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コンクリート診断士合格体験記,記述再現

 2024年度コンクリート診断士試験に合格しました。

 情報が少ないこの試験、これからコンクリート診断士試験に臨む方のお役に立てればと思います。


総勉強時間


860時間

2022年度・・・ 50時間 5月から勉強
       (四肢択一19/40 不合格×)

2023年度・・・385時間 2月から勉強
       (四肢択一23/40 不合格×)

2024年度・・・425時間 1月から勉強
       (四肢択一31/40 合格◎)

 総勉強時間は多い方でしょうか。インターネットを見ていると合格に費やす勉強時間は300時間や500時間と書かれている記事を見たことがあります。

 ずるずると何年もやるのも大変なので、今回で決めると自分自身に誓い、昨年度のやり方を見直し、勉強時間を増やして、合格することができました。

 途中で諦めてしまえば頑張っていた過去の自分に申し訳ないと思い、続けることが出来ました。諦めずに続けたら必ず結果はでると思います。

 四肢択一、記述式の勉強方法について、書きましたのでご覧ください。


四肢択一問題の勉強


2023年度

コンクリート診断士試験完全攻略問題集2023年版
(コンクリート新聞社)

 オリジナル四肢択一演習問題+過去5年分の過去問を収録。詳しい解答解説が載っています。

 詳しく解説しているので、知識の乏しい私でも理解しやすかったです。最終的に7周やりました。

 不合格の原因は、問題・解答の内容を深く理解しておらず、分かったと思い込んでいたため、本試験では応用がきかなかったと思います。


2024年度

コンクリート診断士2024年版
( 建築資料研究社)

 2001~2020年に出題された20年間の問題を厳選し分野毎に分類+過去3年分の過去問を収録。問題数が多いので詳しい解説を入れると分厚い問題集のなる為なのか、解説はシンプルな印象。

 20年間の問題を厳選し分野毎に分類毎に収録されているため、幅広く効率よく学習することができました。
 ただし、分からない内容は専門書やインターネット等で調べる必要があります。

 進捗を記録しまとめた結果、自分の理解不足である分野がわかりました。
          2周目  3周目  4周目  5周目
          5/26  6/9  7/18 7/20
1.初期欠陥     68% 74% 87% ー
2.劣化の機構    55% 67% 73% 83%
3.調査手順     39% 61% 80% ー
4.評価・判定    68% 74% 81% ー
5.対策・補修・補強 52% 67% 74% 86%
6.道路橋      62% 80% 89% ー
      (完全に理解している比率(%))



記述式問題の勉強


2023年度

コンクリート主任技士・診断士試験 小論文のツボ
(学芸出版)

 小論文作成時の注意事項や接続詞の使い方など、分かりやすかった。

 そして、記述の練習はトレースから始まり、オリジナルをとにかく書く!手書きで書きまくった結果、腱鞘炎になってしまいました。


2024年度

 引き続き、小論文の書き方は継続学習。

PCを使って記述式の練習

 記述は、昨年度の反省からPC使いました。間違えても消しゴム使わなくていいので楽チンです。

 各問題集の解答例から、キーワードを抽出(これは必須ですね!)。また、自分の書き方に合う解答例を参考にしてしてオリジナルを作成。キーワードは日本コンクリート工学会の書籍等に書いている通りに、正確に覚える事を意識しました。例えば「腐食発生限界塩化物イオン濃度」「X線回折(かいせつ)」「不働態皮膜」など。

 変状の原因別に、書く流れを決めていました。断片的な情報をまとめる感じ。
・ASRが原因と推定→調査項目は?→判断基準は?→対策は?→補強方法は?
・塩害が原因と推定→  〃
・中性化が原因と推定→ 〃
・凍害が原因と推定→  〃

 私は建築が専攻なので建築を書こうと思っていました。しかし、化学的腐食は苦手(捨てた)なので土木も書けるように準備していました。2022年建築(化学的腐食)のような問題が出たら対応不可です。最終的には、建築よりも土木の方が楽しくて多くの時間を掛けました。

 使用した問題集は下記5冊です。自分の考えに近いものを見つけるため、なるべく多くの記述を参考にするのが良いと思います。2002年~2023年の記述を参考にしました。

2024年版
2022年版
2008年版
2024年版
2023年版


使用した参考書


1.コンクリート診断技術[基礎編]

コンクリート診断技術[基礎編]
(日本コンクリート工学会)
コンクリート診断技術[基礎編]
(日本コンクリート工学会)

 eラーニング受講前に試験元から郵送される書籍ですね。3月下旬頃(?)に郵送されます。1月に勉強を開始したので、それまでは2年前に発行されたものを使用していました。過去問、専門書、インターネットで調べた内容を書き込み、オリジナルに作り上げました。辞書としてめちゃくちゃ使い込みました。


2.コンクリートのひび割れ調査・補強指針

コンクリートのひび割れ調査、補修・補強指針2022
(日本コンクリート工学会)

 表題通りの内容で、特に構造物別の補修・補強事例が個人的に学びがありました。
 ・集合住宅 ・事務所 ・工場・倉庫
 ・一般建築物等 ・橋梁等 ・トンネル
 ・舗装 ・水利施設 ・港湾構造物

 定価13,200(税込)奮発しました。


試験当日


 試験時間は3時間です。
 四肢択一は予定通り1時間で終わりました。四肢択一【問題10】は、2019年度記述式【土木】の内容でラッキー問題でした。
 そして記述へ。2時間あれば練習通りで余裕だと思いましたが・・・。

 問.1、問.2は、問題文を見て書けると思いました。しかし、問3.の追加調査の目的とその方法2つ目が、頭が真っ白になってしまい全く思い浮かびません。しかし、時間も迫っていたので、書きながら考えることに。最後の方は書き終わらないかもと、焦りで手が震えていましたが、なんとか時間ギリギリ、下手な字で書き終えることが出来ました。


記述再現


 問題集の記述は、その道のプロが作成しています。おそらく間違いはないのでしょう。しかし、受験生の記述はどの程度のレベルなのか、合格レベルはどの程度か、受験時にすごく気になっていました。
 全くオススメするやり方ではありませんが、私は記述試験で一語一句下書きをして、文字数カウントしたものを清書しました。そのため記述の再現が可能となりました。
 有料ではありますが実際に試験で書いたもの(建築)を紹介します。つっこみどころはあると思いますが、これで合格していますので、ひとつの指標になるかと思います。
※問題文は掲載しておりません。

 また、試験の形式と同じ1000文字のWordの作り方を紹介します(マス目は無し)。気になる方はチェックしてみてください。


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