8/25トークイベント 村上晃一×沢木敬介ナイトレポ
Jsportsラグビー民にはおなじみ、安心安定の国際マッチ解説コンビによるトークショー。つまらないはずがない。
会場は、イーグルスと提携している横浜のカフェバー・Tsu-na-gu。前半は沢木監督の生い立ち~今に至るまで、後半は会場の皆さんからの質問コーナー、の二部構成でした。
村上さん曰く「沢木さんがなんでも答えますって言ってた」(確か)という事なので、質問コーナーはなかなか盛り上がりました。
*以下、会場で取った雑なメモを基にした要約になります。所々不正確かと思いますが雰囲気だけでも。細かい部分は、沢木監督の著書「ハングリーな組織だけが成功を生む」や各種インタビュー動画、藤島大さんのラジオなどから情報を補足してます。
1部:トークショー
男鹿から来た男・沢木敬介
■沢木敬介・秋田県男鹿市出身・1975年4月12日生。
1975年生というのはラグビー界的には黄金世代で、他に箕打拓郎さん、岩渕 健輔さん、大畑大介さん、大久保直弥さん、田中澄憲さん、など。
*この点について、75年は野球界も黄金世代で、上原浩治、高橋由伸、川上憲伸、松井稼頭央、黒田博樹など錚々たる顔ぶれ。
ちなみに大畑さんと上原さんは東海大仰星高校の同級生という事で昔から親交があり、上原ファンだった筆者は「ラグビー=大畑大介」というのを上原さんの話で知った。更に沢木監督は由伸と交友があり(一緒に麻布の寿司屋に行ったりしてる)、いにしえの野球ファンとしてはワクワクする話です。
■周りの「スポーツができるヤンチャな子」はみんなラグビーをやっていたそう。ラグビーを始めたのは小学二年生。本当は四年生にならないとできない決まり(?)があったらしいが、特別に二年からやったとのこと。
■そういえば、メディアには通っていたラグビースクールがどこかという記録がないらしいが、あれは平成以降の文化で、昭和の人間はプロフィールにラグビースクールを書かない、という。確かにね。
■船川中学(現男鹿市立男鹿南中学校)ではラグビー部があったので、部活でラグビーをやっていた。その後、秋田経済法科大付属高校(現ノースアジア大学明桜高等学)に進学。
■当時から運動神経は良く、「小中学校の頃はサッカー部よりサッカーが上手かったし、野球部より野球が上手かった」そうです。推して知るべし。
ワールドカップに出なかった話
■現役引退は2007年。
ワールドカップを目前にし代表召集されていたが、脳震盪と首のケガにより満足なパフォーマンスができないので断り、サントリーのコーチへ転身。
当時日本代表にSOが不在だったため、当時の代表監督のジョン・カーワンから「やめるな」と電話がきた。しかも2回。
■その時代わりに入ったSOが、ニュージーランドにいた小野晃征さんだそうです。
エディー・ジョーンズから受けた影響
■エディー・ジョーンズ、とにかく細かい。こっちも細かくないとやっていられない。サントリーHCの時から細かかったらしいが、ジャパンの監督になったら更に細かくなってた。
ジャパンのスタッフには朝五時にメールが来る。それを予測して五時前に起きて対策する。メールに即レスしないと一日中機嫌が悪いという。
*めんどくさいタイプの彼女か。監督も著書の中で『"少々面倒くさい「おじさん」"(笑)』(二重括弧内原文ママ)と形容しているので間違ってない。
■現在の沢木監督は3:50起き、4:10に家を出る、5:00にクラブハウス着、7:00からスタッフミーティング。労働法規的には「訴えられたら負ける」。
村上さん曰く「そんなに早く起きて何するんですか」。まったくである。
→5:00~7:00の間にトレーニングをしたりラグビーの試合を見たりサウナに入ったりするらしい。
エディーと仕事した人間はみんなこうなる、とは言うが……
■以上のような生活がジャパン時代からの習慣になっているが、ジャパンの時は昼寝ができるからいいものの、キヤノン勤務だと昼寝ができない。ゆえに帰りの車の運転はヤバいらしい。
*クッソ心配なんですけど。監督、ちょっと生活サイクルを考えなおしませんか。もしなんかあったら元凶のエディーを呪います。
キヤノン監督就任当時の苦労話
→いっぱいある。(腕時計をチラ見して)話し出したら時間が足りない。
■一部言える部分を言うと
・まとまりがない
・いい子
・だがお互いへの興味がない、干渉しない
・知らないと言う事を恥ずかしがって質問しない
・無論熱意はあるのだが……
・最近やっと互いに興味を持ち出した
■監督が来てから変わった選手は?
