安価な心拍計は買っても大丈夫?
新興メーカーの心拍計
数年前に購入したポラールの心拍計が動かなくなり、お高いのに消耗品だなと気づいてしまったので、なるべく安いものを買おうと見つけたのがKYTOの心拍計でした。2年前に初めて購入したのですが、先日壊れたので新調しました。KYTOがこの間にモデルチェンジしていたのでその後継機種と、ケイデンスセンサなどで実績のあったMageneのものの2つをいつものAliExpressで購入しました。Mageneは日本のAmazonからでも買えるんですが、KYTOは買えません。レアですw 2つ買って5200円強。注文から一週間くらいで届きます。
それぞれ、サイクリストが使うという視点で「買い」かどうか、レビューします。
KYTO2809B
まずはKYTO。BLE4.2 ANT+両対応。
写真のようになかなかスタイリッシュなパッケージです。センサーそのものと、チェストバンド、電池も付属します。
前世代と異なりセンサーは薄く嵩張らなくなってます。
電池は変わらずCR2032。自転車用品ではポピュラーですね。
仕様が大きく異なるのが電池の入れ方。前世代はコインで回す工具不要の蓋で固定されていましたが、現世代は4本のビスでの固定方式に変わりました。
これは精密ドライバーが無いと開閉は無理なので出先で交換するはナンセンスです。ちょっと残念な仕様変更ですが、防水とかの影響なんでしょうか。その防水性能はIPX5。汗だくになること考えるとちょっと心許ないです。ま、なんとかなるでしょう。
チェストバンドの仕様は前世代と同じなので互換性があります。
セットアップ時に驚いたがマニュアルに日本語表記があること。もちろん不思議な日本語ですけど理解はできるのできにしません。
日本のAmazonですら取り扱いがないのに、、、素晴らしい。
センサーをベルトに固定して、マニュアル通りに胸に巻き準備完了。このタイプは胸に巻かないと(電極が電位変化を捉えないと)電源が入らないのでご注意ください。
ひとまずZwiftとの接続を試しましたが、あっさり認識されて数値も正常。全く問題ありませんでした。
サイコンで試したのはBryton aero60でこちらも問題なく認識されて大丈夫。
接続に関しては珍しくノートラブルでした。
実際にzwiftで試しましたが、自分の最大心拍をふまえれば数値的な違和感はありませんでした。
Magene
BLE4.2 ANT+ 両対応
こちらのパッケージはMageneの標準的な黒とオレンジのシンプルな箱。センサーそのものと、チェストバンド、電池が付属します。
電池はKYTOと同様安心のCR2032。
デザインは丸みを帯びたシンプルな物。厚みはKYTOよりほんの少し厚い程度。
チェストバンドとの接続の方法はKYTOもMageneも一緒ですが、Mageneの方が若干端子間隔が狭いです。電気的には問題なさそうですが、チェストバンドもちゃんと同梱されているので素直に合ったもの使いましょう。
電池の交換はKYTO旧型と同様のコインで回すタイプ。これで防水等級がIP67です。とするとKYTOが電池蓋の固定方法をビスにわざわざ変えたのはなんででしょうね?専門家ではないので分からないです。
マニュアルは英語表記のみ。他言語なしで潔いです。コストダウン意識高い。
ZwiftアプリでのBLE接続、サイコンのANT+接続とも問題ありませんでした。心拍の数値も納得感があります。
まとめ
KYTOもMageneも、初期不良もなく、セットアップでハマる事もなく、普通に使えています。ただKYTOの防水等級がちょっと低いのが気になります。これからハードに使い始めると、故障の可能性も上がるのかも知れません。毎回使用後にセンサーをベルトから外して綺麗に拭けと指示があるので、きっちり守ってどこまで寿命を伸ばせるのか試してみます。
結論として、3000円クラスのチェストバンドタイプの心拍計も全然普通に使えます。後は耐久性と防水性ですかね。こればっかりは使い方による部分もありますし、試してみるしかないかと。最初に書きましたが、KYTOの先代心拍計は寿命2年でした。N=1ですがご参考まで。
あとは有名どころとの価格差を見て、どこまでリスクを許容するかで選べばよいかと。この後のおまけもご参照ください。
おまけ AliExpressからの通販
今回取り上げたMageneの心拍計はAmazonでも取り扱いがあります。Aliから買うのの500円プラスぐらい。正直この差ならAmazonで買ってもいいと思います。
ただ忘れてならないのは、どこで買ったとしても、作っているのは中国メーカーであることと、安価であるということ。
工業製品が他と比べて安価である場合、そこには必ず合理的な理由があります。使っている部品の質が悪い、品質管理の手間を省いている、物流コストを下げている、などは容易に想像がつきます。これによりリスクが高いのは初期不良そして故障までの時間が短くなることです。
この3年間、中国製の”自転車で使うセンサー類”(ケイデンス、スピード、心拍)を合計で8個、AliExpressから購入していますが、その中で初期不良が1商品,品質耐久性問題が1機種ありました。使用中の故障も1商品ありましたが、原因が耐水性に関連して自分にあるかもしれないのでカウントしません。
それぞれ問題が起きたのが1つだけなので、まったく統計的意味は無いですが、届いた商品が正しく動かない、正しく使っているつもりなのに耐久性が低い、ということが起こりうることを覚悟すべきです。それらの問題に対して笑って水に流せるか、もしくは中国のストアの中の人へ返品や交換の交渉をガシガシできる人はAliExpressを活用しない手はないです。一方これらができないひとは最初から使わない方が良いです。不幸になります。
私の場合は、値段を比べてその差額を「到着までの待ち時間」のコストと考えて妥当かどうかでAliExpressを使うかどうか決めてます。最近は価格差が殆ど無いケースが多い気がします。
あらためて最後に、ですが、AliExpressで買おうが、Amazonで買おうが同じ商品なら品質も一緒です。先ほどの初期不良とかの状況も変わりませんのであしからず。そこで冒険するのが嫌ならば、少し高くても著名なメーカー品を買う方が良いです。差額は安心料ということで。
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