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【宗教勧誘】お腹痛い時神に祈る教。

「いっいていてててていてうわすみませんいててていて神様ほんとまじでなんかもう色々いててててて!!いった、はぁ!?いっっいてててて!!」

みたいなこと、腹が痛い時に考えたりしてませんか?


自分は頻繁にしてます。そして何故か祈ってる途中で一度逆ギレしますね。腹が痛すぎて。


まあ神に祈っても勿論治らないんだけど、ケツ丸出しの時ってこう
心細いからか超自然現象みたいな存在に頼るのも仕方ないっていうか。
JAPANの八百万の神のうち誰かは手が空いてるんじゃないかっていうか。
母なる海に抱かれて眠りたいっていうか。腹が痛すぎて眠れないっていうか。

いや本題はそこじゃなくてね。

「あっ腹が痛い時や頭が痛い時だけ神に祈るので
宗教は大丈夫です!」

って宗教勧誘断ったらどうなるのか?

誰しもが一度は抱く永遠の疑問だと思います。


まあ話した誰にも共感してもらった事はないけど。


いやでもnoteなら。
この世界に向けてゴチャゴチャ言えるSNSならあるいはって思うわけで。
今日はそんな感じの過去の体験を書いていくわけっすわ。

...........

数年前、広島県に遊びに行った時の話。


朝から遊んで、夕方ごろ新幹線が来るまでの時間、

なんとなく駅のベンチで座ってボーッとしていたら


まあ来るわけですわ。話しかけたそうな奴が。


他の記事でも書いてますけど
自分はどこに行っても人に話しかけられる体質で
生粋のモブフェイスなのかなんなのか。


あの〜アレ。RPGで言う所の
最初のダンジョン前で薬草くれる奴くらい話しかけられんすよね。
知らない土地なんでむしろこっちが冒険者なんですけど。


「すみません、今いいですか?」


ほらもう〜吸い込まれるかのようにこっちに来たもんなそりゃ話しかけてくるわな。


「はい、何ですか?」

って毎度のごとくイヤホンしてるのにわざわざ取って聞くわけですよ。

「音楽、好きなんですか?」


アレレ〜!?世間話〜〜〜!?!!?!?
イヤホンしてる人間のイヤホン取らせて
振った話題がまさかの音楽!!!!


硬度がギザギザハートすぎるだろ

とかララバイララバイ思ってたら


「今度ね、歌を歌いに来るんですよ」


何が!?!!?歌は自由にして!?!?


主語を吹き飛ばす事で
逆に内容を確認させようとする高等テクニック。
こう来られたらもうノらないワケには行かなくなってくる。


「えっ?何がですか?」


ほしい言葉は投げたぞどう来る????




「……」





え、この間何!?!!?


「この外国の歌手の方が…」


答えるんかい!!

そして来る奴よく知らんのか〜〜い!?

たしかにチラシを渡されて読んでも知らない顔ですけど。
呼ぶ側は知っとけよ!!!!

すっかりペースに押されて
こちらもどんどん質問してしまうワケですね。


「えっ有名な方なんですか?」






「……」






「日曜にこの教会に来るんですけど」


いややっぱり知らんのか〜〜〜〜〜〜〜〜〜い!!!!


よく知らん奴呼んで
それでよく知らん奴の興味引こうとしてんの!?
破天荒過ぎでは!?
7日で世界作った神か????最初に光があったのか????


「あっそうなんですか…」

思わずこっちも拍子抜けた返事しちゃったよごめん!!!!

「もし良かったら一度来てみて欲しいんですけど」


勧誘が荒削り〜〜〜〜〜!!!!高い料亭のわさびぐらい削りが甘いわ!!!!


バミューダトライアングルで遭難する船くらい航路が荒削りだわ!!!!


「えっ」

こっちも完全にまだ勧誘されないと思ってたもんだから油断してるわけですよね。


そう言う時って普通に話半分で聞いてるし、
何も考えてねえから、思わぬことを口が話し始めるわけです。


「あの〜でもアレなんで…そう、あの〜
人が感じる痛みってどうして無くなるかご存知ですか?」


反撃開始ですよ。


「えっ?」

そりゃそうですよ。教会来ませんか?って聞いたのに急に関係ない話するわけですから。


「それもまたね、神様のお陰なんですよ。」


いよいよこの日が来た…


「その神様はね、貴女の信じている神様と国が違うかもしれませんね。
でもね、いつもお側に居て下さるんですよ。」


宗教勧誘を


「聞いたことありませんか?鎮痛大権現様と言うんですけど。」


宗教勧誘し返す日がよォ!!!!!!!!



「いや、聞いたことはないですね」


宗教勧誘される側になった途端この人すごい冷静。とりあえず今ほんとそういう正論やめて。


「そうですか?例えば、よくお腹が痛い、どこかが痛い、と言う時に
神様にお願いしたという話は聞いたことありませんか?」


「その時に私たちが無意識に祈っている相手がね、鎮痛大権現様なんです。」


何言ってんだ!?!!?自分も何言ってんだ!?
でも前から

いつか宗教勧誘を宗教勧誘仕返したいって思ってたから
内心ウキウキが止まらねえ…これが…宗教勧誘する気持ち…!!!!


「ええ…」


「貴女の側にもね。いつも居て下さるんですよ。」


鎮痛大権現の設定とか勿論なにも準備が無いから
さっきから側にいることしか言ってねえ。


「でもね、日々の些細な痛みだけじゃなく、生きて行く上での大っき〜い痛み。

それを取りたいと思ったら。ね?一度うちの修験場に来て欲しいんです。
いつもお側におられますからね…。」


本当に来られてもそんな施設は無いんだけど。
ほんでもって、また側に居る話しちゃったよ。
鎮痛大権現ほぼ人に取り憑いてる霊だし多分痛みの原因そいつだよ。


「あっいや…大丈夫です…。すみません。では。」


そそくさと退散するリアル宗教勧誘。


手元に残されたチラシに笑顔で写る
その教会に歌いに来るよく知らない人。


あの人はどんな気持ちで
週末この人の歌を聴くんだろうか?

よく知らないまま呼ばれたその人は
気持ちよく歌って帰れるんだろうか?


話している間すっかり忘れていたイヤホンから漏れる音が何となく哀愁を帯びていた。


なんとなく心が痛むな、

鎮痛大権現様、早速ですけど痛みを取り払ってください!


別に痛みは取れなかった。


そんなこんなで即席で作った宗教の信者第1号は、
即席で生み出された神に祈りながら新幹線の待つ方へ向かった。


画像はお陰様で今日も鎮痛大権現様に祈ることになった晩飯のこってりラーメン。

美味いものはある程度痛みを伴ってもやめられねえってね。