
オイルインフレームのステムベアリング交換
バイクはクルマのように、ハンドルで舵を切る感覚は無いじゃん?
体重移動で曲がるよね?ハンドル切って曲がらんでしょ?
体重移動と、行きたい方向に視線を向ける事で「自然と」曲がって行くでしょ?
この「自然と」曲がって行く感覚がバイクごとに違って、そのバイクのキャラクターを決める要素だったりする。エンジンの排気量や気筒数だけでバイクを語っているうちはアマちゃんです。
それに、バイクを上手く扱うにもココの具合がとっても肝心。
コーナリングの入り口でフロントブレーキ使ってキャスター角を立ててから体重移動を始める曲がり方をした時に、フロントブレーキをかける事で、フロントフォークが沈むでしょ?そのまま、フォークが縮んでいる状態のその時に、ステムのベアリングがスムーズに回転してくれないと、なんだか気持ち悪いコーナーリングになるんだな。
イメージしている通りにバイクが動いてくれない事も乗っていてストレスを感じる。
バイクのハンドリングとは、それくらい重要な事なのだ。
ハンドリングの感覚を文字で上手く表現するのは難しいけど、何にせよ、ゴリゴリのステムベアリングでは、せっかくのトライアンフが台無しだ。
それより何よりトライアンフに失礼なので、いい加減にして下さい。
で、今回のT140ですが、もうね。
これはですね。普通の感覚だったら絶対乗らない?乗れない?レベルまでゴリゴリになってました。
前談の通り、ステムにうるさいボクの店では必ずチェックする重要項目なので見つけては交換しています。そんな当店でも歴代ぶっちぎりワーストワンでした。
アーメン。死ななくて良かったです。危ないから!
では、行ってみましょう。
の、その前に基本知識として、ステムベアリングには「ボールベアリング」と「テーパーローラーベアリング」の2種類があります。
オイルイン時代はテーパーローラー。
ユニット650はボールベアリングだがアフターマケットパーツでテーパーローラー化が可能です。
そして別体時代はボールベアリング。
ローラーもボールもどちらにもメリットデメリットがあるのだが、そもそもトラのステム周辺の構造上どうしたってダメージが発生しやすいのだから常に気にかけてあげる(こまめな点検など)必要があるし、負荷の少ない乗り方も体得すべきだ。
ステムの具合だとか、空気圧だとか、その辺にまで気を使って乗らないとボクらの領域には到達しません。マジでムチャンコ深い世界だからなオートバイ。それもビンテージトライアンフ。金さえ払えば誰でも買えるけど、格好よく乗りこなせてるヤツなんてほんの一握り以下だぜ。せっかく格好いいバイクを選んだんだから、イケてる流儀でcoolにキメろ!!
教えてやっから付いて来なっ!(定期購読よろしくです)
それでは、改めまして、行ってみましょう。

安定感を確認してください。
グラグラと不安定なまま始めると、後々やっかいになるの分かってんだろ?

間違ってもタンク積んだまま進めないように。
楽すんなヨ。


ココ緩めるの忘れてデカいの(ステムナット)を回すの良くないからね。
忘れる前に緩めちゃお。工具のサイズは9/16インチ。
ボルトとナット、ワッシャー


インチだからね。オイルインは基本的にウィットワース無しだから。USインチの工具でOK
スタッドボルト・ワッシャー・ナット

軽く前輪が着地する高さにジャッキ調整出来ると良いね。出来ない場合は木端とか古雑誌束ねて前輪の下に入れてあげるのも有効だよ。

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