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我が命まだ尽かせぬ(臆すことなかれ屈すべきはお前だ)

満月の前にてその頭などもげようもない
そんな橋の上にて
女はこともあろうか
自ら噴出させた赤いエネルギーに
満足感を得ていた

これで何もかも答えがでるだろう
ここまできてもなお
足音はやまないが
ケジメの付け方ってのをじぶんなりに
考えたところ
この方法が一番理にかなっているのか
そう判断したからである
何かと引き換えに何かを落とす
おんなは自分の赤いエネルギーと引き換えに

雲龍との断絶を理入れたのだった
指先などとちがい
頭上より流れ出るくれないのうつくしきこと
すさまじきエネルギーを吹き放ち

みるみる
雲龍を月は放ち
とうとう満月までぶっ飛んで
女はこう言った

あとはわたしが独り残ったものをひっさげて
すべてを闇硝子にひきわたし
きちんと
ひきわけにいたしますから
あなたはあんしんして
お眠りなさい
カラスは
嬉しそうにひと鳴きし
すべてをそのくちばしにて
ついばんだその命
伴には出来まいが
いざ参ろう
わたしたちは
それにて
立ち別れた
そう
それが決別の時なのである

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