共に育つ~子どもたちとの時間で気づいたことVol8
「してあげる・してもらう」
子育てで、もしくは子どもとの関りにおいて
子どもに対して”してあげる”の要素を
前面に感じている大人がほとんどだと思う。
「大人が」「子どもの」お世話をする
「大人が」「子どもと」遊んであげる
「大人が」「子どもに」教えてあげる
「大人が」「子どもの」食事を準備する
…
いろいろある。
子どもが小さい頃は、安全を守ることも大人の役割。
たくさんしてあげなくてはいけないことがあって
本当に大変。とか…
けれど、してあげなくてはいけないことがどんどん増えると
大人~親の気持ちの負担は、止まらなくなる。。。
ある時、預かり・学童保育で4歳の女の子 I ちゃんが
着ていたシャツがとっても似合っていたので
『似合っているね☆』と伝えたら
『〇〇はね、ほんとうはちがうふくをきたかったんだけどね、
”かか”(お母さん)がこっちをきていきなさいっていったの』と
全然嬉しそうでない表情で言っていたことがあった。
「してあげる」ことが過ぎると、身近な大人の感性を
子供に強要することになるんだな とはっとした。
私だけではなく、多くの大人が陥ってしまうことなんだなと。
そういう私も、100%そうだった。
いや、120%くらいだ。
自分の安心や、自分の心配を落ち着かせるために
たくさんたくさん してあげたし、強要していたなぁ😢
+++
周りの大人が自分の考えを、知らず知らずに子供に浸透させていくと
”自分が何を感じているのか” が、わかりにくくなる。
それは子ども(人間)の意識が成長していく過程を
滞らせる。
幼いころは、大人の都合に合うのでわかりにくいけれど
成長するにつれ、”自分はこれ” と自分で自信をもって
選んだり、決めたりすることにハードルを感じるようになる。
「自分はこれがすき!」
「自分はこう思う!」
「やってみようかな♪」
「理由はないけど、なんだかいやだなぁ」
根拠のない感覚は、生きる力につながっている。と思う。
その人が
その子が、どんなことを大切にして関わっていく時期にあるのか
シュタイナーの人智学で、人間の意識の成長過程を知ったときに
自分自身のことも、自分の子育てのことも、
今関わっている子どもたちのことも
線で繋がっていく絵のように理解できた。
学童預かり保育では、いつもいつも元気な私 でいるわけではなく
「今日はちょっとしんどいなぁ」と感じていたある日…
無言で私の横に来て、「あげる」と 力強く言ったYちゃん。
その瞬間に「なぜわかるの??」と思ってしまいました。
特に元気がない表情を見せたつもりもないし
今日はしんどいよ とも言っていません。
そして、これだけのことで、すっかり元気になってしまった私。
「してもらう」ことは、力が生れれる。
大人でも子どもでも。
このあと私は、他の子に折り紙を折ってプレゼントしたくなり
折り紙を折り始めた。
+++
子どもから与えてもらう場面、
日常の中にありませんか?
子どもって、幼児の頃は全身で感じています。
(全身感覚器といわれています)
私の弱っている様子を感じて
自分ができること~折り紙を折ってプレゼントしてくれたYちゃん。。。
Yちゃんは日頃から、自分の気持ちを表情や言葉で
まっすぐに外側に表現している女の子。
子どもの成長過程に沿って、身近な大人にどんな関りを欲しているかを
人智学の考え方をベースに
子育て中の方たちにお伝えしていきたい☆
役立てていただきたたい☆
と思っています。