Multi-Planetary Species 下
Terraforming
というわけで、数十年もすれば私たち人間は多惑星種になっている可能性があるという事だ。火星移住に成功すれば、さらに違う惑星にも居住地を、と視野が広まっていくだろう。
違う惑星に移住する事が可能になると、人はTerraforming(テラフォーミング)を始める。Terra=地球、forming=形作る。要するにTerraformingとは地球のようにする、という事だ。ちなみに私たちは地球をずっとTerraformingしている。
火星はとてもじゃないが人間がそのまま住めるような環境ではない。マイナス133度から27度とかなり温度差があるし、マイナス133度がどんな寒さなのかを私は想像できない。建物を建てて、その中で暖をとる必要があるだろう。
他にも大気や磁場が無いことから放射線の被爆量が問題となるし、エネルギーの供給、食料なども考えなければいけない。それらを全て解決し、人が住める状態にすることをTerraformingと呼んでいる。
21世紀に入り、大量の氷が火星にある事を発見した。氷があれば飲み水になり、水素を使った燃料に出来るかもしれない。植物を育てる事も出来る。遺伝子操作された植物はこういう場所で活躍する可能性が高い。第4次産業革命があっての宇宙事業なのだ。
このように惑星を渡り歩き、そこにある資源を貪りつくしていくTerraformingが人間の生き方である、という事を頭に入れておくべきだろう。
さようなら、地球。
人間には行くのも、住むのも非常に厳しい環境である宇宙に、なぜ私たちは魅せられているのか。なぜ人智を集い、大金をかけてまで宇宙事業をしようとするのか。
地球ではSDGsが持続可能な開発目標をやっているから温暖化は大丈夫!と思っているかもしれないが、私たちはそれ以外にも常に危険に晒されているとの事だ。地球にどんな危険が潜んでいるか見てみよう。
まず始めに理解しておきたいのは、地球の歴史に現れた生物のうち99.9%は絶滅したという事実だ。ゴキブリのように長く生きている生物の方が圧倒的に珍しいのである。この数字を見ると人間が絶滅しても不思議には思わないのではないだろうか。
地球温暖化、核問題、生物兵器、自然災害。これだけでも大変で手のつけようが無い。最初の3つは人間がやらかした事なので、地球人が一体となれば解決するのでここでは自然災害だけ見ていくこととする。
このサイトを読んでもらえれば、比較的最近に隕石が落ちている。さらには人に怪我を追わせてさえいる。
地球が螺旋を描きながら移動している事は以前の記事でも紹介した。それは太陽が移動しているからだと言ったが、実は太陽もブラックホールを中心に回っているとの事だ。さらに宇宙には彗星や小惑星が多数存在していて、それらはあらゆる方向に打ち出されている。自身が高速に自転と公転しながら進んでいく中で、多数の物体があらゆる角度から、高速で近づいてくるのをどうやって防ぐ事が出来るだろうか。要するに現在の私たちは宇宙からの彗星や、小惑星に対して完全な無防備状態である。
7万5千年前にインドネシアでスーパーボルケーノと呼ばれる破局噴火が起こり、人類をほぼ全滅まで追い込んだとの事だ。残った何百人が繁栄と繁殖をし、今に至るというのだ。そう考えると、人間はゴキブリ並みにしぶとい生物と言えるのかもしれない。
他には新たな氷河期や太陽の膨張などがあるらしいですが、細かい事はわかりません。しかし、いかに人間が弱い生き物かは今回のコロナでも実感したのではないでしょうか。コロナの致死率が大体10%ほどであるが、例えばこれが50%だったらどうなっていただろうか。
地球は思ったほど安全ではないという事実だ。例え地球が残ったとしても、人間が生き残れるかは別の話だ。地球以外に後ろ盾となる、新たなプランが必要という事だ。
もう一つの宇宙事業をやる理由。金だ。シンプルでわかりやすい。
お金持ちになりたい人は遅く無いので、今からでも宇宙事業を初めるといいかもしれない。太陽から見て大地のある惑星が4つ、水星、金星、地球、火星。そして小惑星帯があり、4つのガスの惑星がある。木星、土星、海王星、冥王星だ。この中でお金になりそうなのが小惑星帯である。Asteroid Beltと呼ばれるその場所には小さな惑星がたくさんあり、その惑星にはレアメタル、プラチナなどが大量にあると言われている。徳川の埋蔵金を探すよりも、こっちの方が可能性は非常に高いし、量も多い。
特に磁石などにはレアメタルが多く必要である。電気で物を動かすのが主流になってきた地球では、レアメタルの需要がさらに高まるのではないでしょうか。
終わりに
21世紀になりようやく、私たち人間は地球を離れるチケットを手に入れた。火星に完全に移住するまでには、もう少し時間がかかるだろう。しかし、そのプロセスはもう始まっているのだ。
ただ宇宙に興味があって行ってみたいでもいいし、人間という種の繁栄と繁殖が目的でもいい。人間が今までに成し遂げていない、時代の変わり目が現実味を帯びてきているのだ。興味をそそられないわけがない!
そこに到達するまでには、放射線から身を守るために人間の身体強化や脳の拡張をし、サイボーグのようになるかもしれない。自分という人格をコンピューターにダウンロードして、ロボットとして生きるのかもしれない。どうなるかは分からないが私たちはこれから星々を渡り歩き、多惑星種として生きていくのだ。
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