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【ネタバレ注意】『君たちはどう生きるか』考察の種になりそうなポイントメモやら感想やらまとめ ※個人の解釈です
ふせったーで上げてたやつ。若干最後に追記
初っ端、真っ暗な画面にサイレンから始まり遠くに燃える病院。そこへ真人が走っていくシーン。影のようになって走っている真人や、周囲を通り過ぎていく人物の輪郭はぼやけていて、人の話し声や周囲の音がそれに合わせて瞬間的に聞こえてはかき消される。→高畑勲監督の『かぐや姫の物語』の疾走シーンに対して宮さんが(リスペクトの意味で)もっとうまく表現しようと被せてきたんだと思う
なつこ登場。前方が自転車になっている人力車に乗っている。オレンジの矢絣の着物にピンクの帯、ピンクの傘→矢絣は破魔矢を想起させるので邪気を払う願いが込められているらしい。矢は放つと真っすぐにとんで戻ってこないので、矢絣の着物は結婚の縁起物らしい(ここらへんネットの引き写しなので要出典)この情報が正しいなら、お腹の子供を守るため、もしくは結婚への決意を表すため着ているのかも。アオサギの矢は戻ってきたけど……。二人が人力車へ乗るときの揺れの表現が細かすぎて凄い
真人の手を取ってお腹に触れさせるなつこ→嬉しいでしょ、と聞かれた真人の顔に帽子の影が落ちている表現。喜んでないんやな
バス→バスの前方に長い棒を差し込んで手回しでエンジンをかけている(今でいう、車にキーを差し込んで回すやつ)ナンバーは18・24だった
兵隊が持っているのぼり・たすき→運長久 片山 路出 までは読めた。それ以上は分からん
松が左右に並ぶ道を抜ける→仙人が住む不思議な世界へ入ったって解釈でいいのかな?
アオサギ→最初は玄関近くの屋根の上、そこから飛んで松に移り、廊下を歩く二人の上?横?(覚えてない)を飛んでいく。池に降りて、歩いてフレームアウト。順番に意味ありそうだけど分からん。なつこに覗き屋と呼ばれている。なつこ曰く真人を歓迎しているらしい。
玄関入ってすぐの襖→唐獅子図屏風(狩野永徳 作)それまで静やかな風景だったのに、いきなり金地のキンキラにオスメスペアの唐獅子が出てくるのが異様だし、なつこの結婚と結び付けられるようで生々しい。開けられた襖のせいで二匹が分かたれているように見える。
白い花が金地に描かれた襖→特定できんかった。菊図屏風っぽいのでおそらく菊の花?
使用人たち→廊下の奥に子供がいる?と思ったらヌメヌメ動いてトランクに群がるおばあちゃんたちだった。初登場時7人いるからまさか白雪姫の小人オマージュ……?真人の父しょういちさん(であってたっけ?)の持ってきた鯖缶、シャケ缶、コンビーフ缶、コンデンスミルク缶、砂糖に「まだあったのかい」「あるところにはあるもんだねぇ」とコメント。後者のセリフは『火垂るの墓』のおばさんのセリフっぽいけどオマージュなのか、ただ単に戦時中は皆そういってたのかは不明。ばばぁ曰く、真人は母親にそっくり。
別館の洋館へ案内される真人→ベッドの掛布団の柄はセンニンソウ?花弁が四枚。大叔父の部屋だった…?なんてことはないか
寝る真人。羽音がして窓枠に止まり、覗き込んで去っていくアオサギ。なつこが扉をノックし水?を運んでくる。水?をベッドサイドに置き、横顔を見つめ起こさず去るなつこ。
真人が火の中を走る夢を見る。母は戦争が始まって3年目に亡くなった(真珠湾から数えると1944年?)母親の像が火の中に現れさよなら、という。今行くよ、と返す真人。真人の名前を二回呼んで去る。おかあさん!と叫んで飛び起きる真人。→ここでのセリフと、きりこと塔に入ろうとした後のシーンでのセリフが異なっている。玄関から火が吹き上がる幻視?で聞いたのは「真人助けて」。窓際にウンコしながら去ったアオサギのセリフと同じ。でもこの時点では母親についてアオサギからは何も聞いていない。うなされる真人の寝言をアオサギが聞き、寝ている間にアオサギが「真人助けて」という言葉を耳に吹き込み、悪夢として干渉することで塔に引き寄せようとした?
