【Groove Designs×NTTデータ】事例を交えてクロストーク!テクノロジーを活用した、新たな人とまちの関わりづくりとは?
※本記事の内容は、2024/5/16(木)「自治体総合フェア2024」にて開催したセミナーのダイジェスト記事です。本編を見たい方はこちら。
セミナー概要
今回のセミナーでは、当社代表の三谷が「テクノロジーを活用した、新たな人とまちの関わりづくり」をテーマに登壇。
「人とまちの関係性をデザインする」をミッションに掲げる当社が取り組む、リアルとデジタルを掛け合わせたこれからのまちづくりのあり方について、(株)NTTデータの皆さんをゲストに迎え、デジタルを活用した最新の都市空間、コミュニティづくりのヒントを探りました。
【登壇者】
・三谷繭子(株式会社GrooveDesigns 代表取締役)
・逸見貴人(株式会社NTTデータ コンサルタント/カタリスト)
・與嶋清貴(株式会社NTTデータ サービスデザイナー)
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「テクノロジーを活用した新たなひととまちの関りづくり」を担う、2社の取組み紹介
◼︎ Groove Designsの取組み
Groove Designs は、様々なまちで地域・住民主体での都市デザイン、まちづくりに携わってきました。
当社は、『人とまちの関係性のデザイン』を行うことで、地域で思いをもって取り組む人たちが力を発揮する後押しをし、『まちにグルーヴ(変化のうねり)を生み出す』ことを目指して取り組んでいます。
ただ、多様な方のまちへの参加機会をつくり、参加を通じて関わりを強めていく(エンゲージメント)という、すそ野の広い双方向性のあるプロセスをつくるには、リアルな場での取り組みだけでは限界があります。
そこで、地域エンゲージメントのためのデジタルプラットフォーム『my groove』を自社で開発・運用し、地域の人々との新しい関わり方を提案しています。
【事例紹介】
具体的なプロジェクト事例としては、栃木県小山市で駅周辺エリアのまちづくりプラン策定を紹介しました。
『my groove』を使い意見募集などのコミュニケーションを行ったことで、地元の若い世代を中心に、3週間弱で200件近い意見を集め、500件超のリアクションを得ることができました。
また、他の事例として、札幌市でも「ウォーカブルなまちづくり」を目指す中で、モデル地区である宮の沢でのビジョン策定での取り組みを紹介しました。若い世代の参加を促進し、実際に20-40代が75%を占めました。また、my grooveを用いることで、参加継続率は対面ワークショップの約3倍となり、「対面の場に参加するほどではないが興味がある」、という方の参加率も約7倍となっていました。
いずれの事例でも、まちへの参加の裾野を広げるだけでなく、実際にこれまでだと参加が難しかった層を呼び込み、ともにまちづくりを進める機会となりました。
◼︎ NTTデータの取組み
今回登壇いただいたお二人も所属するCity Life Experience(CLE)チームでは、まちの環境・データを捉えながら、ユーザー目線で施策・サービスを検討することで、まちづくりの活動を支援しています。
⇒今回登壇いただいた、與嶋さんの記事「まちづくり×デザイン思考 −“まち”と”ひと(ユーザー)”を捉える−」はこちら
CLEチームの取り組みの中では、“まち”を捉えるというのは、フィールドワークにより実際の環境や場所に触れ、人流データをはじめとしたデータ活用によってまちの状況を把握することを指しています。
一方で、”ひと(ユーザー)”を捉えるというのは、インタビューなどを通してユーザーの声・行動を分析し、それらの情報をもとにペルソナの体験ストーリーを描くことが挙げられます。
まちという様々な要素を含んだ中でユーザー体験を検討するにあたっては、”まち”と”ひと(ユーザー)”のどちらかに偏った検討をしてしまうと、まちの特色に合わず提供範囲が狭くなったり、課題を捉えきれず実際にユーザーに継続的に使われない体験になるリスクがあると考えており、両方のバ
ランスを意識して取り組まれています。
【事例紹介】
具体的なプロジェクトとして、豊洲スマートシティでの回遊性向上と情報発信強化に関わる取り組みを紹介いただきました。
人流データを活用することで、特定の場所への人の偏りがあり、回遊が生まれていないという状況を把握する一方、訪れる人の声を把握することでまちの体験における課題も把握しました。
利用者の属性に合わせて生成AIも用いて作成したイベント広告配信を行い、イベント来訪者にはその位置情報にあわせ、回遊性向上につながる情報発信を行いました。その結果、イベント参加者の回遊スポット数が約1.5倍に増えました。
2.クロストークタイム!それぞれの経験と知見を踏まえつつ、セッショントークを行いました。
Q. 皆さんが人とまちの関わりをつくる上で、その目的をどう描いて、関わる人へどのように共有していますか?
三谷氏:当社が提供するmy grooveでは、自治体ごとのプロジェクトを立ち上げる際に必ず目的についてお話をします。単にツールを導入するのではなく、いま住民やそのまちに関わる人々、あるいは事業に取り組んでいる自治体の方々はどんな悩み・課題を抱えていて、どんな状態を理想としているのか?そのためには何をするべきなのか?をしっかり擦り合わせます。
逸見氏:サービスデザインについて言うと、私たちの都市での体験は、「買い物をする」「カフェをする」というように、目的ベースでの都市体験に変わっている傾向を感じます。
目的地以外にどのような魅力があるのか?を街歩きを通じて言語化したり可視化することで、その地域にあった目的や取り組みが検討できると思います。
與嶋氏:デザインは問題解決のアプローチだと言われていたんですが、自分は最近は違うケースもあるなと思っています。ユーザーに「どんな課題を抱えていて、今後どうなっていきたいのか?」をヒアリングをした結果のみを踏まえて手段を考えるだけでなく、それに加えて自身の経験から学んだ観点を活かし生み出した仮説をもとに「どういったところに機会があるのか?」探索的なアプローチを行うことが必要になっていると感じます。
Q.人々の地域への関わりを引き出すためには、何をすべき?
三谷氏:現場でヒアリングを行うことに加え、デジタル媒体を活用することは大切になってきていると思います。今の時代はデジタルとアナログのそれぞれの媒体を併用している方が多い時代ので、多様な世代の関わりたいという思いやそれぞれの状況に対して、選択肢を持ちながら実際に実行できるような環境づくりをしていくことが大切だと考えています。
與嶋氏:地域の人が「この地域が好きだ」って 思うようなエンゲージメントを引き出す要素は、その場所にいて感じる『世界観』だと思っています。
その感じる『世界観』は、アナログから得るものが多いと思っていて。まちの風景、ビル全体の景観も含めて歩いてみた感触など。そういった部分がアナログとして大事にしていく面があると思っています。
一方で、人と人を繋げたり、新しい取り組みを促進していく上ではデジタルをうまく使うことが必要になってきています。そのデジタル活用でも、他地域の真似事をするだけでなく、現場で歩くというアナログな取り組みを踏まえてその地域の特色を把握し、方針を決めていくことが大事だと思っています。
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