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ラトビアでの滞在に関する手続き(一時滞在許可証(TRP)/労働ビザ)

2024年7月から半年間、ラトビアでインターンシップをするにあたり長期滞在を合法化するための手続きを行った。結論から言うと、私の6か月間の滞在に必要だったのは労働ビザだった。手続きが煩雑でわかりにくいこともあったため、後世にラトビアで長期滞在したい人がいたときのために記録として残しておく。
2024年7, 8月時点の話であることをお忘れなく。不明点があれば、ラトビアの移民局OCMAへ問い合わせてみてください。

※全部無料で読めます。投げ銭はしたい方だけで。
 
 

ラトビア引っ越し前


まず私を悩ませたのが、一時滞在許可証(以下TRP)に申し込むのか、それともVISAに申し込むのか。90日以上滞在を予定する日本人は、このどちらかがないと90日を超えたら違法(噂によれば日本人はこの合法の90日を超えた後もVISA無で90日滞在できる、と聞いたが、信ぴょう性がとても薄くいつこの噂が無効になるかわからない)。
エストニアではTRPを持って住んでいたため、ラトビアでもTRPを申し込めばいいんだろうな、思い移民局へ「インターンシップで6カ月住むことになるのですが、申し込むのはTRPでいいですか?」とメール。返信は「そうだよ~、移民局の支部へ申込書と必要書類を添えて送ってね」。
このメールを信じたためにこの後の手続き全てが遅れることとなった。
そんなこと知る由もなく、ラトビアに着いたらすぐに移民局へ行くために必要書類への記入・コピーを準備してエストニアを去った。
日本→ラトビアへ行く場合なら在日ラトビア大使館にてVISA/TRPの手続きができる?と思うが、私はエストニア→ラトビアの移動だったため事前にできることはあまりなく、到着してから3か月以内に滞在を合法化する手続きを行った。
 


ラトビア到着後


TRP申請書類郵送


6月末の金曜日に到着したため、最初の数日間は動けず。労働先との顔合わせ等色々あって1週間ほどしてからついに移民局に向かった。整理券を取って1時間ほど待って書類等を提出するのはどこなのか、と聞くと「郵送で遅れ」と言われたため、郵便局へ向かい郵送。この時郵送したのはTRPへの申請書。届いたらメールで知らせる、とHPには書いてあったものの、1週間ほどしてもメールが来ないことで本当に届いたのか不安になり、書類を提出した移民局へ行って直接聞いてみた。「ん~見当たらない、もうちょっと待ってみなよ。」と受付のおじさんに言われただけで何も進展なし。
 

申請するものが違う


移民局へ行った日から2,3日後、移民局からメールにて「書類をチェックしたけど、あなたはTRPじゃなくてVISAでいい、申請書を作り直してもう一度送って。」と連絡が来た。最初に問い合わせたときはTRPでいいって言われたけど…?と疑問に思ったが言っていることに一貫性がないなんてヨーロッパあるある。VISA申請書類を作るに当たって、労働先には推薦状みたいなものを書いてもらう必要があるため上司へ事情を話す。何が正解かわからない状況だったので、上司がラトビア語で電話をかけて移民局の人に確認したところ、労働ビザに申請するのが正しいとの回答を得た。本当に助かった。
そこからまた書類を作成して移民局へ送付。
 

再度郵便局へ


移民局から電話がかかってくる。申請書にサイン忘れ(アホ)、写真の背景が白じゃない、の2点からサインをした申請書と背景が白で撮影した顔写真を送ってくれ、という内容。完全に私の不注意。そして、TRP申請とVISA申請にかかる金額が違うことから(VISAの方が安い)、私はお金を払いすぎていることになっているから払い戻し申請する書類を作ってそれも同封してくれ、と優しい指摘ももらった。全部私のミスなのにお金が返ってくるなんてラッキーすぎる。
写真を撮りなおすにあたり、証明写真機が一個だけリガのどっかにあるらしい、と聞いたがどこかわからないので写真屋さんで5€か6€払って撮ってもらった。なにするにつけても対人になるのが小さい国の良いところでもあり面倒なところだと思う。個人経営店が生き残れている理由でもある。現像してもらった証明写真はマット紙に印刷されていて、雨に濡れたら一発でインクがにじんで終わってしまいそうだったので郵便局へ行く前にクリアファイルを買った。その足で営業終了間際の郵便局へ向かい3度目の書類郵送。
 

ビザ用意できたって


ビザが準備できたというメールを待ち続ける日々。3週間もしないうちに、移民局から上司に一本の電話が。
「インターンの子の労働ビザ準備できたから、月曜の朝9時に移民局へ来るように伝えて」
私にはメールでも電話でも連絡なし。国外滞在という重要な書類に関しての連絡が口頭のみというトンデモシステムである。しかし移民局側からしたらラトビア語が確実に通じる上司に伝えた方が確実だということなのだろう。実際、移民局へ英語でメールを送るとラトビア語で返信されるので、外国人相手はコミュニケーションコストがかかって職員さんたちはうんざりしているのだと思う。それを考えると文句も引っ込む。
 

ビザを受け取るよ


そして月曜日に移民局へ。「ビザ受け取りに来たんですけど…」と受付の人に言うと「そこらへんで待ってな」と言われたのでおとなしく待つ。誰か呼びに来てくれるんかな~と楽観的な気持ちでいると、女性職員がフロアに現れ、そこに明らかに移民と思われる男性たちが列を成しはじめた。気になったので並んでいた人たちに「この列ってビザですか?」と聞いてみると、なにかよくわからない言葉でおそらく「違う」と返された。ここでもう少し粘ればよかったのに、私はそっか~ならもう少し待つか~と思ってもといた場所に戻った。これがダメだった。そこからもう1時間ほどぼーっと待ってさすがにおかしいと感じた私はもう一度受付に行き「指定された時間に来たのにもう1時間以上待っているのですが?」と聞いてみた。すると受付のおじさんがクソでかため息をつきながら「ビザビザ!って声掛けあったやろ!もう終わってるわ!」と言われた。瞬時に女性職員と移民と思わしき男性陣の列を思い出し「やっぱりあれだったのか!」と気づいたが、そんな声掛け一回も聞いていない。そして1階とはいえ人でたくさんの場所で一回や二回、マイクを通さずに招集をかけたところで初めてこの手続きをしに来た人が気づくわけない。そう言いたい気持ちをぐっとこらえてとりあえず謝ると、おじさんはイライラしながらさきほどフロアに現れた職員に内線をかけてもう一度来るよう手配してくれた。少し待つと職員さんが来てくれて、私のパスポートにビザをぺたりと貼ってくれた。
 
やっと終わった。

色々あったが、7月中に申請書類のドタバタがあってビザの準備ができたという電話が上司にきたのが8/2だったことを考えると、申請後の処理自体は迅速に行ってもらえるようだ。
ただ、不明瞭な点が多すぎたためとても苦労した。現地人は移民局に行く必要がなくビザ周りの質問をしてもあてにはならない。困ったら移民局へ質問するのが一番だが、職員も人によって言うことが変わったりする。そのため、可能ならばラトビア語ネイティブに事情を話して移民局に電話をかけて代わりに質問してもらうことをおすすめする。

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