跳び起きた後、池へ向かう真人。アオサギが池から森へ。塔が初めて物語に現れるシーン。泥に足を取られても進む真人。使用人のばばあ×2(箒装備)となつこの呼びかけも無視。真人を見つけたきりこ(箒装備)。羽を集める真人に「つれこまれる」と注意する。「なんの建物?」と聞かれても「戻らんと」とごまかす。集めた羽は消える→つれこまれる、という表現からかつて塔に入った者として近づいてはいけないということだけは覚えている?集めた羽がなくなるときとなくならないときの違いはなんなんだろう。真人を導くために落とした羽=落とそうとして落とした羽 は消える?
大叔父は本を読みすぎて変になった→これ本の虫が「外で遊んできなさい」の次にめっちゃいわれるやーつ。読みかけの本を開いたまま、足跡ひとつ残さずってのも気になるけどなんも思い浮かばん。無学無念。
塔の周辺で増水。地下で迷路が発見される→ミノタウロスの迷宮が思いついたけど、墓に繋がってるって意味ではカタコンベかな?わからん
玄関で悪夢を見る真人。目覚めると父親が帰宅しなつことキス→地面に伏せるようにしてお尻から部屋に戻っているけどキスを見ようとしてる感じ?本当に父親がなつこのことを愛しているんだと確信し、なぜ再婚なんかするんだという気持ちが、死んだ母親を探す物語上の動機になる?
工場は大忙しだ!→戦争が長引いた結果の需要だし、人が死んでるのに呑気だなぁ。戦争は嫌いなのに戦闘機を描きたがる宮さんの自省っぽい感じがする。
父が黒の車で真人を高校へ送る→歓迎ムードになるかと思いきやクラスメイト無言。たぶん引いてる。一人だけ白い服の真人。坊主じゃないのも真人だけ。明らかに浮いている。父親は若干世間の常識とズレてるっぽい。車のナンバーは316
石→後にいう、悪意の石ってやつ?ここをどう解釈していいか全く見当がつかない。親の気を引くことで構ってほしかった?クラスメイトに罪悪感を持たせるため?でも自分では転んだっていってるしなぁ…。父親がそれを信じないと分かった上での自作自演なんか?
窓際にウンコするアオサギ→ウンコの垂れ方がリアルでほんま草。お母さん×2というアオサギ。魚食べてるけどペリカンが「魚少ない」っていってたのと関係あるかい?
かわりばんこに診ます→寝てる この2コマ漫画わろた
アオサギが屋根を歩く。窓をにらみながら水を飲み干す真人→使用人が持ってきた水だけ飲んでる説ある?後の世界のきりこ's kitchenと関係ある?あと本物のアオサギの指は前3、後1だけどコイツ前後2ずつやね。
コイ・かえる→野生のアオサギが良く食べてる獲物。あとペリカンも
鏑矢を放つなつこ→鏑矢って開戦の合図か那須与一のイメージある。刺さらない矢なので最初からアオサギを傷つける気は無かったみたい。
気を失って揺蕩う真人。ベッドで目を覚ます→海に乗り入れるのは那須与一かな?わからん
500円→昭和20年くらいだとして20万円くらい?物価がかなり変動してる時期っぽいのでわからん。
定位置に戻り、触れると崩れる木刀→アオサギをシバこうとしたのがもし夢なら、寝てた使用人の横で目覚めるところから全て夢?境目がわからん。そもそもあるのかそんなもん?
おみまい→母親の謝罪の後、即たばこ盗む真人すげぇな??結婚(婚約)指輪っていつごろから広まったんだろう。金持ちだから関係ないのか?
弓→案の定、弓返り(放った直後弓の軸が反るやつ)まで描いてるネ
白い着物、ピンクの帯で森へ消えるなつこ、真人「来たくて来たんじゃないだろう」→本人の意志に反してひきよせられた、もしくはそうせざるを得なかった?
「触らなきゃもっと長く持ったんだ」→トンネルを抜けて触れてしまう(存在を確かめようとする)…オルフェウス?
風切りの7番→クリッピングすると飛べなくなる風切り羽。飛ぶための魔力的なものがこれに詰まってる?
割れるガラスのバラ→わからん。なんでバラ?なんでガラス?わからん。そういえば真人、迷い込んでからずっとパジャマ着てるけどこれニモか?
船→大航海時代っぽい帆船
ワレヲ學ブ者ハ死ス→ワレって誰だれお前…?なんもわからん。墓の主のこと?
岩戸→墓らしい。ストーンヘンジっぽい。『もののけ姫』のモロたちが住んでいた祠っぽくもある。十中八九人工物かな。
ペリカンが食えなかったわけだ→アオサギとペリカンは近しい仲間だから共食いできなかったんかな
ガーゼ→船を押すうちに流れる
ヌマガシラ→なに?
