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【開催報告】「秋葉センター長、婚姻の平等についてゼロから教えてください!」(2023/7/6)
みなさんこんにちは、学生スタッフのともひろです!
7/6に開催されたイベント「秋葉センター長、婚姻の平等についてゼロから教えてください!」開催報告をお届けします。
イベント概要
現在「結婚の自由をすべての人に」訴訟が全国で展開され、婚姻の平等に注目が集まっています。一方で、差別的な言説が氾濫しています。
複雑な状況を捉え、差別に抵抗する手段として学術的な理論は有効です。
それを踏まえ、法学を専攻していない人にも分かりやすい説明を通して、婚姻の平等について知る機会となるようにイベントを企画しました。
「婚姻の平等とは何か?」という問いから始まり、関連するトピックを扱いました。
参加者は対面とオンライン合わせて46人でした。
ゲストのプロフィール
ゲストとして秋葉丈志先生をお招きしました。
早稲田大学国際教養学部准教授、比較法研究所兼任研究所員。スチューデントダイバーシティセンター長、学生部副部長。専門は法社会学・憲法で、特にマイノリティの権利と司法について研究している。近年は日米の同性婚訴訟について、活発に学内外で研究・発信を続けている。幼少期をアメリカで過ごし、カリフォルニア大学バークレー校で博士号を取得。マイノリティ学生が活発なバークレーの雰囲気が心に残っている。大の甘党でチョコレートが手放せないが、周囲からその分運動しなさいと言われて悩んでいる。
秋葉先生による講義の内容
講義の内容は以下の通りです。
婚姻の平等とは
なぜ訴訟なのか
誰が訴訟を起こしているのか
憲法のどこが争われている
これまでの判決
今後の見通し
秋葉先生が講義の途中に、憲法14条や24条の解釈について考え、参加者同士で話し合うコーナーを用意してくださいました。
ディスカッションを交えることで、会場はとても和やかな雰囲気でした。今後のイベントでは、オンラインの方も参加できる工夫をしたいと思います。
私にとって特に印象的だったのは、これまでの訴訟の争点と判決の解説です。
憲法の条文と照らし合わせながら、原告と国の主張をそれぞれ説明していただきました。
また札幌・東京・名古屋・大阪・福岡の各地裁で出された小難しい判決文もやさしく解説してくださりました。
法学を専攻していない自分にも分かりやすかったです。
濃密なレクチャーのため、ここではすべてを書ききれません…
イベント当日の映像が見たい方は、GSセンターでイベントアーカイブを視聴できます。
参加者の感想
参加者から頂いた感想の一部を紹介します。
当日は幅広い年代の方が参加してくださいました。
私は法律を専門的に学んでいるわけではないので、判決文などもどこに着目していいかわからず、膨大な文量に圧倒されてしまうこともあった (同性婚にまつわるテーマでレポートを書いた際に参照する機会がありました) のですが、今回の公演で初学者にもわかりやすく整理してくださったので、現状を理解することができたと感じます。ありがとうございました。
“結婚の自由をすべての人に''訴訟の争点に関して、国と原告の主張が食い違っていることや、大阪地裁と名古屋地裁で正反対の判決が出ていることが分かり、とても興味深かったです。国は同性婚に対して、社会的承認や世論を理由に慎重な姿勢を見せていますが、こうしている今も結婚出来る日を待ち続けている人達がたくさんいることを知り、もどかしい気持ちになりました。これから高裁、最高裁と裁判が続いていくと思いますが、今後の展開に期待しつつ、一刻も早く法整備されることを願っています。
まとめ
イベントを企画・運営していくなかで、知ったつもりでいた「婚姻の平等」について改めて学ぶことができました。
今後の訴訟の展開も見守っていきたいと思います。
秋葉先生、ありがとうざいました。