【不動産鑑定士試験対策|鑑定理論】1-1. 不動産とその価格(条文速習まとめ)
条文
第1章 第1節 不動産とその価格
不動産は、通常、土地とその定着物をいう。
土地はその持つ有用性の故にすべての国民の生活と活動とに欠くことのできない基盤である。そして、この土地を我々人間が各般の目的のためにどのように利用しているかという土地と人間との関係は、不動産のあり方、すなわち、不動産がどのように構成され、どのように貢献しているかということに具体的に現れる。
この不動産のあり方は、自然的、社会的、経済的及び行政的な要因の相互作用によって決定されるとともに経済価値の本質を決定づけている。
一方、この不動産のあり方は、その不動産の経済価値を具体的に表している価格を選択の主要な指標として決定されている。
不動産の価格は、一般に、
(1)その不動産に対してわれわれが認める効用
(2)その不動産の相対的稀少性
(3)その不動産に対する有効需要
の三者の相関結合によって生ずる不動産の経済価値を、貨幣額をもって表示したものである。
そして、この不動産の経済価値は、基本的にはこれら三者を動かす自然的、 社会的、経済的及び行政的な要因の相互作用によって決定される。
不動産の価格とこれらの要因との関係は、不動産の価格が、これらの要因の影響の下にあると同時に選択指標としてこれらの要因に影響を与えるという二面性を持つものである。
まとめ
不動産は通常土地とその定着物である。
不動産のあり方とは、土地がどのように構成され、どのように貢献しているかに具体的に現れる。
不動産のあり方は、自然的、社会的、経済的、行政的な要因の相互作用によって決定づけられるもので、その経済価値を具体的に表している価格を主要な選択の指標として決定される。
不動産の価格は、その不動産に対してわれわれが認める効用、その不動産の相対的稀少性、その不動産に対する有効需要、の三者の相関結合によって生ずる経済価値を貨幣額をもって表示したものである。
不動産の経済価値は、効用、相対的稀少性、有効需要の三者を動かす自然的、 社会的、経済的及び行政的な要因の相互作用によって決定される。
不動産の価格と要因とのの関係には、不動産の価格が要因の影響の下にあるともに、選択指標として要因に影響を与えるという二面性が認められる。