魚→古代魚かな。サメとかに見られるような数段のエラがそれっぽい。オレンジっぽい体液。お肉おいしそう(こなみ)内臓はワラワラが飛ぶときの滋養ってことは、ワラワラ肉食なんか…。
黒っぽい人が乗る船→ジャンク船かな。貿易とかにつかうやつ。殺生ができない…のはなぜかわからん。仏教的な意味?
置き物に囲まれて目覚める真人→これもわからん。守られているうちは記憶を忘れないってこと?(ラストシーンからの想起)なんで真人はあの女の人がきりこだって気が付いたんだろう
ワタワタ→魚の内臓を空を飛ぶときの滋養として食べる。熟すと飛ぶ。チビがいるらしいので、大人?になると人として生まれる。きりこのキャリーで生まれることができてるっぽい
ペリカン→お前命運んでくるはずなのになんで食べてんの…?(ドン引き)もしかして喰いきれなかったワタワタが口の中にいる様子を見て「命を運んでくる」って解釈された説?人も象も食うって何…?
人形に触る真人「ごめんね」→なんに対する謝罪なんかもわからん
ペリカン「我が一族は食うために連れてこられた」→主はなにかを食う役割としてペリカンを連れてきた?もしくはペリカン"を"食べるために連れてきた?わからん
「海には魚が少ない」→ほんまか?人間は魚獲ってたし…
「いつも同じ この島にたどり着く」→海と、この島しか存在してない世界?
「生まれた子は飛ぶことを忘れた ここは呪われた海だ」→わからん。飛ぶことを忘れる=楽園 ってこと?それともそのままの意味かな?なんで墓所でたむろってたんだ
埋葬されるペリカン→アオサギの「埋めるの?」って反応から、こっちの世界では弔うってことをしない?
真人→まことのひと。死が漂っているらしい。わからん
きりこの家のタペストリー→ドラゴンが天に向かって火を噴いている、わからん
塔、使用人のおばあちゃん「ガラガラドッカーン」父「カミナリだな」not大叔父の建造物。周りを覆うようにして大叔父が建物を建てたが死傷者が続出。落ちてきたときは窓から炎が噴き出ていた。前は大きな池。森におおわれていたとこを大叔父が見つけた→なんもわからん
母のひさこが神隠し、1年後元気になってそのままで戻ってきた(なにがあったかは覚えていない)→本編終了後のひさこだってことは分かる
上あごの穴を塞げば飛べる→謎理論分からん
インコ→鍛冶屋にいた。わからん。持ち込んで大繁殖してるのはワカケホンセイインコっぽいけど本編での説明はセキセイインコ。注文の多い料理店のオマージュみを感じるけど多分気のせい。どいつもこいつも腹減ってんな?アオサギって偽傷行動するっけ?シチュー作れるらしい。
姫→将来燃えることになる人が移動に炎を使うのはなぜ?暖炉から出てくるのはハリーポッター(フルーパウダー)への対抗っぽくも見える。暖炉を使って魔女が移動するのは昔からあるんけ?誰か良い感じの参考本教えて。姫も母親が死んでいるらしい
バナナの葉→バターを入れている。バナナの葉は調理や入れ物としても実際に重宝される。食材を葉に包んで火に投げ入れて調理することもある。
ジャム→トマトって書いてなかった?トマトジャムってあるんけ?(調べたらあるっぽい)
窓の外→存在しない船が水平線に見えてる
迷うと出られない庭→塔はいろんな世界にまたがっていることと関連してる?
下水→大コケしたカリオストロ思い出させる。リベンジやぞっていいたいんかな
扉(時の回廊)→映ったのは829〜132。132が真人の世界。近づくと吸い出される。ドアノブを握って外に出た時一瞬空中に投げ出されるけどこれモンスターズインク(及びラセター)リスペクトだったりしない?しないか
石は歓迎していない→触るとビリビリする。わからん
岩戸の産屋でなつこに声をかける真人、なつこ「帰れあなたなんか大嫌い出て行って出て行って早く!」→真人を通して父親に話しかけてる説…はないか。紙の形状が気になるけど実在するんかな(要調査)
真人「母さん」なつこ「逃げて」→わからん
ひさこ「大いなる石の主 息子の下へ返したまえ」→ここまできて気が付いたけど石の主って大叔父様か。理解できてなかった
ひさこ「ここへおいで立ちないい子だねおいで」→なつことお腹の子同時に話してる?わからん
岩戸の奥から炎→大叔父様がやったんかな?
真人→なんでここで大叔父様へワープしたんだ?ひさこの力かな?
大叔父→髪のぼさぼさ加減とか、後で出てくる石のデザインはメビウスみを感じる。B砂漠にこんな感じの絵があった気がする(要検証)緑の宝石を一杯つけてる。失踪前の部屋のランプの色も緑だった。テーマカラーかな?
