Emery Villarrealの夢から覚めて...
noteではご無沙汰しておりました。
Emery突然の契約解除からの別れ、
Quique Setien就任、
不安定な船出、
激動の数週間を超えて、すでに食傷気味なシーズンを過ごしているISSAでございます。
そんなVillarreal史に残る数週間を記録の形で残すべく、W杯の中断期間を使って筆を取った次第です。
基本的には、私含めたTweetを元に振り返っていきたいと思います。
突然の出来事 ~Emery契約破棄~
Emery退任報道が出たのは、日本時間で2022年10月25日深夜。
まさに青天の霹靂でした。
この報道を見聞きした時の最初の感想は、
「あぁまた、プレミアがちょっかいをかけてきてるのか」
というものでした。
というのも、昨シーズン中に、Newcastleが狙っている内容の報道が出ていたからです。Emeryは報道の件について、Villarrealでのプロジェクトへの自信と信頼を表明しており、今回もたまたま席が空いたAston Villaがちょっかいをかけてきているだけだと思ったからです。
また、直前のゲームで、Llaneza副会長を悼む劇的な勝利を収めていたことからも、Emeryはvillarrealとは蜜月であり、その関係に横槍を刺すことができるクラブは存在しないと思っていました。
というわけで楽観視していたわけです。
しかしながら、皆さんがご存知の通り、すぐに決着しました。
Villarrealの、
Emeryの、
Roig会長を始めとするRoig一族の、
Vila-realという人口五万人ほどの村の、
一世一代の挑戦は、突如として終わりを告げました。
Aston Villaは、Villarrealに契約解除金6m€を支払い、3年契約を締結。
ものの数時間の出来事でした。
すぐにEmeryからもオープンレターが公開されました。
あまりに早い展開に深夜で眩暈がしました。
EmeryとVillarrealと僕と
私がVillarrealを見始めた理由は、19/20シーズン、序盤のFC Balcerona戦で見せたSanti Cazorlaの逆足30mミドル弾に魅せられたから。
しかしながら、Villarrealというクラブを真に愛し、応援し始めた理由は、20/21シーズンが物語が始まったEmeryの緻密で創造的なポゼッション・フットボールに再び魅せられたからです。
ただただ、悲しく、虚しく、何にもできるわけはないのに、激しい虚無感に襲われました。
フットボールの分析を志す者として、Unai Emeryはあまりにも偉大で、当然に最大限の尊敬を向ける相手でした。
その彼が、一晩のうちに、潜水艦をおり、かつての因縁の地へと旅立っていったのです。
正直、日中は、何も手につかなかったです。
Emeryのことを知らない大学の友人からは、声をかけられないほど黒いオーラが出ていたと後日指摘をされるほどでした。
この件を知っている人からは、温かい励ましをいただきました。
あまり関係のないことかもしれませんが、私が本気でvillarrealを応援していることが伝わっているように感じて、少し心が落ち着いたような気がしました。
私は、Emeryのオープンレター翻訳を行いました。
尊敬する彼の最後の言葉を、しっかりと噛み締めておきたかったのです。
Emeryにとっては、いい転換点だったのかもしれません。
20/21シーズン、初年度にUEL優勝という偉業を成し遂げ、
21/22シーズンには、UCLベスト4進出という更なる偉業を成し遂げました。
ヨーロッパでの舞台とLa Ligaで戦い方を柔軟に変えて、成功へとひたすら進んでいったEmeryでしたが、3年目のシーズン序盤は躓くことが多くなってしまいました。
これは、Emery式ポゼッションの要である左肩偏重の配置が完全に対策されたことにあります。
また、Gerard MorenoやJuan Foyth、Raul albiol等のチームの核の負傷・長期離脱や、代表組で休みのなかったPau Torresの不調等難しいシーズンインであったことは確かです。
Emeryにとって幸か不幸か、今シーズンの不調は周りを見渡すことに十分な息つく時間となったのでしょう。
Villarrealのクラブ規模を考えたら、就任から走り抜けてきて築いた功績は計り知れないものであり、何かVillarrealでのプロジェクトにピリオドがついてしまったのかもしれません。
そんなことを考えていた時に、私は思い出したのです。
悲しいけれど、彼はそもそもクラブ規模に合わない監督だったことを。
彼のArsenalでの挑戦が道半ばで閉ざされた時にタイミング良く、Villarrealも監督を探していました。
この出会いが運命ならば、また去る時も運命なのでしょう。
悲しいけれど、そう納得することにしました。
いずれにしろ、彼がクラブや私たちファンに残していったものはどこにも消えていかないし、偉大すぎるものです。
ただただ感謝を伝えられるようになるまで、時間を待つだけでした。
新監督 Quique Setien
Villarrealの優秀なフロントは、悲観にくれず、迅速に行動に移していました。
監督業の事実上引退を宣言していたものの、クラブのフィロソフィーに適合するQuique Setien監督。
八百長疑惑はあったものの、Villarralとはすでに和解済みで、優秀な成績を収めていたMarcelino監督。
南米で好成績を収めていたGallardo監督。
ネームバリュー的に浮いていたPochettino監督。
Marcelino監督は、W杯後のLa Rojaの監督就任を考えており、泣く泣くVillarrealへ断りの連絡を入れたようです。
W杯の中断期間を有効活用したいフロントとの考えがずれていたことも挙げられるでしょう。
そのため、現地紙の読み通り、Quique Setien監督が招聘されました。
その後、適応に苦しむSetienと選手たちの戦いが見られることになります。
試合前後の会見では、時間がなかったことを常に強調するSetienに対して、不満が積もる現状ですが、私は年末まで待つことにしました。
そもそも、Setien監督は途中就任をしてすぐに勝ち点を取るフットボールをするタイプの監督ではありません。緻密に自分の指向するポゼッション・フットボールを突き詰めていくタイプの監督です。
気長に待つしかありません。
ありがとう、Emery
Emery監督に感謝を伝えさせて下さい。
貴方が去った後のVillarrealは波乱を迎えていますが、気にすることなくプレミアでの挫折を取り返すような活躍をしてほしいです。
就任初戦のManchester United戦の快勝には、なぜか僕も胸躍るような気持ちになりました。
Villarrealという小さなクラブで成し遂げた大きな夢を、応援し続けた身だからこそ、とても親身に感じたのです。
貴方が見出した選手たちもますます活躍することになるでしょう。
これからも極東の片隅から、応援し続けます。
¡Gracias Emery! ¡Buena suerte en tu viaje!
P.S. Villarrealから選手を引き抜くのは流石に自重してね!!!
オトラボでお話しさせてもらってます!
オトラボさんの方で、対談の形でお話しさせてもらっています。そちらも是非ご覧ください!
<参考引用元>
Villarreal CF official Twitter:https://twitter.com/VillarrealCF
Unai Emery official Twitter:https://twitter.com/UnaiEmery_
Aston Villa official Twitter:https://twitter.com/AVFCOfficial
Villarreal Japan 艦長 official Twitter:https://twitter.com/VillarrealJapan
AS.com:https://as.com/futbol/2021/11/08/primera/1636370073_636088.html