10回のうち1回

 私のレッスンを受けた方だとよく指導の中でお話ししていることなのですが、滑りの技術やトリック、スキルやレベルアップについて、よく「1回できればOK!今は10回のうち1回できるかどうかですが、次に滑る時は10回のうち2回、3回と増やしていけば、いずれ10回のうち10回できるようになります!」
とお伝えしています。

 習ったことがすぐできるなんて、基本ありえません。レッスンなどで習ってすぐできる人は、その動きの素地がもともと備わっていたか、元々できていたかどちらかだと思います。ほとんどの人は新しい動きで、その動きのための体の使い方、筋肉の動かし方、脳の理解もろもろが備わっていなくて当たり前です。
 レッスンを受けることでその動きと神経、筋肉と脳が「あ〜、こう動く感じなのね」と理解して、つまりは回路として動けるようになって初めて「できる!」という感じになります。いままでの滑りの中で使っていなかった筋肉が「え?俺も使うの!?」ってな感覚から、「はいはい動くよ〜」と無意識に使えるようになるには繰り返しの動作や練習が必要。レッスンって、そういう回路を繋いで示すことだと私は捉えています。

 肝要なのは、その動き、回路を忘れないこと。そのための10回のうちの1回、2回なんです。頭のすみっこにでもそれを置いておくと、感覚は大きく変わります。未熟な回路が繋がり、使っていなかった神経や筋肉たちが動き出し、最適化されてそれは滑りだったり技の仕上がりになっていきます。

 そして一番大事なのは「できた!」を意識すること。それは自分へのご褒美です。どんなに下手くそでも変な動きでも、自分で「できた!」と思えばそれは一回だし、できてないと思っても人から「できてる!」と言われればそれも一回。それを増やしていけばできるのは必然です。もちろん10回のうち5回とかで立ち止まることもありますが、10回のうち1回もできていなかったことが5回もできるようになったんです!これはご褒美ですよね!

 スキーボードでできることが多いので多くの方が「できない・・・」と悩みますが、できないのは当然!できる過程を楽しんで、できた喜びをご褒美にして体の中に留めていけば、やりたいことはきっとできることに変化していると思いますよ!

#スキー #スキーボード #ファンスキー #GRskilife

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