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完全招待制コミュニティ「GrowthHub」Day5イベントレポート:講師 中澤理香さん(newmo株式会社)、浅野麻妃さん(キャディ株式会社)

現場でつかえるスタートアップマーケティングを学べる場をつくりたい──。

そんな互いの想いに共感し合った山代真啓と大前宏輔が共同で立ち上げた完全招待制コミュニティ「GrowthHub」。全7回シリーズの第5回目が、12月17日(火)に渋谷QWSで開催されました。今回の特別ゲストは、newmo株式会社の中澤理香さんとキャディ株式会社の浅野麻妃さん。「スタートアップがやるべきPRストーリーの作り方」をテーマにお話いただきました。

GrowthHubでは、クローズドな場だからこそ聞けるリアルな話を重視しています。本レポートでは、その一部を特別にご紹介します。

横のつながりの学びを強化。LTをスタート

第3回からスタートした受講生によるライトニングトーク(LT)。横の学びの機会を強化し、全員が持ち回りで行うことで、より主体的な参加を促し幅広い学びへとつなげることを目指しています。

実施方法としては、以下のいずれかのテーマで、5分程度のショートプレゼンを行い、その後、会場からのQ&Aに答える形で進行します。テーマは「① うちの勝ちパターン」または「② GrowthHubで学んで実践したこと」。

3回目となる今回は、受講生9名のLTが実施されました。
GrowthHubは、今回も参加者限定の完全オフレコセッションなので、具体的な内容は伏せますが、どんな発表があったか特別にチラ見せいたします!

◆【1】伊藤成美(株式会社Greenspoon)

運営サービス:素材がそのまま届く、たっぷり野菜のヘルシーおうちごはん「GREEN SPOON(グリーンスプーン)」
テーマ:うちの勝ちパターン
→新規獲得件数を伸ばしていきたいが、LTVが低いために、CPAで首が締まり新規獲得に踏み切れない…という課題に対する打ち手とそこから見つけた勝ちパターンについてお話いただきました。

▽詳しいサービス概要はこちらをご確認ください。

◆【2】横田剛(株式会社ツクルバ)

運営サービス:中古・リノベーション住宅の流通プラットフォーム「cowcamo(カウカモ)」
テーマ:うちの勝ちパターン
→メイン事業である「cowcamo」においてマンション見学のCVを伸ばすためにどのようなポイントを意識して施策を打っているのかお話いただきました。

▽詳しいサービス概要はこちらをご確認ください。

◆【3】盛川皓介(株式会社ログラス)

運営サービス:企業価値を高めるクラウド経営管理システム「Loglass」
テーマ:うちの勝ちパターン
→スピードこそスタートアップが持つ武器であるという前提に立ち、大事にしている行動原則についてお話いただきました。

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◆【4】大附凌(株式会社エアークローゼット)

運営サービス:日本初・国内最大級、女性向けの普段着に特化した月額制ファッションレンタルサービス『airCloset』
テーマ:うちの勝ちパターン
→「エアクロのマル秘クリエイティブハック集」というタイトルのもと、デジタル広告やファーストビューで成果を得られたクリエイティブとその背景についてお話いただきました。

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◆【5】権藤もにか(株式会社電通デジタル)

会社紹介:「人の心を動かし、価値を創造し、世界のあり方を変える。」をパーパスに掲げる国内最大規模の総合デジタルファーム
テーマ:”わたし”の勝ちパターン
→事業会社のマーケティング支援に関わる中で培った、ご自身の勝ちパターンについてお話いただきました。

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◆【6】高橋綾香(株式会社YOUTRUST)

運営サービス:日本のキャリアSNSおよびネットワークリクルーティングサービス「YOUTRUST」
テーマ:うちの勝ちパターン
→「社員全員マーケター」を掲げ、そのために意識していることや具体的に実施していることをお話いただきました。

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◆【7】花房誠(株式会社High Link)

運営サービス:香りの総合プラットフォーム「カラリア」
テーマ:うちの勝ちパターン
→市場における早期シェアをどのように獲得していったか、また、サービスのLTV改善についてお話いただきました。

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◆【8】木下翔太(株式会社トリビュー )

