スペインに見る日本政治の未来

最近勉強しているスペインの政治について、興味深い記事が見つかったので訳しました。

この記事は、現代のスペイン政治を沸かせる新興二大勢力、PODEMOS(ポデモス、「ぼくらはできる」という意味、急進左派)とCIUDADADOS(シウダダノス、市民党、自由主義)が合意に達した、という記事です。

この一歩はほんの小さな合意にすぎませんが、今後のスペイン政治における大きな一歩になるのでは、と感じています。

伝統的な右派PP(国民党)と左派PSOE(社会主義労働党)の二大政党制がフランコ独裁後長く続いていたスペイン国会に、新興二大勢力であるポデモス、シウダダノスが表れたのはここ数年の出来事。

しかしながら、彼らはSNSなどの現代ツールを武器に、数年であっという間に支持を集め、現在では伝統二大政党制を脅かすほどの存在感を見せています。

そのメインの支持層は若者たちです。スペインでは、若者の政治参加が実を結びつつあるのです。

この新興二党は、昨年の首相決めの際のゴタゴタで仲たがいしていました。

しかし、今回の「反腐敗・組織再生」の改革案について根本的に合意に達しました。

彼らはスペイン政治をひっくり返す力を持っていますが、当然ながら協力したほうがその威力は増大します。

これから潜在同盟として、あるいは本格的に協力していく一歩となるのか、どうなるか見ていきたいです。

では、El País紙電子版から。ソースはこちらで。

以下記事全文。抄訳につき誤訳御免です。


Podemos y Ciudadanos han constatado este viernes su "acuerdo pleno" en el proyecto de modificar la Ley de Gobierno para limitar los mandatos presidenciales, que adelantó EL PAÍS y podría afectar al futuro político de Mariano Rajoy. Ambos partidos han acordado además que se "coordinarán" para impulsar conjuntamente en el Congreso medidas de lucha contra la corrupción y por la regeneración de las instituciones, tras mantener una reunión en la que los representantes de las dos formaciones han dado por inaugurada una nueva etapa en sus relaciones. Ha sido la primera cita bilateral entre los representantes de Pablo Iglesias y Albert Rivera. Del conflicto abierto se ha pasado a una incipiente alianza para lograr reformas que permitan combatir la corrupción. Podemos y Ciudadanos, en cualquier caso, necesitan lograr el apoyo del PP y del PSOE para conseguir sus objetivos.
"Se ha planteado la necesidad de que nos sigamos reuniendo para hablar de otros asuntos, sobre todo del ámbito de la regeneración democrática, en el que Podemos tiene en mente hacer nuevas propuestas", ha resumido José Manuel Villegas, secretario general de Ciudadanos, durante una rueda de prensa. "Ellos están dispuestos a presentárnoslas antes y nosotros a hablar de ellas y a poder coordinarnos en ese aspecto".
"En la agenda anticorrupción de Ciudadanos, en la que no coincidimos en todo, hay fines y objetivos similares y estamos abiertos a buscar las intersecciones y acordar sin cortapisas", explicó por su parte a EL PAÍS Txema Guijarro, secretario general del grupo parlamentario de Podemos. "Hay una geometría parlamentaria que no está predefinida(). Nuestra hoja de ruta es nuestro programa".
La cita ha tenido su origen en que el PP haya incumplido su compromiso de impulsar esas dos medidas, recogidas en el pacto de investidura que firmaron Marino Rajoy y Albert Rivera. Desde entonces, Ciudadanos busca apoyos entre los partidos de la oposición. Sin embargo, las dos nuevas formaciones seguirán necesitando la complicidad de las tradicionales para realizar esas reformas.
La suma de PSOE, Podemos y Ciudadanos (que ya se han puesto de acuerdo para abrir la Comisión de investigación de la presunta financiación ilegal del PP) sería suficiente para cambiar la Ley de Gobierno y limitar los mandatos presidenciales a al menos ocho años o dos legislaturas, lo que podría afectar al futuro político de Mariano Rajoy. Los representantes de Iglesias y Rivera coinciden también en su deseo de eliminar los aforamientos, pero difieren en el método. Podemos quiere incluir ese cambio en una reforma amplia de la Constitución y Ciudadanos acotarla a una modificación puntual. “Quizá sería un buen momento para que votemos todas las cosas juntas, los aforamientos, la limitación de mandatos y también el artículo 135 y su modificación”, ha afirmado la portavoz parlamentaria, Irene Montero, en declaraciones en el Congreso. El proyecto se ve dificultado porque no podrán sacarlo adelante sin el apoyo del PP y del PSOE.
Ese escollo no impide que los dos partidos apuesten ahora por explorar la posibilidad de ampliar su colaboración a otros asuntos.
Podemos y Ciudadanos irrumpieron en la política nacional unidos por su intención de encarnar el cambio, la lucha contra la corrupción y la regeneración de las instituciones. Sin embargo, esas relaciones se agriaron hasta llegar a un aparente punto de no retorno cuando Iglesias y Rivera se declararon mutuamente incompatibles durante las negociaciones que emprendió el socialista Pedro Sánchez para intentar llegar a La Moncloa, en febrero de 2016. Desde entonces, el desencuentro entre Podemos y Ciudadanos se ha profundizado. Los dos partidos han llegado a protagonizar agrias discusiones en mitad del Hemiciclo. Hasta ahora. La necesidad de demostrar su utilidad ante los electores, y el deseo de aprovechar la minoría del Gobierno, ha hecho que ahora esa dinámica cambie. El deshielo ya es oficial.

