【アーセナル】PremierLeague/第17節/vsNewcastle United(H)【ごとこの備忘録】
試合前展望
そろそろ折り返しも近づき各チーム1月の補強に向け動いている中、第18節は現在リーグ1位のアーセナルと3位のニューカッスルの一戦が行われる。
この2チームは現在の失点数ランキングにおいてそれぞれ2位と1位の位置につけているということで、互いにチャンスを簡単に作らせない固い試合展開が予想される。
またアーセナル目線で付け加えるなら、前回対戦時はまだ記憶に新しいCL出場を絶たれる決定打を与えられたマッチアップであった。今節はリベンジを果たしCL出場、果てはリーグ優勝にもう一歩近づきたいところ。
試合結果
スターティングメンバー
試合展開
試合は上位対決らしくかなり高めの圧力でハイプレスを仕掛けてくるニューカッスルに対して丁寧に繋ぎ続けようとするアーセナルという、強度高いハイレベルな立ち上がりとなった。
アーセナル側としてはプレスに来てくれる方が好都合。なぜなら元来得意であったショートパスによる自陣深い位置からの組み立てという攻撃方法に対して、プレスをいなしつつフリーな選手を作る技術と意思統一が今季更に洗練されたためである。攻撃の終着地点も大外にポケット侵入にと左右から多彩な攻め手を見せた。
対して前半15分ごろからは徐々にニューカッスルサイドもボールを保持。ギマランイス中心に大外のアルミロンやトリッピアーへ絶妙な配給を行い起点を作り、そこからインサイドへ侵入するかシンプルにハイクロスを上げる形を多用、一定の効果を示していた。
この試合構成は結果的にゲーム終了まで続くことに。ただ唯一時間が経つにつれて異なったのは両者ともにカードが乱立する少々荒れた展開になってしまったこと。ノースロンドンダービーを控える中累積警告リーチがかかったサカ、サリバへ提示されなかったのは不幸中の幸いであった。
こうして互いに疑惑の判定が続くものの、試合展開は流石上位対決という「締まった」展開に。アーセナル側は即時奪回からショートカウンター発動の波状攻撃等多く攻め込めているように見え、ニューカッスルは堅い守りとセットプレーで堅実にチャンスを作っていったが共に得点は生まなかった。
後半も前述のように同様の展開。ただ疲れと共にオープンな展開が増えつつあり常にどちらかが攻め立てる息詰まる後半を演出。しかしそれでも僅かに合わないCKや惜しくも枠外に外れるシュートなどが続いてしまい依然無得点が続いた。
アーセナル側が得点まで至ることが出来なかったのはニューカッスルの鉄壁ブロックの他にマルティネッリの不調ぶりも挙げられるだろう。W杯で出場時間が殆どなかったという点ではサリバも同様に、W杯中断前のキレの良さが二人にはあまり感じられずロストが多くなってしまった。
ただそれでもエディ、サカはそれぞれ持ち味を出しつつコンスタントにゴールに迫ることが出来ていた。試合終了間際にはニューカッスル側のハンド疑惑などもあったが、白熱した試合内容とは裏腹にスコアレスドローという形で上位対決は幕を閉じた。
ピックアップ選手
アレクサンドル・ジンチェンコ
持ち前の偽SBとしての理解と技術を遺憾なく発揮した試合。特に後半はトーマスと並んで有効な楔を差し込み続けチャンスを演出した。またアーセナルの即時奪回を支える適切なポジショニングを行い、中央エリアにおけるポゼッションに大きく貢献した。
エディ・エンケティア
ジェズス離脱後はそこそこのプレーを継続して出来ているエディ。今節もニューカッスルのブロックを打開しようと中央でのキープと相手を置き去りにするターンを何度も成功させチームの前進の手助けを行っていた。
ブカヨ・サカ
サカも得点こそ生まれなかったが、試合を通して大外で受けてからの推進力でエディ同様攻撃の糸口を作れていた。またカットインしてゴールに直接絡みに行く姿勢も今節も見られた。
全体雑感・次戦に向けて
この試合を見たグーナー全員に冬の攻撃的選手の補強の必要性を感じさせる試合となったのではないだろうか。
後半は前半程ニューカッスルにシュートを打たせずアーセナルが一方的にシュート企図数を稼ぐ展開となったが結果としては0点。つまり決定的なチャンスをそもそも演出できていなかったと捉えることが出来る。
加えて得点が欲しい後半75分に切った最初の交代カードはホワイトout冨安inというバックラインの選手の交代である。これではより均衡、または逆転しなければならない試合において勝ち越すことは難しいだろう。
よって、現在の両翼とスタメン争いができ、膠着した試合を一人で変えられるような交代カードを切りたかった今節。今噂がたくさん上がっているムドリク、それとフェリックスら前線の選手補強を強く求める。