運営サービス:国内最大級の美容医療口コミ・予約アプリ「トリビュー」
テーマ:うちの勝ちパターン
→入社前と比較して広告配信費は約3倍に導いた勝ちパターンのポイントをお話いただきました。

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◆【9】顧文瑜(株式会社mento )

運営サービス:リーダーの本音を引き出して組織を変える、マネジメントコーチングサービス「mento」
テーマ:うちの勝ちパターン
→抽象的すぎるベネフィット、リードタイムが長すぎる商談、決裁者合意で返り討ちにあってしまう…という課題に対して講じている打ち手と考え方についてお話いただきました。

▽詳しいサービス概要はこちらをご確認ください。

今回の講義で学んでほしいこと

登壇者のお話の前に、GrowthHub発起人のひとりである山代から、Day5のテーマ設定や登壇者をお招きした背景が共有されました。

「本日は、PRのプロフェッショナルである中澤さんと浅野さんをお招きして、PRをどのように活用し、マーケティングと連動させるか、をテーマにお話しいただきます。PRはマーケティングにおける重要な要素であり、適切に活用することでROIの向上につながると考えています。

私自身、メルカリやメルペイでの経験を通じて、PRには積極的に予算を投じ、その価値を最大限に引き出してきました。特にマーケティングとPRの連携を意識し、世の中の視点を取り入れることで、一方的ではないバランスの取れたアプローチを心がけてきました。

PRは、マーケターが見落としがちな“外からの視点”を提供してくれる重要な存在です。これを理解し活用することで、マーケティング戦略がより強力で効果的なものになります。本日のセッションでは、皆さんにとって新しい学びや発見が多い内容になるかと思います。」

中澤理香さん(newmo株式会社)、浅野麻妃さん(キャディ株式会社)による特別講義

右:中澤さん、左:浅野さん

中澤さんは、ミクシィやYelpを経て、メルカリではPRの立ち上げから上場後まで関わり、マネージャーを務められました。その後、フリーランスとして活動を経て、2020年10月に10Xへ入社し、2021年から取締役Chief Communications Officerとして活躍。退任後、2024年からnewmoに参画しています。

浅野さんは、塾講師からWebマーケティング支援を行うITベンチャー企業に転職し、法人営業を経て、採用人事と社長秘書を約4年間兼任しました。その後、同社で広報の立ち上げを経験しました。2018年にはキャディに初のコーポレートメンバーとして入社し、主にパブリシティ獲得や採用広報、コミュニティマネージャーなどを担当しました。2022年からは同社の海外進出に伴い、ベトナム、タイ、アメリカ拠点での採用立ち上げをリードしました。2023年10月よりPR業務に復帰し、全社のコーポレートPR、プロダクトPR、危機管理広報など、コミュニケーション領域全般を管轄しています。

今回の講義では、広報PRとは何か、なぜ重要なのかというお話から、マーケティングとの連携のヒント、また強い広報PR組織のつくり方について、おふたりの実体験をもとにしながら、お話いただきました。

今回も講義内容は、参加者限定の完全オフレコセッション。詳細はお伝えできませんが、特別にスライドと講義の様子をほんの少しだけチラ見せしちゃいます!

山代からグロース目線での疑問やこれまでの経験をシェアしてディスカッションする場面も。

【質疑応答】
◆出演実績のあるメディアに対し、継続的なメディアリレーションのおすすめアクションがあれば教えてください。
◆メディアの方とのリレーションをどう作られているのかお聞きしたいです。(記者の方と繋がりをどう作っているか)
◆KPIを露出本数で置いてるのですが、露出インパクトの大小に対する評価がワークしていなく、悩んでいる状況です。
◆世の中ゴト8割のPRをしていきたいのですが、予見し、且つ先回りしてジャストタイムで仕込み切り、リリースすることが難しいです。世の中ゴトにアンテナを張るために、対話が大切と言っておりましたが、世の中ゴトを掴むために特に大切にしている方々やインプット先をもう少し詳しく知りたいです。
◆一人前のPR担当になるまで、お二人の成長過程を知りたく。キャリアの中でどこがブレイクスルーポイントだったでしょうか?エピソードを知りたいです
◆広報チームの年間予算はどのようなロジックで組み立て、経営陣への承認を取りに行くのがセオリーか。
◆レガシーな業界でPRをするうえで、自社の新規性をアピールしようとするとどうしても業界の既存の商習慣を否定しないといけないシーンが多々あります。
とはいえ、業界団体など無視できない勢力もあると思うのですが、どのようにバランスをとっていらっしゃるか教えていただきたいです!

