誰かを応援できることが自分の幸せに繋がる|キッズウィークエンド取締役CTO 田中さん【Ask Geek questions - エンジニアの頭の中、教えてください!】
こんにちは!ジーズアカデミーPRのゆっきーです。
高い年収や自由な働き方は魅力の一つであるものの、それ以上に「エンジニアの価値観」はエンジニアという職業について語る上で欠かせないポイントです。彼らの価値観を広く伝えるために、エンジニアと起業の学校 ジーズアカデミーは「エンジニア・インサイト白書」を制作しました。
そして、エンジニアの『クリエイティビティ』をどうやって伸ばし、どのような『コミュニティ』を作っているのかをお聞きしていく『Ask Geek questions - エンジニアの頭の中、教えてください!』連載。
今回は、「誰もがポテンシャルを発揮し、挑戦できる世界へ」を事業ミッションに掲げるキッズウィークエンド株式会社取締役CTO 田中さんにお話をお聞きします!
まず、エンジニアチームで主に開発している内容について教えてください。
田中さん:
キッズウィークエンドは、子どもたちに学校外の学びを届けるオンライン授業の検索・予約サイトです。授業やイベントでは「各界の第一人者との双方向授業」や「学校では教えてくれない、科目を超えた授業」などの価値ある学びを提供しています。
エンジニアチームでは、お客様が使用するマッチングプラットフォーム、授業やイベントを開催する先生用の管理画面、弊社と法人様が協同で運営するイベント用の管理画面の大きく分けて3つを作っています。
誰かの挑戦を応援できる仕事
さて、田中さんが考える、エンジニアの幸せとは何でしょうか?
田中さん:
月並みですが、何かを生み出すことができることだと思います。また自分の幸せという側面以外に、プログラミングで生み出したものによって別の誰かを応援できるのがエンジニアの醍醐味だと思っています。
自分が生み出したものを使っていただくことによってハッピーになってもらえることが嬉しいですね。
キッズウィークエンドでいうと、実際に子どもたちが楽しんでいる様子を見られることもやりがいの一つだと思います。
自分が子どものころに受けてみたかった!と思える講座が揃っているので、今よりもさらに多くの方々に届けていきたいです。
肌感や土壇場力のような現場で培われる力を付けることが必須
エンジニアチームを前進させるための取り組みを教えてください
田中さん:
現在(2023年2月)、エンジニアチームは僕を含む3人で構成されています。
経験が浅いメンバーには、なるべく早く成長できるような仕事の任せ方をしています。個人的に要件定義からテスト・リリースまで一通りできるようになってもらいたいので、ある程度取り組み方に自由を持たせたタスクを渡すように心がけています。
エンジニアとしてステップアップするためには、現場で培われる肌感や土壇場力を身に付けることが重要です。またエンジニアとして最も伸びる環境とは、1人でゼロからプロダクト開発に挑戦できること、分からないときに相談できる人が周りにいることがセットであることだと思っています。
どの職業でも当てはまるかもしれませんが、自分の能力以上の業務を経験しなければ成長できないと思っています。今はまだ3人と小さなチームですが、徐々に拡大していく中で、常に挑戦できる環境を用意していきたいなと考えています。
0→1スタートアップならではの楽しさは何ですか?
田中さん:
自分の仕事がすぐ結果に反映されることです。ただ特にリリース初期に1人で開発している場合、プロダクトの評価は全て自分の責任でもあるということです。
バグや障害対応は全て自分の責任で行わなければなりません。もちろん何も起こらないようにしっかりテストを行いますが、万が一何かが起こった場合、何万人ものユーザーに影響が出てしまうので緊張します。
ストレスやタフな場面は多くありますが、それでも自分たちのアイデアや実装した機能などがすぐ反映されるのは、スタートアップならではの楽しさだと思っています。
エンジニアに求めることは何ですか?
田中さん:
技術力ももちろん大切ですが、”良い人”であることですね。そもそも僕はソフトウェアを開発することというものは表現方法の一つだと思っています。例えば小説家だったら書く文章によって筆者の人柄や思想が垣間見えたりすると思いますが、ソフトウェアも同じで、僕は良い人が作れば良いプロダクトになると信じています。
プロダクトを必要としている人への想像力を持って生み出されたものはきっと良いプロダクトになる。そういう意味で思いやりがある人に携わってもらいたいです。
キッズウィークエンドは子どもを対象としたプロダクトなので、教育に携わりたい、子どもの可能性を広げたいという気持ちを持っている人と一緒に働けたらいいなと思います。
”好き”から学び始めて欲しい
これからエンジニアを目指す方に、アドバイスをお願いします
田中さん:
先ほども言いましたがソフトウェアも表現方法の一つなので、小説家が小説を書くように、ソフトウェアエンジニアはソフトウェアを作ります。インターネットを使って表現したいものがある人に、プログラミングを選んで欲しいと思っています。
個人的には、お金が稼げるとか、フリーランスでどこでも働けるようになるとか、好き以外のモチベーションは本質的ではない気がしています。
本来、人の欲求から考えたらその方が自然ですよね。例えば芸術家の中でお金を稼ぎたいから絵を描く人はおそらく少ないと思います。絵を描くことが大好きで表現できないと自分が存在している価値がないくらいの方が、結果的に大金を稼げるかもしれない、という流れだと思います。
プログラミングはゼロからイチを生み出せる表現方法の一つなので、ぜひ”好き”から始めて欲しいですね。
寄り道をたくさんして欲しい
田中さん:
これからエンジニアを目指す方にはぜひ、たくさん寄り道をしてほしいです。「これだけ学習しておけば大丈夫!」と決めて、ルートを暗黙的に進んでいくことは楽で簡単なのですが、職業エンジニアとしてはいつか行き詰まってしまうと思います。
ソフトウェアは、フロントエンド、サーバーサイド、インフラストラクチャーなど様々な要素が複雑に組み合わさってできています。例えば、プロダクト実装に関する問題を解決したい場合、フロントエンド領域だけしか知らないと、フロントエンドだけで解決しようとします。ベストな解決方法がフロントエンドに存在しないケースもあります。そこでサーバーサイドやインフラストラクチャーの経験があると、様々な視点からも解決方法が検討できます。
短期的に見るとフロントエンドだけを習得するのは分かりやすいルートなのですが、長期的に見て、ソフトウェアエンジニアとして幅が広がるのは、興味関心を広く持って寄り道したルートなのかなと思っています。がんばってください!
ありがとうございました!
「”好き”から学び始めて欲しい」という言葉が印象的だった今回のインタビュー。また全体を通して、田中さんがエンジニアというお仕事に誇りを持っていらっしゃることが伝わりました。
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