4.5mのテーブル
お題として出された「デザインとは」…?
「デザイン」はとても幅広い意味があるので、私なりの解釈で住宅設計の分野で考えてみると、
「住まい方の提案」といえるのかなと思っています。
昨年竣工した自邸を例にしてみます。
私たち夫婦は、「食」が家族にとっての大切な時間と考えていたので、
キッチンとダイニングを一体にし、4.5mのテーブルを家の中心に配置計画しました。
このビックテーブル、我が家の一等席にあります。
平日は2人の子どもと3人で過ごすことが多いので、
さっと出せてパッと片付けられるよう、
コンロの向かいのカウンター部分で並んで使います。
休日は家族4人揃ってダイニングテーブル部分でゆっくりお食事を楽しみます。
お友だちを呼んで大勢で集まるときは、
ぐるりとテーブルを囲むように着席し、15人ほど集えます。
皆で作って、皆で食べる、ワイワイできるライブキッチンです。
ゆったり長時間くつろげるように、夫婦の30㎝の身長差も考慮し、
テーブルは一般的な高さより低めに設定にしています。
両サイドとキッチン部の3箇所にAC電源を備えることで、
料理だけでなく、仕事や音楽と多用途な使い方ができています。
イメージしていた通りの食を中心に
様々な方法で人が集える場所となっています。
家づくりでは、そういったクライアントの住まい方をイメージして、
プランニング(間取り)から小さな配慮(コンセントの位置や細かい寸法決定)まで設計することを「デザイン」と呼ぶのかな…
また、違った視点になりますが、
「空気や環境をデザインする」事も同時にとても大切な
「デザイン」だと思います。
具体的に言うと、熱い寒いなどの「温度や湿度の快適性」や、
「防犯面に配慮されていることでの安心感」などです。
「温熱環境の快適性」では、窓の大きさや配置、
断熱材の選定や気密性への配慮、
「防犯面」では、窓の大きさや種類や位置、建物の形など、、、。
住まい方の提案をすると同時に、
このような環境にも複合的に配慮すると事で、
居心地の良い住まいができるのだと思っています。