なメッセンジャーアプリ「WeChat」についてでした。日本でいう「チャット(メッセンジャー)アプリ」の利用方法とは少し違っていますよね。
中国へ進出する際、そして、中国人を相手にプロモーションを行う際に、欠かせないツールでもあります。
しかし、国が違えば、言葉も文化も法律も違います。WeChatの公式アカウント開設や運用には様々なノウハウが必要となるでしょう。
弊社では、公式アカウントの開設や運用に係る煩雑な手続きを全て代行いたします。また、弊社ミニプログラムを利用した効果的な宣伝・広告についてもサポートしております。
中国現地法人を置く事で、ネイティブな中国語はもちろん、法的な手続きの確実な完了や、プロモーションに欠かせない流行の機微等を正確に捉える事が可能です。
お客様と綿密な打ち合わせを行い、理想の中国ビジネスをお手伝いさせて頂いております。興味のある方は是非、弊社HPよりお問合せ下さい。
ライター:
株式会社 GTL KYUSHU
営業部 広報担当 河野
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