お金にかえられない、誰かの課題を解決できる喜び|フォトラクションCTO 中村さん【Ask Geek questions - エンジニアの頭の中、教えてください!】
こんにちは!ジーズアカデミーPRのゆっきーです。
高い年収や自由な働き方は魅力の一つであるものの、それ以上に「エンジニアの価値観」はエンジニアという職業について語る上で欠かせないポイントです。彼らの価値観を広く伝えるために、エンジニアと起業の学校 ジーズアカデミーは「エンジニア・インサイト白書」を制作しました。
そして、エンジニアの『クリエイティビティ』をどうやって伸ばし、どのような『コミュニティ』を作っているのかをお聞きしていく『Ask Geek questions - エンジニアの頭の中、教えてください!』連載企画をスタートします。
記念すべきお一人目は、「建設の世界を限りなくスマートにする」を事業ミッションに掲げる "建設DX"スタートアップ、株式会社フォトラクションのCTO 中村さんです!
建物のというリアルなものづくりに関わることができる
まず、エンジニアチームで主に開発している内容について教えてください
中村さん:
フォトラクションは「建設の世界をスマートにする」というミッションのもと、建設業界に向けた生産性向上サービスの開発を行っています。
具体的には、現場写真や図面を効率的に管理する建設支援クラウドの「Photoruction(フォトラクション)」です。それに加えて現在は、工事の事前準備をアウトソーシングする建設BPOを、クラウド上で依頼するための開発を行っています。
プロダクトの中で、挑戦的な部分はありますか?
中村さん:
今年に入ってリリースした、SaaSとBPOを組み合わせたNext SaaSである*¹「BPaaS」が挙げられます。前述した、BPO*²をクラウド上で依頼するための機能です。どうしたらクラウドソーシングがより効率化できるのかを日々考えています。
またAI、機械学習によるアプローチやクラウドサービスの活用も加速させています。そのように効率化に挑戦したものを、どうやって現場のオペレーションへ取り込んでいくかを意識して取り組んでいます。
特に建設業では、いかに現場で使いやすいかが重要になります。一つのアプローチにこだわるのではなく、多様な選択肢を検討し、時には組み合わせたりしながら、最も効率化できるものを検討しています。
将来的に、BPOの部分で実践してうまく行ったことをフォトラクション本体に反映し、全体をよくしていこうと思っています。アウトソーシングを我々に頼まなくてもフォトラクションのサービスだけで出来ることが拡張されていったらいいなと。
建設DXはシーンに合わせ様々な技術を使うという面白さもありますが、リアルなものづくりに携われるという面白さもあると思っています。
もちろんものづくりをする仕事はたくさんありますが、作ったもの(アプリ)を通して、建物という目に見えるものが生まれる過程に携われるんですね。仕事の成果を、建物としてリアルに見ることができる点が魅力的だと思います。
*¹BPaaSについて フォトラクションCEO 中島さんの記事
(https://note.com/contech/n/n309a1aa02555)
*²BPO:ビジネス・プロセス・アウトソーシングの略。企業の業務・プロセスを外部委託すること
エンジニアはお金に変えられない喜びがある仕事
中村さんが考える、エンジニアの幸せとはなんですか?
