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夫が嫌い③

子供達、とりわけ上の子は、夫のことが苦手だと思う。
上の子が5歳ぐらいの時、理由は忘れたが夫に怒られていた。
泣いてしゃくり上げて、唾が夫の方に飛んでしまったらしい。
夫は、自分に唾を吐きかけた、と激高し、上の子の頭を足で踏みつけた。
慌てて止めに入ったが、上の子はそれ以来夫との間に一線を引くようになったと思う。

そういう私も、上の子を妊娠していた時に脚の付け根に強い痛みを感じた日があり、不安で夜出掛けるのをやめて家にいて欲しい、と夫に頼んだことがある。
しかし夫は、「俺の邪魔をするな」と怒り出掛けてしまった。
その時だったか別の時だったかよく覚えていないが、倒されて口の中が切れたこともあった。

キレると怖いので、その後は怒らせるような言動は極力しないようにした。
言いたいことを我慢し、夫に対し怒りを感じる時は口をきかない。
今でも、夫とは必要最小限の話しかしない。

数年前までは家族で日帰り旅行をしていた。
湘南のショッピングモールへ行った後、下の子が「海が見たい!」と言った。
夕方4時過ぎていた。
夫は、なぜか行き先を言わず高速に乗り、自宅とは反対方向へ向かった。
もう夕方なのにどこへ行くのか?
なぜ自宅とは反対方向にこの時間から向かうのか?
なんとか説得し、高速を降りてもらった。
その後、海にたどり着くまで、2時間も車に乗りっぱなしだった。
海に着いたのは、夕方6時過ぎ。もう暗くなり、海岸沿いの駐車場は6時半で閉まる、と看板に書いてあった。
しかもそこは、湘南のショッピングモールから車で20分しかからない場所だった。
おそらく夫は、海鮮が美味しくて有名な漁港に行きたかったのだろう。しかし、下の子は海を見て、砂浜で遊びたかったのだ。
子供達を楽しませることより自分のしたいことを優先しようとし、挙げ句の果てに2時間も車を走らせ、子供達を我慢させた夫に心底呆れた。

もう少し子供達が小さかった時、ディズニーランドへ行った。エレクトリカルパレードを見ていた時、下の子はまだ背が低く、立っていた位置からはパレードが良く見えなかった。
「見えない!」と騒ぐので私が何とか抱き上げるが、寒い時期でお互い厚い上着を着ていて、上着の表面が滑るためずっと抱き抱えるのは大変だった。上の子は「お母さん大丈夫?」と心配していたが、夫は知らん顔。
この人は、頼まれない限り自分から面倒なことはやらない人なのだ。
「んー?」と言って、状況はわかっているくせに進んで子供の面倒を見ようとはしない。
子供達も成長するにつれ、そんな父親に違和感を抱くようになっていった。

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