共感が苦手なパートナーと暮らして③:このテーマについて書く理由

勝手に始めたシリーズも、今回で三回目になりました(笑)。

さて、なぜこのことをテーマに書こうかと思ったかというと、一緒に暮らして9年ほどの間、怒ったり泣いたりとそれなりの紆余曲折を経ながら、多少なりとも彼の文化の「通訳・翻訳」ができるようになってきたので、もし同じようなことにお困りの、昔の私みたいな方がいたら、お役に立ちたいと思ったからなのです。

ある日、台所で料理を作っていた私は包丁で指を切りました。「痛っ!!!」と台所で叫ぶわけですが、彼は何も反応をしません。ばんそうこうを取ってくるでも、「大丈夫?」というわけでもなし。

彼の無反応の理由が当初分かりませんでした。というか、「なんで無視するんじゃい、大丈夫?ぐらい言ってくれてもいいだろが…」って思ってキレていました。

で、ある時、本人に確認したところ、「自分だったら、転んだときに他人から大丈夫?と言ってほしくない。言われても痛さが減るわけではないから。自分がしてほしくないことだから、他人にもしていない。」と言われました。

もうびっくりしました。彼は善意で声がけをしなかったんです。私にとっての善意は、相手に「共感」することなのですが、彼にとっての善意は相手に「何も言わないこと」(実質的に相手に役立たない言葉であれば、言わないこと)。

一事が万事こんな調子で、彼と私の考え方は真逆なので、最初は大変でした。今でも彼の対応に嬉しさは感じませんが、そういう人もいるんだね、とは思えるようになりました。

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