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【胸を張って誇っていい】Arsenalマッチレビュー@PL第38節vsEverton(H)/24.05.20
試合前トピックス
泣いても笑っても今季最後の試合、相手はアルテタにとって古巣となるエヴァートン。ラインナップに関してはサカは筋肉系のトラブルでベンチ外となり、ティンバーがベンチ復帰。同時刻キックオフのシティvsウェストハムの結果次第では優勝のチャンスが転がり込んでくる、今季最後にして最大の一節である。最大限のパフォーマンスを発揮し、人事を尽くして天命を待つのみ。
マッチレポート
試合結果
ARS 2-1 EVE
40' ゲイエ
43' 冨安(ウーデゴール))
89' ハヴァーツ(ウーデゴール)
ハイライト映像
スターティングイレブン
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試合トピックス
サカ不在の右WGには久々の先発マルティネッリ。引き込んでの4-5-1守備がメインのエヴァートンに対しセンターのトーマスと冨安はボールを持つことが出来る。
サカ不在の穴を埋めるかのように、マルティネッリやハヴァーツがポケットを取る動きが頻発。折り返しから中央冨安がゴールを伺うシーンも。シティは開始4分に早速先制。
サリバはカルバートルーウィンのポストを潰し切り、ウーデゴールのプレー選択は冴え渡っているものの、4-5ラインを崩す裏へのアプローチや降りてくる動きが少なく、チャンスになりにくい状態。
エヴァートンのクロス攻撃はしっかりと弾き返しているものの、シティは2点目も獲得。他会場が気になる気持ちも分かるが、劣勢の時と言いすぐ静かになるエミレーツのホームサポーターは気になるところ。
チーム全体としてネガティブトランジションが懸念点。ホワイトが簡単に失ってトーマスにイエローも。各選手は潰し切るも波状攻撃のロングカウンターとなると話は別。
そんなトーマスにイエローの出たファールで得たFKから、壁役ライスの顔面にディフレクトしたボールが運悪くゴールへ吸い込まれ失点。内容的に非常に厳しい展開。
失点直後、静かなスタジアムの中、チャネルランからウーデゴールが鋭い折り返し、エリア内へ走り込んできた冨安が抑えの効いた力強いシュートで窮地に陥っていたチームを救う。そしてウェストハムもクドゥスの見事なバイシクルで一点を返す。スタジアムの熱が停滞から一気に最高潮へ。
ポゼッションを継続しながらも深いブロックに苦しめられ、対照的にシティは2得点を早々に決め暗雲が立ち込めていたが、三度目の正直となる冨安のミドルレンジゴールとクドゥスのバイシクルによって行く末はまた分からなくなった前半。兎にも角にも選手達は目の前の試合を勝つことに集中して欲しい。
ドゥクレとの接触で肩を痛めたガブリエルがプレー続行不可能で交代。ジンチェンコが入り冨安は久々の左CBへ。シティは3点目をゲット。
コンディションが若干振るわなかったホワイトとトーマスを下げ、スミスロウ、そして遂にティンバーがトップチーム復帰!!
ティンバーはホワイト以上の攻撃性能でピッチ中央をヌルヌルと持ち運び、スミスロウには早速シュートチャンスも。
79分、トロサール→ジェズス。奇跡を起こすにはまず勝ち越さなければならない。ティンバーがOMF、ウーデゴールが右SBのようにビルドアップする場面も。
ジェズス投入後も右WGのマルティネッリは2人以上に付かれながらも強引に縦突破からクロスを供給し続ける。しかしそれほど決定機は生み出せず、スミスロウのボレーも惜しくもバーを叩く。
2vs4ロングカウンターの絶対絶命な場面も、ボールホルダーのトラップがほんの少し大きくなったところをライスは見逃さず奪取して逆に攻撃開始。最後まで馬力の凄いライス。
中々ゴールの決まらない中ウェストハムが2点目を返し再び一点差に。その直後、ジェズスの好守備からショートカウンター発動、ウーデゴールのシュートは阻まれるもハヴァーツが押し込み逆転に成功する。しかしウェストハムの得点はVARで取り消されることに。
試合終了。上振れた昨季に続き2位。先行逃げ切りスタイルから出力の最大化を目指す試合巧者スタイルへと切り替わり、最終節まで優勝争いをもつれこませた。シーズン28勝を筆頭に様々なレコードを記録したものの、惜しくも首位の座に届かなかった。
ゲーム総評
まずは、こんなにも楽しいシーズンを我々ファンに味合わせてくれた、選手、監督やスタッフ、その他アーセナルフットボールクラブに携わるすべての人に感謝を述べたい。最終節までハラハラする展開を楽しめて、17/18シーズンからアーセナルを追い始めた筆者にとって間違いなく一番楽しい1年となった。
2020年冬にアルテタが来て以来、崩壊寸前だったチームは紆余曲折ありながらも痛みを伴って立て直し、昨季はCL出場権の獲得と優勝争いを演じ、今や胸を張ってプレミア王者の座を争える位置まで来た事。エメリ末期の頃から考えるととんでもない進歩だ。
そして今季はライス、ハヴァーツら超大型補強を敢行、戦い方も持久戦を意識した玄人スタイルで、チームは未だ上を目指している事を十二分に感じさせた。数多く樹立したクラブレコードがまさにその象徴だろう。
だがそれでもトロフィーにはあと一歩届かなかった。今季限りでセドリック、エルネニーら功労者が去るのも含めて、アルテタが求めるクオリティに届かない選手たちは身を切る思いで入れ替えていかなければならない。そんな気持ちも芽生える結果となってしまった。
「来季こそは」。このセリフをここまで雑念なく、本当に楽しみにしながら言える日が来るとは思っていなかった。このチームはもっともっと強くなる。早く次なるアーセナルを見せて欲しいという気持ちと共に、改めて、「来季こそは」、タイトルを掲げる姿を見てみたい。