コロナウイルス連作短編その20「このまま世界が終わればいいのに」
刺すような暑さに、思わず私は目覚めてしまう。今はまだ五月なのに、妙に鋭さを増した暑さが雨のように町へと降ってきている。私には、全身の細胞が悲鳴をあげているのが聞こえる。こんな暑い日には出かけるべきだろうけども、今はコロナウイルスが猛威を振るっているから、どうしても躊躇ってしまう。だからしばらく私は家にいた。朝食を食べて、学校の宿題をして、Youtubeで動画を観る。だけど常に暑さはそこにあった。そして私に思わせぶりな視線を送ってくる。だから最後には我慢できなくなって、外へと