「⑭ じぶんから変わろう _植木屋の挑戦、あれから15年」

いよいよこの連載!?も
最後のほうになってきました。
今回は「雇用」
人を雇うということについて。

20代後半から
父と弟と三人でずっと仕事をしてきて
30歳くらいからはほぼ弟と二人で
ずっと仕事をしてて
まさか人を雇うことなんてまったく想像できてなかったのですが
今は僕をいれて6人のチームで仕事をしてます。

ありがたいことに今まで
一度も募集をしたことがないのに
結構たくさんの人が働きたいと連絡をくださって
そのなかで縁があった人と一緒に仕事しています。
募集してないのに
人がきてくれる状況は
人材不足のこの業界において
いろんな人からほんとにすごいことだと
いつも言っていただきます。

そんな中でも
独立した人もいるし
やめてまた違う会社でいった人もいるし
海外に留学した人もいます。

雇用することに関しても
正直まったくわかってなかったことが多く
だんだんとですが
社会保険や労災などなど
会社としての形も整えていってます。
恥ずかしながら
僕がどこにも働いた経験がなくて
また会社をつくるとか雇用するとか想像できなかったことなので
ひとつずつ勉強って感じです。

なにより難しいのが「人」です。
一緒に働きたいときてくれた人にも
いろんな人がいます。
少し経験したのでわかるのですが
だいたい3年くらいしたら
その人の根っこの部分もみえてきます。
せっかくなにかの縁あって
GREEN SPACEに来てくれたんだから
一緒にいるときは楽しくやりたいし
一緒にいいものができたと喜びも共有したい。
日々、一緒にいると
じぶんが今どんなことをしているかとか
ちょっとずつだけどチャレンジしてる庭づくりの変化に気が付かなかったりします。
日々庭をつくること、関わることが
当たり前のことになってしまう。
そうなることは僕もわかるので
どうにか「気づき」みたいなものを
プレゼントできないのかをいつも考えてるんだけど
難しいですね。
今のところは一人増えたらすごく嬉しいことだけど
その度に僕の悩みも増えるイメージです。

怒って注意して
わかりやすいルールをつくるのは
たぶん簡単なことです。
でもそんなふうにしたくないし
そんなことをしたら
いざ、一人になったときになにもできない人になってしまいますし
みんなでわいわい楽しくつくってることが
庭にもきっと伝わるとも思ってるので
楽しい雰囲気で仕事することは特に大切にしてます。

仕事でもお世話になってる
サポーズデザインオフィスの谷尻誠さんが
ラジオかなにかでおっしゃってました。
「自分から変わろう。
他者は自然界と同じくコントロールできない存在なのだから」
と。
ほんとにそのとおりだと思います。
だからじぶんがスタッフにできることは
できるだけ環境を整えてあげることなのかなと最近考えるようになりました。
おもしろいと感じたことは共有する。
学びたいと思ったら学べる環境をつくる。
チームで楽しく庭づくりをする。
なにかのほんの小さくてもいいから「きっかけ」をつくれたら。

いつも向上心と好奇心のあるチームでいたい。
それぞれが考えて動けるチームでいたい。
もちろんそうあるためには
じぶんがまずそうあらねばならない。

庭づくりも難しいですが
人とどう関わるかはもっと難しいです。

これはまだまだ道半ばでわからないことばかりです。
70歳くらいになった僕に聞いてみてください(笑)


目次 後編
八_なにわのあきんど
九_ニワプラス
十_Gardening研究会
拾壱_ニューウェーブ
拾弐_2つのきっかけ
拾参_下駄をやめる
拾四_じぶんから変わろう
拾伍_恥ずかしいこと
前編へ


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