【ドラマCD】黒い愛情 感想を綴る
※ネタバレありだよ。
※お下品だよ。
この令和に何十年も前のCDの感想を書く奴がおるかね…正気か…？
はい、正気です。
このCD、2007年発売ということで発売から17年も経っていますが、時代の経過を感じさせないCDだと思いました。
生産が終了してしまっているのでプレミア価格が付いていてなかなか手が出しにくいとは思いますが、ぜひ聞いてほしい一枚です。
というわけで本題。
加藤亮(cv.緑川光)×伏見智紀(cv.平川大輔)
原作は小説なのですが未読です。
カウンセラー×カウンセラーのお話。設定が既に良い。
2人とも重い過去を抱えています。
あ、あとSM！です！苦手な人はキツいかな？
初っ端から受けが可哀想。ひたすら可哀想(笑顔)
真夜中の公園で当て馬キャラの瀬戸に無理矢理キスされるわ、犯されかけられるわ、殴られるわ…
抵抗しても“そういうプレイ”の一環として扱われてしまって…というところに家がすぐそこだという加藤が通りかかり助けてくれる。
まあ、それが彼に堕ちていく第一歩だった訳なんですけどね……
その後シャワーを貸してくれるという加藤の家に招かれ、同僚のカウンセラーとして知り合えたことに喜んでいた伏見だった…んだけど、何故だかその助けてくれた加藤にも無理矢理手でイかされちゃう。はあ〜可哀想〜！絶望だね〜！
ここの緑川さんのお声の威圧感というか圧迫感すごい。
掌握したい攻めと自分を抑え込む受け
加藤が通うSMクラブで彼の本性を知ります。
なんかもうここでテロテロのドロドロになり過ぎてて伏見さん受けの才能ありすぎん？って思ってしまうよね。「従う、からイかせて…」って懇願するのよ？？？え？まだトラック4なんだけどな？？
めっちゃめちゃ抵抗していた第一情事からコレですから。聞き手は混乱しちゃうな！
んでもって、ここでザSM！って感じのアイテム乳首クリップが登場するんだけど、受けちゃんファースト挟みでイかされちゃうんです。かわいい！しかも泣いちゃう！かわいい〜！！！
っていうかまじで喉が心配になるくらい喘ぐんだよな…本当毎回思うけど、どこからその声出てるんですか？
そのまま最後までやられちゃうのだけれど締めの「男に中で出された…」っていう呆然セリフがとても良い。これから君はそれが日常茶飯事になるんだよ……
そしてここから加藤の日常クリップ遊びが始まるよ！
職場にクリップ(という約束だったけどそれをできず)カフェに強制クリップ(約束を破ったお仕置きとして)。
カフェのテーブルでクリップの様子を確認する為にシャツを自ら託し上げさせるのマジで鬼だよね、そして自慰した回数を公共の場で報告させると。鬼〜！！
そのままトイレに連れ込み、(個人的)名シーンへ。
まあお察しの通り本番へ突入するのだけれど、なんとそこへ職場から加藤にお電話が。
電話に出て平然と会話をする加藤と聞こえないように声を抑える伏見。ここのくぐもった声がなんともこう…扇情的といいますか。背徳感ってたまんねえよな〜！腕とかで口元抑えて演技してたのかな…どうなんでしょう。あとこの対比がいいですね、一切息の乱れない攻めと乱れまくる受け。アスリートだね！
喘ぎ声聞いた後に仕事モードの声聞くと(その逆も然り)えっちだな〜！ってなりませんか？(IQ2)
過去を遡るシーンで時計の秒針の音が段々大きくなっていって不穏なBGMに変わるのすっごい心がザワザワして良いです。だけどその過去を思い出せない。
というのも重い過去を抱えていると冒頭で述べましたが、伏見は幼少期父親代わりに慕っていた従兄弟から性的暴行を受け、そのショックから過去の記憶を封じ込めていたんですね。
しかし記憶の蓋が開いてしまう。
まあここの演技が破茶滅茶に良い。
トラウマだった記憶がフラッシュバックして取り乱す。
「やだ…やだ…やめて、コウイチさん、いやだ…いや…離し…やめて…」まるで幼児退行したかのような、怯える弱々しい声。その後恐怖から溢れ出す悲痛な叫び。凄いです本当に、これは聞いて欲しい。
そしてパニック状態に陥っていたところを加藤が助けてくれる。伏見は過去のトラウマを他人に知られてしまうことを恐れて死のうと思っていた程でした。このことから(恐らく)伏見の中で”自分を救ってくれる人”が希望であるという概念が組み立てられ加藤に自身を委ね、好意を認めるようになります。過去を思い出し、加藤に打ち明けた後はそれを忘れさせるかのような可愛がられおせっせタイムだよ！加藤も過去を話してもらって嬉しかったんだろうね。そして彼への好意を認めたからか甘々だよ！初めてとの差がすごいね！
ちな、フラッシュバックする前の吐瀉物が込み上げてきた演技と後の咳き込む演技、好きです。
『はきだめと鶴』では実際吐いてる場面もあるので癖の方は是非♡(薦めるな)
両思いと秘密の交換
なんとまあ懲りずに当て馬くんがまたちょっかいをかけに来ます。