→以前を知らないからわからない。
■デクラークの移籍歓迎イベント時のキャッチボールについて
→ああいうのは自分のキャラじゃないので本当はやっちゃダメ!
キヤノンのチーム内では、天野さんや付き合いの長い選手(田村優とかか?)に「敬介さん、なにパスしてんですか」とメチャクチャつっこまれたらしい。
*監督、村上さん(歓迎イベント時、司会として結構煽ってた)に何か言いたい事がありそうだが……
■キヤノンの追加選手について
→これからあるんじゃないですか?
来るとしてもデクラークほどの大物ではない。
*デクラーク入団の前も同じ受け答えをしてたので、追加は確実にあるし、大物ではないのも確実なんでしょう。監督、正直です。
小野澤宏時という男
■怖い監督とよく言われるが、一番怖がられてた時はサントリーのコーチ時代。当時の事については「訴えられたら負ける」。(二回目)
■沢木さんに一番怯えてるのは、サントリーで一緒にプレーした小野澤宏時さん。
キック練習に付き合ってた時、ボールキャッチャーの小野澤さんが沢木さんに蹴り返すのを三連続で外した際、しまいには走って手で持ってきたとか。
■沢木監督は今でも小野澤さんからシャンプーを買っている???
→大変興味深い話ですが、なんか小野澤さんの名誉に関わる気がするので筆者判断で自粛。
どうやらすごくいいシャンプーらしいぞ!(銘柄は不明。会場の男子諸君は知りたかったかも?)
酒と男とズブズブの中村商店
■中村商店(酒のなおかつ)とは、元サントリーの中村直人さんのお店。
■沢木監督と長谷川慎さん(日本代表スクラムコーチ)は、そこらのスナックよりも中村商店から酒を買っている。
監督曰く「(元ラグビーフランス代表選手である)ドミニシのワインを中村商店に入れさせたのは俺」。
■キヤノンのスポンサーはキリン……
そしてRWCオフィシャルスポンサーはアサヒ……
キリンのビールも買うには買うらしい。
だがサントリーのビールに舌が慣れてるから……
*色々と自粛。
■アサヒビールに関しては、ジョッキ缶は好き。
缶の内側にキズがはいってるからああなるんですよ!量は330mlくらいしか入ってないんですよ!酒屋にいたから詳しいんですよ!
だそうです。
■ジェイミー・ジョセフのジンは氷に入れると色が変わるんです!なんでかはわかりません。
だそうです。
■ワインアドバイザーの資格も受けた。でも合格通知がまだ来ないんですよ!
だそうです。
ちなみになおかつへのリンクはこちら。ドミニシのワイン、安くておいしいらしい。
ジェイミーのジンは、スピリッツにしてはなかなかいいお値段です。
海外代表へ帯同、のびっくり話
■これから南ア代表に帯同する、という話をしていたが……
→これから=なんと明日出発!
TRC真っ最中の南アに合流するため、アデレードへ発つそうです。
帯同費はホテルやらなんやらが高騰してるせいで高いんだけど、キ●ノンは経費を出してくれない。
*帯同費、確定申告の時どういう計上になるんだろう。税務署の人に「これあなたの趣味の旅行ですよね?」とか言われたら大変だぞ。
■フランス代表監督・ガルティエとの出会い。
2019年RWCの際に熊本(フランス合宿地)で会う。
沢木監督曰く、ガルティエは「ラグビーの事になるとスイッチが入る」そうで、拙い英語でラグビーオタク同士盛り上がって今に至る(フランス語通訳はいたそうだが)。その縁で、7月にフランス代表が来日した際は一週間チーム帯同させてもらったとか。
その時は銀座で神戸牛を食ったらしいが、そもそもガルティエが誰かとメシに行ったり、帯同させたりという事自体が相当珍しい事らしい。
*元々、現れると選手の空気がピリつく事や、「コーチに好かれるために来ている訳ではない」などと双方どことなく似通った供述をしている事から、似た物同士ゆえに仲良くなったんじゃなかろうかと筆者は思います。
……ここまでで40分。横浜会場かつキヤノンと提携してるカフェだというのに、キヤノンの話はあんまりしてない。
さすがにちょっと長くなったので2に続きます。
プリーズユアマネー