スキーボードのブーツと『専用ブーツ』について
スキーボードのブーツ選びはとても大変です。なんせ、専用ブーツが無いのですから基準が分かりにくいのです!
実は20年くらい前までは専用ブーツもありましたが、今はほぼありません。これの違いってなんでしょう?
中の人はかつて専用ブーツを使っていました。ドロミテのプレイファンというモデルで、スキーでも名の知れたスキーブーツブランドが出したもので、特長は全体は普通のスキーブーツのようで、くるぶしから上の部分がプラスチックではなく頑丈な、スノーボードブーツのような素材でできていました。足首が非常にやわらかく使え、歩行もしやすい面白いブーツでした。※確か捨ててないはずなので今度探してみます。
この頃には沢山のスキーボード、当時の名乗りだとはファンスキーブーツがあり、ドロミテの他にもサロモンやノルディカやヘッドと言った有名なブランドから多く出ていました。
普通のスキーブーツと比べると柔らかく感じるものが多く、普通のスキーブーツのようなバックルを持たないものが主流でした。言うなれば先ほどのドロミテの専用ブーツのように、スキーブーツとスノーボードブーツを足して2で割った感じです。ちなみにこの専用ブーツで普通のスキーを滑ると滑れますが、ちゃんとしたスキー用には敵わないと言った感じでした。
ブーツが柔らかくて、スキーだととても不安定だったんですよね。
スネも高さが低めでスキーボードでは都合よく、歩きやすかったりするのですが、スキーで滑るのにはスネの低さが不安を感じるものでした。
なお厳密にいうと、スキーブーツでは重要な国際規格ISO5355に則ってないものもあったみたいですね。コレは普通のスキーでは使用が望ましくない事を意味します。
とまぁ、こう書いてみて『あまり好印象ではないなぁ』と思ってしまうのですが、この柔らかさがスキーボードの進化のキッカケになったと言って過言ではありません。スキーボードにとっては技術やトリック、技の数々を生み出すキッカケになったのが、このブーツの柔らかさだったと感じます。今でもさまざまなトリックでブーツが硬いとやりにくいものも多く、びっくりするぐらい緩く履いている人や、バックルを締めない猛者もいますね。※これらは特殊な技術を得ている猛者たちの履き方で、一般にはこのような履き方をお勧めはしませんw
そんな専用ブーツがなぜなくなったのか。それはファンスキーブームの終焉から急速に見かけなくなっていくスキーボードと共に、専用ブーツも姿を消してしまったからです。しかし幸運だったのは、柔らかさや足首が使いやすいフリースキーブーツや、コンフォートタイプのブーツが入れ替わるように登場したことです。少しだけ履き方を工夫すれば専用ブーツと同じか、それ以上に使えるブーツなので、専用ブーツのその役目は終えたと思います。
つまり、今の時代で専用ブーツを求めるならば、フリースキー系のブーツやコンフォートタイプのアルペンブーツを選ぶと良い!ということになります。
じゃあ具体的にどれが?という話はまた別に!お楽しみに!