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ブラック企業を未払い残業代で訴えて、後悔したことをお伝えします。

※裁判所の指示により、個人や企業が特定される内容は外部に漏らすことができません。よって企業や個人、具体的な数字関係については若干ぼかしながら文章を書きます。予めご了承ください。

ブラック企業と戦っていくうえで伝えたい事

この記事では、私がブラック企業と戦ったうえで最も後悔した部分について記載したいと思います。きちんとした証拠さえあれば、残業代請求でブラック企業に勝つことは難しくありません。

しかし当時、「証拠集め」に関して私が本当に知りたかった内容は、グーグル検索では出てきませんでした。

もしこれを読んでくれているサービス残業で苦しんでいる方には、私の経験がお役に立つのではと思い記載しています。事前準備をしっかりと行い、確実な残業代請求を行って頂けることを願っています。

訴えた後に私が後悔した事

私は7年間務めたブラック企業を、サービス残業による未払い残業代で訴えています。

私が7年務めていたのは、決して居心地が良いから長くいたのではありません。単にもっといい条件の企業に行く実力がないと思い込んでいたため、じっと耐えるしかなかったというだけの話です。

勤務していた時から、従業員を馬鹿にしたような言動の数々、法令を守らない姿勢などが社内にあり、上層部に対して常日頃から強い怒りを感じていました。なので、やめた後は必ず企業を訴えようと心に誓っていました。

ですので、特に訴えたことによる後悔は全くありません。むしろすがすがしい気持ちでいっぱいでした。では、何を後悔したのかというと、それは「証拠の量」です。

労働時間を記したメモ帳は証拠として十分だが…

私がいたブラック企業には、タイムカードがありませんでした。昔からサービス残業が当たり前になっており、残業しても一円も支払われないのが当たり前でした。

普通はタイムカードなど、客観的で正確な証拠をもとに分単位でサービス残業代を請求するものかと思います。しかし私が勤めていたのは質の悪いブラック企業。タイムカードという高尚なものは残念ながら存在していませんでした。

では泣き寝入りするしかないのかというとそうではありません。当時自分でWEB検索をする中で、勤務時間を記した「手帳」や「メモ帳」に証拠能力があると知ました。以降、退職するまでの間に3年ほどかけて毎日、労働時間と労働内容を手帳に記し続けました。

実際に当時、労働メモを取り続けていた時は、この手帳を本当に使う事になるとは思ってもみませんでした。一応メモは取り続けているものの、きっと訴える事もせず、他の社員と同様に泣き寝入りして企業を去るしかないのだろうと思っていました。

しかしこのメモは、ブラック企業と戦う上で確かに役に立ちました。去り際にあった揉め事や理不尽な言葉をかけられた事が引き金となり、私の中の怒りが頂点に到達。サービス残業で訴える意欲が一気に高まりました。3年間地道に書き続けた手帳のおかげで、私は未払いサービス残業代を手にすることができました。

このように書くと一見問題ないようにも見えますが、では何が問題だったのかというと、メモ帳の証拠能力はそこまで強くないということでした。

労働審判では、本来の請求額の半分くらいが妥当と判断された

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