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都市計画系にはなぜ女性が少ないのか?

表題は、常日頃、考えてみてはその度に答えのでない素朴な疑問である。

「なんかこの業界男性ばっかりなぁ・・・。都市計画系ってなんでこんなに女性が少ないんだろう?」

私が知っている人が少ないのか、それとも本当にいないのかは分からない。ただ実際、私が仕事をする相手は自治体職員やパートナー企業の方などを含めても80%位が男性である。

私が理事を務めさせていただいている都市プランナーの団体も、理事37名中、女性は3人。2020年12月に開催された周年シンポジウムの登壇者も、都市計画界のレジェンドから現役世代まで、全員男性だった。

都市計画と領域を限らず、まちづくり、エリマネやコミュニティデザイン、公共空間活用などより広い領域性をもつ新しい分野で女性が増えているイメージがあるが、いわゆる都市計画コンサルや公務員など、都市計画的なバックグラウンドを持ちながらまちづくりを仕事にしている職種、人に少ないイメージだ。

いくつかの仮説を挙げてみる

若輩者の私には見えていないファクトがあるだろうと思いつつ、思いつくままに仮説を挙げてみる。

1 .仕事がハード(な時もある)ので、結婚や出産で仕事を続けられない人が多い。
2. そもそも分野として、女性が興味をもちづらい。
3 .就職先があまりない。
4 .大学で都市計画分野が建築学部や工学部に含まれていて、そもそも進学や職業として選ぶ人の母数が少ない。
5 .別の職種に転職する人が多い。
6.何らかの女性が参入、継続しづらい理由がある。


ひとつ思ったこと

4に関して思ったことがある。大学で都市計画などを学ぶ場合、現在のスタンダードは理工系建築学部の中に都市計画や都市デザインを学ぶ専攻がある。そうすると、日本でそもそも理系に進学しようとする女性が少ないことが起因しているかもしれない。

試しに「都市計画  学ぶ 学部」とGoogle検索してみると、出てくるのがこちら。上位校はほとんどが工学系の学部だ。

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そこで思ったのは、都市計画や都市デザインを学ぶ学部はもっと『文理芸融合』でもいいのではないか?ということ。

かくいう私も、実は芸術系の学部出身だ。独立する前は、縁があり事業系の都市計画コンサルで5年ほど働いていたのだが、論理的思考と空間把握能力などが身につけば、理系でなくともできる仕事だと思う。私も数字は苦手だが、事業計画などを作成するなかで少しは鍛えられたように思う。

都市計画をはじめ、ハードとソフトを両輪で扱いながら、都市の部分/全体を考え、時間軸で捉えていく仕事はとてもクリエイティブだと感じるし、やりがいもある。私自身は、女性だから仕事がやりづらいと思ったことはない。

更にいまは都市課題の複雑化、イノベーションの必要性、持続可能性の追求など、これまでの領域を超えた知識や力が必要になってくる時代だ。現在の潮流を鑑みると、ますます工学系学部が中心であることが勿体無いように感じる。

領域を横断するという面ではむしろ女性のほうが得意な部分もあると思うので、これからぜひ女性プランナーが増えていって欲しい。

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