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【出張レポート】バイオ炭実証:熊本と鹿児島の農家を訪問しました!

2024年10月24日と25日に、国内事業部 営業部長の吉見が九州へバイオ炭の実証に関する出張を行い、熊本と鹿児島の農家を訪問しました。
そこで、バイオ炭やカーボンファーミングの取り組みについてお話を伺いましたので、その様子をご報告します!


◆1日目 熊本:水稲農家さん訪問

1日目の熊本の訪問では、水稲農家さんの現状の肥料設計を伺い、バイオ炭を用いたカスタマイズを実施しました。バイオ炭の使用が肥料効率にどのような影響を与えるかを実証するため、まず11月から大麦で試験を開始し、その後、水稲での実証にも取り組む予定です。

さらに、水稲の休耕期間中には緑肥(*1)を播種し、農林水産省の実証事業における新たな方法論の拡充を目的として、カーボンファーミングの実証実験を開始します。

農家さん訪問の様子

◆2日目 鹿児島:白菜農家さん訪問

鹿児島訪問では、まず農家さんに現状の肥料設計についてお話を伺い、それをもとにバイオ炭を活用したカスタマイズを行いました。来年1月から、白菜へのバイオ炭実証を開始し、収量や肥料削減の効果について検証を行います。

さらに、白菜の休耕期間中にはバイオ炭を畑に散布し、温室効果ガスであるN₂Oの削減が期待できるかどうかも実証予定です。白菜栽培におけるバイオ炭の効果が確認できれば、他の畑作にも展開が可能になり、農業における環境負荷軽減にも貢献できると考えています。

農家さん訪問の様子

◆まとめ

今回の九州出張では、熊本と鹿児島の農家を訪問し、バイオ炭やカーボンファーミングの取り組みを伺いました。熊本では水稲農家でのバイオ炭を用いた肥料設計のカスタマイズや、カーボンファーミングの実証が計画されています。鹿児島では、来年1月から白菜へのバイオ炭実証が始まり、収量や肥料削減効果が検証される予定です。今後は得た知見を活かし、実証を進めていきます。

*1 緑肥: 
栽培した植物の葉や茎などを枯らしたり腐らせたりせずに畑などの土壌に入れて耕し、肥料にしたもののこと。

◆Green Carbonの取り組み

Green Carbon株式会社は、「生命の力で地球を救う」というビジョンのもと、国内外で自然由来のカーボンクレジット創出に取り組んでいます。
中でも、水田によるメタン排出削減効果のJ-クレジット化に注力しています。国内では、水田由来のJ-クレジット創出を目的とした「*稲作コンソーシアム」を発足させ、全国の生産農家と連携して地球環境の保全と脱炭素化に努めています。2024年8月現在、稲作コンソーシアムへの登録面積は40,000ha以上、約900社以上の企業・農業法人が参画しています。これにより、全国に独自の農家ネットワークを構築しています。また、海外ではベトナム、フィリピン、タイなどの東南アジア地域を中心に、水田のメタンガス削減プロジェクトに取り組んでいます。今後もプロジェクトの展開地域を拡大し、各国の脱炭素化に貢献していきます。

*稲作コンソーシアム:
Green Carbonが運営する、「水稲栽培による中干し期間の延長」 によるJ-クレジット申請をまとめて実施するためのコンソーシアムで、個人農家、農業法人、企業、金融機関、自治体、メディアなどが参画しています。

◆Green Carbon 株式会社

代表者   :代表取締役 大北 潤
所在地   :東京都港区赤坂5-2-33IsaI AKASAKA607
設立    :2019年12月
事業内容  :カーボンクレジット創出販売事業農業関連事業、環境関連事業、その他、関連する事業及びESGコンサルティング事業