クローズドコミュニケーションへの揺り戻し
Instagramの成長については、特に言及する必要はないかと思います。
急成長しているInstagramですが、アクティブユーザの伸びと共に、クローズドコミュニケーション機能が増えているのでは?と感じました。
Instagramの成長
2018年6月のTechCrunchの記事ですが、Instagramのアクティブユーザーの推移が掲載されていました。1年前ですが、なんと月間10億人のアクティブユーザー。現在もおそらく順調に伸長しているでしょう。
また、月間10億人のアクティブユーザーを突破したことで、Instagramは世界のSNS市場でFacebookに次ぎ、2番目に躍り出たことになります。(Instagramは2012年にFacebook傘下となっているため、SNS界の1位、2位をFacebookがおさえていることに)
進むクローズドコミュニケーション化
この記事に掲載されていたアクティブユーザーの推移の上に、Instragramの新機能リリースのニュースを重ねてみます。すると、アクティブユーザーの伸びと共にクローズドコミュニケーション機能が増えているのがわかります。
また、2019年3月にはFacebookのCEOのマーク・ザッカーバーグが「少人数型に転換へ プライバシー重視」へ転換すると発表しています。
この動きはInstagram、Facebookだけに限らずLINEにもみられます。先日のLINEの事業戦略発表会「LINE CONFERENCE 2019」でグループトーク機能を拡張した「OpenChat」(オープンチャット)を発表しました。このOpenChat(オープンチャット)では、友だち登録をしていないユーザともトークが可能になります。更に、ポイントとなるのはトークルームごとに名前やプロフィール写真を設定できる点です。
少なくとも数年前までは「SNS = オープンコミュニケーション」として捉えられていたかと思います。その後、SNSが生活に浸透していくと共に、オンラインとオフラインの境界が曖昧なものとなり、より密なコミュニケーションが求められた結果、「SNS = クローズドコミュニケーション」への揺り戻しとなっているのではないでしょうか?
この辺は、平野啓一郎さんの「分人主義」をもとに言及したかったのですが、長くなりそうなので、次回書ければ…
説明を飛ばして、まとめてしまうと、リアルな自分に紐づく実名アカウントでのSNS利用には限界がきており、SNSが浸透すればするほどクローズドコミュニケーション、複数アカウント、分人化の動きへと加速してきているのではないか?ということです。
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