私が手放さないもの。
7月でこんなに暑いのに、8月に入ったらどうなってしまうんだろうというくらいに猛暑。
近頃は用事がなければほとんど家にいる。
エアコンの部屋でテレビを見るのが至福のときだ。
オリンピックが始まってからはテレビのチャンネルスイッチに忙しい。
私は思いっきりにわかなので、全然詳しくない競技でも割と楽しく観れる。
スポーツに限らず、テレビの生放送もなぜか昔から好きな方だ。
この先の顛末を誰もが知り得ないというワクワク感と、何かトラブルが起こるかも、、という不謹慎なドキドキ感に興奮してしまう。
だからオリンピックもダイジェストじゃなくて出来るだけタイムリーに観たい。
特に観たい競技が日本時間では深夜に及ぶので、ここ数日は眠気と戦いながら応援している。
先日のなでしこジャパンとスケートボード男子(ストリート)はかなり熱かった。
あの逆転の瞬間、時間的にも日本中が沸いたという表現はふさわしいのか分からないけれど、観てた人たちはきっと一気に眠気吹き飛んだよね。
激アツ展開すぎて起きててよかったー!と思えた瞬間。
我が家はリビングの照明を落として暗い部屋で静かに応援。テレビに釘付けになりながらたまに手に汗握る瞬間もあり。
寝る態勢はばっちりなので、何かタスクに追われることもなくリラックスして観戦できるのも良い。
気持ち的にはここ数日めちゃくちゃ充実してるなーと思いながら過ごしている。ただテレビを観ているだけなのだが。
こういうときテレビって良いよなーと思う。
大きな画面で1人で観たり、誰かと観たり。
CM見ながら次の展開を考えたり。
今のうちにトイレ行っとこうとダッシュするも間に合わなかったり。
テレビを取り巻く空間が私は昔から何だか好きなのだ。
子どもの頃から死ぬ程観てきたジブリも、金曜ロードショーで放送されるのを知ると今だに少しワクワクする自分がいる。
物によってはセリフもほとんど覚えるほど観てるのに、テレビで放送されるということ自体にテンションが上がってしまうのだ。
9時までに家事やお風呂を済ませなきゃ!という謎の追い込みをかけてやるべき事を終わらせる。
これを私は何年やってんだ。何というか、コスパすごいね。
ジブリは大好きだけど、今までDVDは買ったことがない。
いつでも観れると思うと、たぶんずっと観ない気がするんだよね。私の性格は不思議とそうなのだ。
ジブリを中心に自分が動きたい(?)願望があって、ジブリを好きな時間に持ってくる感じがしっくりこないだけ。
子どもの頃から金曜ロードショーを楽しみに、テレビの前に集う感じが好きだったから、そのスタンスから抜け出せないのかもしれない。
本当に変なこだわりだなと思う。
私の周りではちらほらテレビを手放す人が増えてきた。
テレビを観ることってもう最近ほとんどないなーって人、良く聞く。
自称テレビっ子の私としては少し寂しい。
テレビって、自分以外の人も観てるってのがいいのよ。私的には。
自分好みにカテゴライズされた動画を見ているときとはまた違う安心感があるというか。
遠方の家族と電話するとき、電話口から必ずといっていいほどテレビの音が聞こえてくる。
あ、◯チャン見てんだな、とか
うちと同じチャンネル付けてる、とか
そういう瞬間って、私は無意識にほっとしてるんだよなぁ。
✴︎
いま月9で放送している『海のはじまり』というドラマが、本当に本当に良すぎて、もう毎度泣かされている。
『silent』というドラマで話題になった生方美久さんが脚本を書いているのもあって、はじまる前からとても楽しみにしていた。
silentの後の『いちばんすきな花』というドラマもめちゃくちゃ良かったから、これ以上のものが来るの逆に怖いです、生方さん…!と期待値MAXだったのだけど、始まってみたらもう予想の遥か上を越えてきた。
この方の脚本のすごく好きだなと思うのが、登場人物の気持ちや想いを、必要以上に本人に語らせないところ。
でもそれと同時に、とても言葉を丁寧に扱っているなというのが分かるところ。
喫茶店のコーヒー1杯で、頼んだ女性の心の機微を見事に描いていたり、言葉を一般的なニュアンスとしてじゃなく、きちんと意味と責任を持たせてセリフをもってくるところが、本当に素晴らしいなと思う。
相手の言葉にちゃんと傷ついて、それをただ乗り越えるストーリーじゃなくて、その言葉に反応してしまう心の源泉まで、しっかりと描いてくれているところも、とても沁みる。
このドラマは最終回まで片時も見逃せない。
ながらでは絶対見れないし、見たくない。
私はあと何回泣くんだろうか、、、
人の苦しみは、見ようとして見れるものじゃないし、本人も自覚できていなかったりする。だからこうやって、いろんな種類の誰かの苦しみや悲しみに触れることが出来るエンタメは、文化としてずっと残っていて欲しい。
毎週のドラマを楽しみにできる生活が、私はとても気に入っている。
今後ライフスタイルが変わることがあっても、私は最後までテレビにしがみついて手放さないぞ。
それくらい、やっぱりテレビが大好きだと気づいた7月のおわりでした。