中村さん:
高い給料が実現できるとか、自由な働き方ができる、自分自身のクリエイティビティを表現できることも幸せなことの一つだと思います。
ですが、やはり作ったものによって第三者に感謝されること、課題を解決することの喜びはエンジニアならではの幸せだと思います。お金で買えない価値ですよね。
作ったものが評価されたり、誰かの幸せに繋がることは何にも代えられないです。
また幸せというベクトルとは少し異なるかもしれないですが、世の中の価値が流動的に変わり、ひょっとしたらお金の価値も紙屑になるかもしれない今、エンジニアとしてのスキルはどこに行っても役に立つと思っています。
先が見えない世の中だからこそ、自分ならではの専門性を身につけることでサバイブする力を養えるし、仕事をするたびに強くなっているという自分の自信にも繋がります。こういう職業は数少ないと思うんです。
すべての仕事が自信に繋がるし、作ったものが誰かの役に立つ。そのループがうまく回ると、幸せを感じやすくなるんじゃないかと思っています。
エンジニアチームをより活性化するために実施している取り組みを教えてください
中村さん:
勉強会やLT会はよく開催しているのですが、それ以外ですと年2回のオフラインイベントを開催しています。フォトラクションのエンジニアチームはフルリモートでして、入社してから一度も会ったことがないメンバーもいました。
ただ、やはり一度会ったことがあるのとないのではコミュニケーションへのハードルが変わります。ですので、エンジニアチームだけで集まる機会を作りました。「会えて良かった」という声をもらっています。
懇親の目的もありますが、プロダクト理解を深めることが大きな目的です。
普段もそれぞれの機能に触れることはもちろんありますが、私たちが開発しているのは現場で求められるシーンによって機能を組み合わせて使っていくアプリです。ですので、実際の流れで使ったときの使いやすさが非常に大切です。
イベントでは、一連の検査を想定して使ってみます。そうすると、もっとこのUIを良くしようとか、この部分が使いにくいなどの発見が生まれました。
エンジニアチーム全体でよりよいプロダクトを追求していくために、引き続き実施していく予定です。
フルリモートのチームならではですね。今後実施したい取り組みはありますか?
中村さん:
先ほどお話ししたオフラインイベントとは別に、開発合宿もやりたいと思っています。
会う機会を作ることはもちろんですが、一つのアウトプットに全員で集中して取り組むことで、よりチームワークを養ってほしいんです。
何かを作る合宿でもいいですし、もしくは普段取り組めていない、後回しになっているようなことに集中して取り組むものでもいいと思っています。
ホスピタリティと野心
フォトラクションのエンジニアチームには、どのような目的や価値観を持った方がいらっしゃいますか?
中村さん:
私は父と祖父が建設関係の仕事をしていたので、幼い頃から建設は近いところにありました。しかしチームで言えば、建設のバックグラウンドがある人は決して多くないです。
ですが共通しているのは、建設業界が向き合っている課題に共感してジョインしてくれていることです。
もう1つは、アプリ開発を深めたいというモチベーションです。
”今”現場で求められているものを元に開発をしていくので、フォトラクションには既存のテンプレートでは開発できないような要素が多く存在します。自分たちでより良い形を考えて、作り出していくようなアプリ開発に挑戦したい人も多い印象ですね。
フォトラクションのエンジニアチームには、どのようなマインドセットを求めていますか?
中村さん:
チームワークを重視したいので、他の人のことを考えられるなどホスピタリティが高いことは重要だと思います。例え技術力が高かったとしても、自我が強すぎて他人のことを考えられないと、チームとしてやっていくには難しいですね。
一方で、相反するように聞こえるかもしれませんが、いい意味で野心があることも大切だと思います。
技術的なことでもポジションのことでも、将来の夢みたいなもので構わないのですが「自分のレベルはこれぐらいだ、ここまでだ」と限界を決めてしまうのではなく、挑戦し続ける貪欲なマインドがある人は応援したくなります。
個人としてモチベーションが高く、チームを巻き込んでテンションを上げてくれるといいですね。
とにかく書き続けることを大切に
最後に、今からエンジニアを目指す人へアドバイスをお願いします
中村さん:
これから勉強していく中で、とにかくコードを書くことを辞めないでほしいです。諦めないでほしいということもありますが、例えばPMや管理職になったとしても、少しでもいいから書いてほしいんです。
英語とか武道に近いと思っていて、空手も型の練習を継続しないといざというときに動けなくなります。同じように、コードを書かないでいるとエンジニアではなくなってしまいます。
なので少しでもいいから、とにかく書き続けることを大切にしてほしいと思っています。
これからスクールなどで学ぶ場合も学んで終わりではなく、コードを書いてアウトプットをし続けることが本物のエンジニアになるために必要だと思います。なので根気強くアウトプットを続けてください!
ありがとうございました!
お金に代えられない、エンジニアならではのやりがいを語ってくださった中村さん。DXが進むことでより現場の負担が減り、効率化と共により安全になっていきます。
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スタートアップや現役エンジニアの方々に「Ask Geek questions」を引き続き実施します。第2弾もお楽しみに!
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