人里の巨木・古舘の大ケヤキを未来へつなぐ №3
◇市議会で訴え◇
2022年6月、福島市議会6月定例会議で古舘の大ケヤキを守り、未来につないでいくためにはどうすればいいのか。地域の高齢化や人口減少が進めば進むほど、大ケヤキを守るためには天然記念物に指定した行政が前面に立たなければ、守り伝えることは不可能ではないのかーとの視点から質問しました。
2022年の1月、古舘町内会の総会で①安全性や将来の費用負担などを考慮し伐採するとの苦渋の決断に至ったこと②守り伝えるには多額の費用が掛かること③地域住民が多額の費用の半分を負担しなくてはならない現状などを訴えました。また「大ケヤキはまだまだ長生きできる」という県の調査をもとに、守り伝えるために森林環境譲与税などを利用することはできないのかーなど、その可能性も伺いました。市は県が交付する森林環境交付金を活用し市内小学校を対象に森林環境学習等の事業を実施しており、未来を担う子どもたちへ、自然と森林を守り育てる意識の醸成に加え、巨木をはじめとする地域の自然を知り、愛着を持っていただく機会となるよう検討していくーと守れるのか守れないのか判然としない答弁でした。
質問の最後に「大きく張り出し枝、太い幹、そして力強い根、はるか昔から地元の移り変わりを見守り続けてきた巨木、その圧倒的な迫力と生命力の神秘、歴史の重さを背負うその姿は子どもたちに勇気と感動、頑張ることの素晴らしさを教えてくれるでしょう。そして木を守るということは森を、自然豊かなふるさと守ることです。その木を守り続けている地域、ひいては福島市を誇りに思えるようになるのではないでしょうか」とも訴えたのです。
傍聴に訪れた地域の方々は「大ケヤキの窮状を知ってもらえた」と話してくれましたが、私は「これでは保存できるのかできないのか分からない」と何か方法はないものかとの思いから、知り合いの県議会議員に県の森林環境交付金の活用など保存する方法はないものか、調べてもらったのです。
暑い暑いお盆期間中に、予想もしていなかった朗報がもたらされたのでした。