ゴーグルの性能の違い
スノースポーツは防寒と見やすさ、防具としてもゴーグルが有用です。
快適なゴーグルは付けていれば大雪でも気にせず滑れます!忘れたら取りに返りたいくらいです。
・・・取りに帰れなかったのでゲレンデで購入したこともありましたよ。
そんなゴーグル、値段がピンキリですよね。安いのは3000円でも買えるのに、高いのは40000円ぐらいします。
何が違うんでしょう?
ゴーグルに使われる素材はフレームとレンズに分かれますが、フレームは素材としての差はあまりなく、機能性の方で変わります。
と言うのも、ただの枠だとすぐに曇るんです。レンズの曇りって、レンズの中で顔の汗などの水蒸気が影響して曇るんですが、もっとも簡単な曇らせない方法は外気を取り込むこと。車の曇りを取るのに窓を少し開けるのと同じ話です。
ただ、外気をガンガン取り込んでしまうとせっかくの防寒性能が損なわれるので、空気の流れでゴーグル内の湿気を追い出す工夫が成されます。多くのゴーグルの上部にスポンジが貼られているのはその機能の為で、温かい空気は上に抜けていくので、それによって湿気を抜いているんです。
ただ、これもキチンと考えられて作られていれば性能を発揮しますが、ただの飾りのように意味なくスポンジが貼られているゴーグルもまれにありますし、そういうゴーグルはだいたい安いです。
高いゴーグルではゴーグル内の気流なども考えられているものや、ヘルメットとのマッチングを考えられているもの、さらには機械的に性能を発揮するものなどもあり、高いものは高いなりにフレームだけでもよく考えられて作られています。最近だとレンズの交換のしやすさに注目されているので、その仕組みの有無も値段に関係しますね。
それと忘れちゃいけないのがジャパンフィット。日本人は平たく鼻が低いので、特に海外のものでは頬や鼻の上に隙間ができてしまったり、骨に痛みが出てしまうものがあります。国産メーカーならばトラブルは少ないですが、海外のものを買うとき要注意です。
また、高機能性のフレームでもフレームの下側に隙間があると曇りやすくなります。高いゴーグルなのに何でか曇る!という場合、この下の隙間が原因になる場合が多いです。というのも、首元からの熱気や呼気がゴーグルの隙間から入り込み、それが原因で曇るからです。フレームの縁にはスポンジがぐるりと貼り付けられていますが、それはこうした熱気などの侵入をさせないためにも用意されています。
とフレームだけでもなかなか語る話が多いのですが、決定的に値段差を生み出しているのはレンズです。
安いゴーグルのレンズはほとんどただのプラスチックです。曇り止め剤が塗布されていれば良い方で、その辺の透明な下敷きと何ら変わらないものすらあります。
このレンズに適当に作ったフレームを合わせれば格安ゴーグルの完成!使ってみればあっと言う間に曇ったり傷が付いたりで、安くても損をしてしまうでしょう。
少し値段が上がるとUVカットが加わります。ゴーグルの大事な性能の紫外線を軽減する機能は、安いゴーグルだと備わっていない場合もあります。ゴーグル使ってたのに滑った後に異常に目が乾いたり、しょぼしょぼした経験あるならばだいたいそれはゴーグルのせいです。
もう少し値段が上がるとコーティングが良くなります。つまり傷つきにくさで、スマホのアレと同じ話です。レンズに傷がつくとそれだけで見難くなりますからね。
この値段帯になると、レンズの素材もポリカーボネートなどのそもそも素材が傷つきにくいものが採用されます。耐久性もぐっと上がってお得です!
更に値段が上がると曇り止め効果が優れたものになります。二重サッシの原理と同じ仕組みや、特別な曇り止め効果の素材を使うなど、メーカーによってその性能は色々な仕組みで発揮されます。
レンズに偏光などの効果が加えられるのもこの値段帯からですね。明らかに見易くなるので、偏光の有る無しで選んでも良いかもしれません
※偏光レンズについてはメリットが多いものの、場合によっては使えないものもあるのでご注意下さい↓
そしてこれ以上の価格となると各メーカーのフラッグシップモデルが出てきます。けっして安くありませんが快適さはかなりのもの!このクラスだとレンズ交換も良く考えられていて、シチュエーションでレンズ交換したり、破損したらレンズだけ購入とかできるようになります!買うときはとっても高いですが、ずっと使うなら案外お得なんですよ。
結論としては、ゴーグルを消耗品として見るか、数年使い続けるか?で購入価格は大きく変わってくると思います。この辺りの考え方はフライパンなどと同じ考え方かもしれませんね。