参加した受講生の声

GrowthHubでは、インプットをインプットのままで終わらせず、明日からの業務にいかに活かしていくか、という観点からの振り返りを大事にしています。
講義が終わって早速、参加した受講生たちから、得た気づきや感想、明日からどう行動を変化させていくかについてのシェアが、コミュニティSlack内に続々と投稿されていきました。

PRについて知らなかったという受講生も、基本のキから学ぶことができた良い機会だったと振り返っていました。
理想的なPRとマーケの関係性について明確になったという受講生も。
マーケティングとの兼務でPRを担う受講生からも、学びや気づきがあったとシェアされていました。

具体的な学びや気付きはオフレコ部分を含むため、受講生の感想だけを一部ピックアップしてご紹介します。

【受講生の振り返り】
◆LTを通して数値的な明日からできるTIPSもありましたが、グロースの本質的な部分は共通しているなぁと感じました。また、PRについてあらためて振り返ることができ、ネクストアクションが明確になる機会になりました。早速、年明けに広報部とのmtgを組んだのでアクションしていきたいと思います。
◆自分はCMOロールとしてPRを所管しておりながら、組織・施策をどうするかの道筋を示せてない感覚があったので実務においてとっても参考になりました。
◆普段自分が干渉していなかった領域の話が多くとても学びになりました。知識、経験、関心が自身のアップサイドを狭めているなって感じられたと共にとてもワクワクして聞けました。
◆全体感として、元々解像度が高くなったPR領域に対して、できることできないことがわかったのが大きかったです。
◆自身がPRも兼務・勉強している中だったので、具体的な自社のシーンも浮かべながら学べたのはとても良かったです。お二人のお話からは自信をすごくもらえた。PRの組織としての連携の方法やPR戦略の立て方など、もう少し聞いてみたいこともあったので、引き続きマーケとPRのどっちもの視点を行き来しながら事業を進めていきたい
◆自社ごと:世の中ごとの掛け算として、とはいえマーケは前者の比率が高くあるべきだと思っており、重要なことはチームとして、マーケは自社ごとを優先してしまいがちであるという性格をPRチームと共通認識を持つことだと思いました。まただからこそPRチームは良い意味でインプット役として意見を言ってくれることを良しとするスタンスを表明することが大事だと思ったので、そう言ったコミュニケーションを取ろうと思います。

Day5でも、受講生によるライトニングトークが開催され、オフレコだからこそ紹介できる「勝ちパターン」をお話いただき、共に成長を加速させていく場となりました。

中澤さんと浅野さんによる特別セッションでは、広報PRの基本を押さえながら、事業成長にPRがなぜ必要なのか、そしてグロースを実現するためにどのような視点で広報PRと連携を図るべきかについて具体的なヒントが語られました。参加者の中には広報PRを兼務している方もおり、実務に関する質問が活発に寄せられました。また、これまで広報PRに関する知識が全くなかったという受講生からも、実務経験豊富なお二人に率直な質問が投げかけられました。このセッションを通じて、グロースにおける広報PRとマーケティングの連携の重要性が改めて確認される有意義な時間となりました。

ゲストプロフィール

◎中澤理香

ミクシィ、Yelpを経てメルカリでPRの立ち上げから上場以降まで携わり、マネージャーを務める。退職後、フリーランスを経て、2020年10月より10Xに入社、2021年より取締役COO。退任後、2024年newmoに参画。

◎浅野麻妃

塾講師からWebマーケティング支援のITベンチャーに転職後、法人営業を経て採用人事と社長秘書を4年兼任したのち、同社の広報立ち上げを経験。2018年よりキャディ初のコーポレートメンバーとして入社し、主にパブリシティの獲得や採用広報、コミュニティマネジャーなどを担当。2022年から同社の海外進出に伴いベトナム、タイ、アメリカ拠点の採用立ち上げをリード。2023年10月よりPRに戻り、全社のコーポレートPR、プロダクトPR、危機管理広報などコミュニケーション領域を管轄。

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