先にエル・パイス紙が進め、マリアノ・ラホイの政治の将来に影響していたであろう首相任期制限に関する法律の修正案について、ポデモスとシウダダノスは「完全合意」に至ったとこの金曜に発表した。

両組織の代表者たちが二政党間関係が新たな段階に入ったとみなした会合ののち、両党はさらに国会において腐敗に対する闘いと組織の再生措置についても国会において「協力していく」ことに合意した。

その会合は、パブロ・イグレシアスとアルベール・リベラ両者の代表者による初の二政党間会合だった。

公然とした衝突から一転、腐敗を根絶する改革を成功させるための初期の同盟段階へと入った。

いずれにせよ、ポデモスとシウダダノスは目的達成のためには国民党・社会主義労働党の助けを必要とする。

「他の事柄、特にポデモスが新たな提案を秘めている民主主義の再生についても話すために会合を続ける必要も生じました。」

シウダダノスの総書記、ホセ・マヌエル・ビジェガスは記者会見でこう述べた。

「彼らはその提案について我々に話す準備ができていますし、我々もそれについて話し、協力していく準備ができています。」

「シウダダノスの反腐敗政策は、すべてにおいて合意できるわけではないが、似た目標と目的があり、その交点を探し、条件なしの合意をする準備はできている。」

ポデモスの総書記、チェマ・ギハロはエル・パイス紙に語った。「まだ定義されていない国会の幾何学がある。我々の予定表は我々のものだ。」※ここはよくわかりません。笑

この会合はマリアノ・ラホイとアルベール・リベラが署名した叙任合意に記載されたこの二つの措置(※腐敗対策・組織再生)を加速させるという約束を国民党が果たさなかったことに始まりを見る。

それから、シウダダノスは反対勢力に支持を探している。しかしながら、二つの新たな改革案の実現は伝統的な二政党(※国民党、社会主義労働党)の参加を必要とするだろう。

PSOE(社会主義労働党)、ポデモス、シウダダノス(すでに国民党の財政不正容疑についての調査委員会を開くことに合意済み)の連合は、ラホイの政治生命に影響するであろう、首相任期を少なくとも8年または2任期に制限する政府法の改変には十分だろう。

イグレシアスとリベラの代表者たちはまた、特権を排除する願望もあるがそれについては延期となった。

ポデモスとしては幅広い憲法改正にこの問題を盛り込みたいところだが、シウダダノスは即時的な改革を望む。

「ともするとこれは特権廃止、任期制限、そして135条とその改変についてまとめて投票するためのいい機会なのかもしれない。」

国会報道官イレネ・モンテロは国会で述べた。

しかし、国民党とPSOEの助けなしには進まないことから、この計画は難しくなるだろう。

この暗礁はは各政党が他の議題についても協力関係の拡張可能性を模索することに賭けけることを妨げはしない。

ポデモスとシウダダノスは反腐敗・組織再生という変化を具現化するために残酷政治の世界に飛び込んだ。

しかし、2016年2月に社会主義者パブロ・サンチェスが始めた叙任可能性の協議の期間に、イグレシアスとリベラが彼らは互いに相いれないと宣言してから彼らの関係は修復不可能な点まで達した。

それからというもの、ポデモスとシウダダノスの間の溝は深まっていた。

この二党は半円形(※国会)の真ん中で分かり合えない議論を続けてきた。それもここまでだ。

有権者の前で彼らの有用性を示す必要があり、絶対過半数に満たない政府の状況を利用すべく、この動態を変えたのだ。和解は今や公式のものだ。


こういう記事の翻訳がどれくらいの時間がかかるか知っていますか?

今回は全部で2時間くらいかかっています。

記事を読んで内容をなんとなく把握するだけなら、15分もあれば十分です。

しかし、一字一句訳す、自然な日本語にする、関連情報を調べる、といった作業を入れると意外に時間がかかってしまいます。

これに関してはどれだけ訳したかの「量」に依存すると思いますが。

さて、僕がなぜこの新興二大勢力に注目するかというと、日本の政界でも同じような変化が起こってほしいと切望しているからです。

彼らは若い政党ですが、確かな支持を集め、影響力を増しています。

これは間違いなく政治を変えるでしょう。

日本に目を向けると、どうでしょう。年金問題は崩壊目前、いや、事実上の崩壊

政治家が打ち出す政策はご老人向け。若者の声なんてどこ吹く風です。

そしてぼくら若者は、無関心です。よくて、「日本の政治はだめだ」と愚痴ります。

残念ながら投票に行く人も少ないです。

でも考えてみてください。僕ら若者が持っている唯一の政治参加手段は「投票すること」です。

はじめは若者の意思は反映されないでしょう。あるいは、投票したいと思える政党や候補者がいないかもしれません。

それならば、「白票」を投じればいいと思いませんか。

潜在票に気づいた政治家は、僕らに目を向けた政治をしてくれるはずです。

この好例がこのスペインの例なのです。

日本の大学生はスペインに目を向けるべきです。政治についても、来る移民問題についても良い手本なのですから。

日々の個人の生活の質ばかり追求して、政治参加をしないこと。愚かだと思います。

政治を通じた社会改革こそ、日々の個人の暮らしをよくする最良の手段ではないでしょうか。

時間はかかるでしょうけれど。

僕は今我慢している状態です。

「あ、だめだ」と確信したら、日本を捨てます。

日本は好きなので、それはつらいことですけれど。

来るかもしれないそのときために、日本の外で生きていくために必要なスキルを着々身に着けている最中なんです。

みんなもっと、日本の将来を真剣に考えてみませんか。

こんな偉そうなこと言っておきながら、ノーパンでこの日記書いてました。

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