間一髪のところで再び加藤に助けられる伏見。
その後家に招かれ加藤の口からポツポツと語り始める。
実は加藤にも抱え込んでいた過去があったのでした。
「俺は人を殺したことがある」…と
昔、離したくない程好きだった従兄弟のお兄さん。けどあちらは親愛以上の感情は持ち合わせていなかった。
ある日河原で花火をしていた2人は、花火が終わるとバケツに水を汲んで辺りに撒いておこうと考えた。川に水を汲みに行ったお兄さん。
辺りは既に暗く不安になった加藤は彼に向かって駆け寄った。
しかし、焦って足元が見えなかった加藤は躓いて彼に向かって手を伸ばした。
そのまま水に落ちた彼、泳げなかった加藤は助けることができなかった。
加藤はそれを見つめて「助けなければ永遠に俺だけのものになる」と心のどこかで思ってしまっていた。
そこから加藤は自分の中の衝動に鍵をかけるようになった。また誰かを好きになれば同じことを繰り返してしまうと。
でももし相手から自分を好きだと言ってくれたなら…
そして2人はお互いの感情を交換し確かめ合えたのでした。
当て馬くんがどうなったかと言うと加藤が衝撃的な方法で撃退します。
それも伏見をバスルームに繋ぎ止めて監禁状態にしてから撃退しに行きます。
最高！ありがとう！！！！！！！（？）
互いを救うために存在した2人
晴れて両思いになった2人。
伏見が加藤への好意を認めたときのも十分凄かったんだけど、ここで超えます。
歴代プレイのオンパレードです（？）
場所を変えたような描写がなかったからそのままinバスルームで行われていると仮定するのだけれど…えぇ…？
咥えさすわ、クリップさすわ（しかも通常よりキツめだそう）、即挿入するわ、受けちゃんに動かせるわ。
伏見くんに至っては「お前になら何をされてもいい」とまで言ってのけます（マジ？）
それに対して加藤くん「はじめてなんてどうでもいい。最後になる方がずっと難しいし大事でしょう？」（は？？イケメンか？？？）
しかもお互い名前呼び解禁！でろっでろになりながらお互いに名前を呼び合います。は〜〜〜〜〜〜よかったなあ？？？？？
そして伏見ここで全腐女子が大好きな「ダメだ、おかしくなる…っ」ってセリフを超上擦った声で言ってくれます。
しかも主導権を受けに握らせて「いいですか？痛くない？」と聞かれた後の「はい…ッ」（文字起こしできないくらいデロデロ声）が死ぬほどいいです。
私は全編通してこのセリフが1番好き。この為だけにCD聞いてほしいくらい。
この世界に生きていてよかった。
最後、加藤のトラウマである河川敷で会話をする2人。
ここのBGMが心地いい。ひぐらしの鳴く声が響いて先ほどまでのトラックとは打って変わって清々しく風情がある感じ。
2人の心が解けていったのを表しているかのようにも思える。
子供の頃に戻りたいか？という会話から加藤は過去について心に留めていたことを話し始める。あれは事故だったのか故意だったのかわからない。でも夢で腕を掴んでやれなかったことを悔やんでいる、と。
それを聞いた伏見は、事実とは違うふうに認識してしまっているのかもしれないと答える。事故が起きたのを自分のせいだと思い込むことで彼を自分に刻み続けているのかもしれないと。
後悔から自分のことを助けてくれたのではないか？と問う。
確かにねぇ。ここまで大きいトラウマだと都合の良いように記憶をすり替えた方が楽だよなあ。伏見くんすごーい！よっ！カウンセラー！！！！（台無し）
せっかく来たんだから線香花火をしようと提案し合う2人は、先に火種が落ちた方が片方の引っ越そうと駆け引きをする。
気づきましたか？花火、加藤の過去そのものを再現してるんですよね。
端折ってしまったのですが、その当時も加藤は密かに自分が勝ったら彼は自分から離れずにいてくれるだろう、と思っていた。という描写があったのです。
エモいね〜〜〜〜〜〜！！！！！
そして現在でも過去でも加藤は線香花火バトルに勝利します！（言い方）
種が落ちた伏見が「あっ…」と言った後すぐに「愛してるよ」という加藤。
と、ここでCDは終わってしまうのですが……
絶対このあとちゅーしてますよね〜〜〜〜〜？？？？私には容易に想像できます。
イマジネーションを膨らませてくれてありがとう。幸せになってね。
それぞれの抱える過去が惹き合う2人のお話だったなと感じました。
意外とハードな内容に思えて、繊細、というか。
1番最後にキャストトークもあります。重たい話聞いた後の2人のお話心が和むわ〜！やっぱり受けの喉への負担は凄いらしいです。まあ黒い愛情は他と比べても割と激しい内容だからねえ。お疲れ様でした！
ここに書いた以外にも聞きどころたっっっっくさんあるので是非聞いてみて下さい！
プレミアがついてなければもっと簡単にお勧めできるのですが…
たくさんの人に聞いて頂きたいので再販か配信をぜひお待ちしております…切実にお願いします…(土下座)