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CHAPTER4: 主語を他人にする提案はしない。わたしの課題解決提案を目指す、2分間のプレゼン[東松島市オフサイト研修]
自然電力が主催する、環境問題をビジネスで解決できる地域プロデューサーを育てる実践型ビジネススクール&オーディション「GREEN BUSINESS PRODUCERS(GBP)」。この記事は、フィールドワーク先として訪れた宮城県東松島市でのオフサイト研修のレポートです。
「GREEN BUSINESS PRODUCERS(GBP)」は、気候変動というグローバルな問題をローカルに落とし込み、ビジネスの力で解決する”グローカルリーダー”を目指す約3ヶ月のプログラム。
実践的な研修を行うため、2泊3日で訪れた宮城県東松島市。最終日、最初に訪れたのは、雲の切れ間からのぞくオレンジ色の朝日が眩しい、早朝の野蒜海岸です。
ビーチクリーンで寝覚めの良い週末の朝・HxImagineと一緒に
朝の野蒜海岸で待っていてくださっていたのは、東松島をワクワクさせようと取り組む団体「H×Imagine ~ひまじん~」の皆さん。
この日は、野蒜海岸のビーチクリーンに参加させてもらいました。遠目で見ると、ゴミが落ちているようには見えない野蒜海岸ですが、堤防から砂浜に下りてみると、細かなプラスチックやビニール紐等、小さいゴミが落ちているのが分かります。野蒜海岸で特徴的なのが「マメカン」です。
東松島は牡蠣の生産地なので、野蒜海岸には牡蠣にまつわる海洋ごみが多く落ちています。その1つが「マメカン」。牡蠣の養殖では、ホタテの殻に牡蠣の稚貝を付着させて海に入れます。その際、ホタテの殻と殻の間に隙間を作るために、このマメカンを通します。
海洋ごみではありますが、東松島の主産業の生産者は使わないわけにはいきません。
そこでH×Imagineでは、ビーチクリーンで見つけた際には、生産者に返して再利用してもらうか、マメカンだけで再利用してコップにするなどの取組をしているそうです。
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H×Imagine代表の関口さんの話で印象的だったのは、「町のごみを拾わないものは、町の未来を語るな」という言葉。
ローカルでのグリーンビジネスを志すGBP受講生の心にも、深く刻まれたと思います。
約30分ほどのゴミ拾いでしたが、想像以上にゴミ袋は膨らんでいました。それでも私たちがビーチクリーンをした辺りはゴミが少ないエリアだそう。多いと言われるエリアの河口付近には、どれだけ多くのゴミが流れ着いているのか・・・。その実態の一端を知り、朝から目が覚めたGBP受講生も多かったのではないでしょうか。
大量のインプットを基に2分間のアウトプットへ
最終日に行われるのは、2日間のインプットをふまえて行う「東松島で事業をするなら」と仮定したビジネスモデルの提案です。
プロジェクトシートにまとめた自分の考えを、東松島市関係者・GBP事務局・GBPメンバーを前に、2分間でプレゼンします。
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自分のバックグラウンドや関心、経験、得意な分野に落とし込み、プレゼンを展開。1回目のオフサイト研修で訪れた三豊市での経験を活かし、多くの受講生が、より解像度の高い提案を展開。表情から自信があふれていました。
GBP受講生たちは、まだまだ学び足りないこともあるはずです。ですが三豊市・東松島市と背景の異なる2都市で、実際に現地に足を運び、見聞きしたことは、必ず自分の提案にいきているはずです。
最終プレゼンは、3月11日。どのようなチームが構成され、東松島をテーマにビジネスプランを提案するのか、今から楽しみです。
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大切なことは、課題解決提案の主語を「わたし」にすること
最後に、GBP運営責任者の瀧口直人からの総括と、東松島市役所の森さん、東松島市の移住コーディネーター 関口雅代さんから感想コメントをいただきました。
東松島市役所 森さんからは、「刺激を受けましたし、新たな視点があって勉強になりました。自分でプレゼンをするときも、かっこよさ、おしゃれさも資料に入れるようにしている。そうでないと誰も聞いてくれない。これからブラッシュアップされると思います。最終プレゼンに非常に興味があります。皆さんと一緒に仕事ができることを願っています」とおっしゃっていただきました。
移住コーディネーターの関口さんは、東松島オフサイトのコーディネートをご担当頂き、多くの地域のプレイヤーと繋いで頂きました。
そんな関口さんから、「皆さんの話をわくわくして聞いていました。すぐに進められる提案もありました。自分のやりたいことを深ぼりするいい機会だと思います。最終発表も楽しみにしています」というコメントをいただきました。
最後に、GBP運営責任者の瀧口の総括コメントをご紹介します。
GBP運営責任者の瀧口直人による総括コメント:
東松島オフサイトに先立ち、徹底的に情報を与えた。その上で、それぞれが、どういう視点で何を見るかをコンセプトにした。その結果、各々が日頃から関心のある分野に近い課題提案となった。
試合に出るとグッと伸びることがある。オフサイトは、運動部で試合に出ている感覚。三豊と東松島で2試合戦って、グッと伸びてきた。
課題解決提案でいちばん大切なこと、困った時に迷ったときに立ち戻る場所を作ること。GBPにとって一番大事な視点は、課題解決提案の「主語は誰か」。「私」「私たち」「私とあなた」…とにかく「私」。
主語を他人にして、「この町はこれが課題だからこれをするべき」というのは企業の研修か、コンサルがやること。自分がやるから安心してくれ、期待してくれ」という存在になるわけだから、覚えていてほしい。
GBPは、地域の問題を解決するローカルリーダーになる職業訓練スクール。我々の提案は常に「私」を主語にするべきだ。
「私(たち)は誰のために何をします。なぜならば、誰が○○な状況だから」を自分の提案の背骨にすると、迷った時、立ち返ることが出来る。
それからは余計な将来は考えない。できるのか、やってどうするのかは、余計なお世話。「私がこれをやりたい」をクリアにし、ストーリーを完結させる。ストーリーが出来たら立ち返る。曖昧な点、不透明な点を確実で透明な段階に仕上げる。
そうして、実行できそうだというモデルに近づけていく。これが所謂ゼロイチに近づく瞬間。
今日、東松島では20のビジネスモデルが揃った。既にスタートできる状態。6人1チームとして、6のビジネスモデルがある。最終発表に向けてビジネスモデルを固める作業をはじめる。
チームの中での役割分担も必要。自分が得意な能力でチームでどのような役割を果たすか。このメンバーがチームになれば、すごい化学反応が生まれ、100に近づくビジネスモデルができるはず。情熱をもってプレゼンしたことを、徹底的にクリアにして、3月11日の最終発表では、審査員をうならせてほしいし、うならすことができると思う。
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こうして、長いようで短かった3日間の東松島市でのオフサイト研修がおわりました。
3ヶ所目のオフサイト研修先は、「佐賀県唐津市」です。
受講生たちは、唐津でどのような出会いをし、肌で頭で感じたのか。レポートをぜひご覧ください!
【Green Business Producers第一期のマガジンはこちら】
東松島市オフサイト研修レポート CHAPTER1-3 もぜひご覧ください。