ペンで積み木を叩くと1日は平気→ペンで世界を保ってる、のはアニメーターの暗喩かな?
石→マグマっぽい。『2001年宇宙の旅』のモノリスが1:4:9の均一に黒い板状の人工物だったけど、それに対してこっちは丸くて有機的なデザイン。アーモンドっぽくも見える
大叔父「海の世界を作った カビも生えるし虫もわく 跡継ぎを探している 血を継ぐ者しかできない 人によって世界は変わる」→世襲制?独裁国のイメージが思い浮かんだが…
大叔父「真人は積み木を足せる」真人「木ではない、墓と同じ石 悪意がある」→墓=石=大叔父?わからん
インコ's kitchen→ペリカンは食い物無いっていってたけど、キッチンにめっちゃ米俵やら野菜やらあるが…?インコが独り占めしてんのか
鳥よけ→鳥よけを人間が歩いて、インコが地面を歩くのは多分これギャグのつもり。行進グースステップで草お前インコやろ
ガラスの棺→やっぱ白雪姫やんか
石の中は一杯。姫を材料に大叔父と交渉、インコの世界→姫を食べずに届けてやっから積み木つませろってこと?
天国でありますか?御先祖様だ…極楽だ…→かわいい。普通のインコは先祖判定なんやね。バナナの葉があるので南国
大叔父「真人は帰さなければ 君(ひさこ)もお帰り」→ここの心変わりどうした?わからん
四季の庭→桜、バナナ、菖蒲の花
ひさこ「もう会えないかと思った」→真人との間に蒲の穂が揺れてる(ちょっと歩くだけで季節が全然違う)
星の振る草原、足元に石の積み木 ひさこ「さわらないほうがいい まだ何か残っている」→わからん
大叔父「遠くで拾ってきた悪意に染まってない石13個 3日に1つ」→今の石に悪意があって真人が継ぐのを拒否するなら、悪意のない石あげるから最初から作ってくれってことかな
大叔父「とにかく石をつめ 支えれない」→宮さんの寿命を指してる?とにかく石をつめ(世界を作れ)=とにかくアニメつくれや って解釈?ともすると地面に転がってた積み木の石は没になってアニメにならなかった案の山って感じかな。
勝手に石を積むインコ大王→わからん。インコ=言葉をまねる鳥、ただの模倣しかできない人が石(世界)を積んだので壊れた?
アオサギ&真人&なつこ、ひさこ(母)&きりこ の組み合わせで隣同士の扉の中へ→それぞれの扉は20~30年くらい離れてるんかな?
インコとペリカン大脱走→なつこウンコまみれで草
青いインコを肩に乗せた真人、大王を肩に乗せたきりこ
草原の石&きりこ人形 アオサギ「だんだん忘れるさ あばよ友達」→わからん。ジジイの作った世界なんぞみんなすぐ忘れるだろ?ってことか?
終戦2年後、東京へ戻る真人→1947年?
米津玄師→バグパイプ、ストーンヘンジ繋がりかな?(北と南だけど…)
【感想】
なんもわからん。本当になんもわからん。なにこの…なに、このなに?この…なんです?
見終わった観客も自分も「?????????????????」で拍手もなければ話し声もなくて。今まで宮崎監督がどんだけ分かりやすく描いてくれてたかが身に染みた。原液濃すぎて飲めないし誰も消化できないんじゃないかこの映画。ただ「なんかすごいものをみた感」。一般人向けかといわれると絶対違うし、予告打たなかったのは鈴木敏夫もどうにもできなくて匙を投げた可能性ない?広告なし戦略はある意味成功だと思う。これで事前に内容でてたら厳しかった気がする。映画の解釈に関してはもう自分の理解の範疇を完全に越えてるので、誰かが解説である程度消化しやすくしてくれるまで大人しく待ちます。個人的にはメビウスオマージュっぽい世界観が凄く好きだった。
(追記)積み木を積んでとお願いした大叔父に対して真人が「これは木じゃない、悪意がある」と返すのは(大叔父が宮さんの代弁者だと仮定するなら)積み木=子供向けのアニメ?を自分(宮崎監督)の意思を継いで作ってくれと若者(ここでは真人)にお願いするが「あなた、自分が作ってるアニメを子供向けっていってる?自分でもそう思い込もうとしてるみたいだけど、これ子供向けに作ってないよね?だって悪意があるやん」って拒否られてるってことなのかな?子供たちのために作ろう作ろうとは思ってるけど、結局は大人を意識してるし、商業主義に走ってるやん、って皮肉ってるのか?とちょっと思った。思っただけ