女の美学 ~必殺、笑顔の手裏剣術~
女子が身に付けておいて損はない力の一つに「笑顔の演技力」というものがある。
嫌いなヤツに笑顔なんか向けられっかバーロー!と反骨精神旺盛な女子にこそ、
笑顔の女子が得している、ズルいことに納得いっていないそこの傷だらけのあなたにこそ、
この、心のこもっていない演技力という笑顔の術を、心をこめて伝授したい。
これは色んなシーンで応用できる。
難しいことは何にもないがちょっとしたコツがある。
笑顔、というのは自然に抗わずに考えた場合には
楽しい時に笑う、嬉しい時に笑う
好きな相手に笑顔を向けるのも自然現象。
そして「笑顔の演技力」とはこれらの自然現象に逆らうものなのだ。
つまり、苦手なシーンで向けるもの。
ムカついた時、意識して作る。
悪口に花を咲かせる場所に居合わせてしまった時、スルーであしらうが笑顔を貫く。
居心地のよくない場所を去りたい時の最後にサッと笑顔を振りまきながら帰る。
嫌味とか意地悪をしてくる上司や同僚がいたら、にっこり笑顔であしらってやる。
イメージは「必殺、仕事人」
飛ばすのは「手裏剣」でなく「笑顔」
ほんのり殺意という毒を加えて飛ばしたとて、バレなきゃよい。
笑顔の手裏剣、とでもいおうか。
イヤなのに笑顔を作れない?
そこは「心を無」にする訓練をする。
お前は術を操る忍の者なのだ。
5秒、10秒、ほんの一瞬だけでよいのだ。
ほんの一瞬だけでも笑顔を向けられればOK。
むしろ、ずっとヘラヘラしていたら頭のよろしくない輩には舐められるだけなので一瞬でよい。
これは、自分を守るためのスキル。
と同時に、相手に敵意を向けないためのマナー。
ただで身につけられる上に、色んなことに使えるお得なスキル。
ただし、心と真逆の行動はストレスになるから、演技するのは長くても5分くらいでよい。
演技がこびりつくと不自然で魅力がなくなるし、精神衛生上もよくない。
それと、仕事の利害関係などではないそこら辺の異性相手に無差別に振り撒くのは、自分を守るためにも相手を勘違いさせないためにもお勧めしません。
あなたの笑顔の手裏剣が相手のハートにぶっ刺さって正常な脳がバグってしまう恐れがあります。
自分の好意も無い異性、向こうの悪意もない異性に対しては敬意は払いつつ、別に真顔でよい。
相手に好かれたかったら笑顔を向ければいいが、笑顔のモテ女子たちは勘違いされる事も往々にしてあるらしいので気をつけよ。
ちなみにモテ女子の件は可愛げとは程遠いわたしの体験談ではないので悪しからず。
そんなわたしのように、可愛げがない、真顔が怖いといわれる女子ほど、この笑顔の手裏剣術は有効だ。
不器用な傷だらけ女子が、ほんの少しでも楽にこの世を生き伸びていく忍びの術である。