2022年を振り返って
早いもので、今年もあと少しとなりました。
2022年最大の変化は、家を引越したことと、引越した先の近所に図書館があり、今まではAmazonのほしいものリストにちまちまメモっていた読みたい本たちを、区の図書館のサイトでぽちぽちと予約すれば、最大15冊もの大量の本たちを、無料で(!)2〜4週間ほど貸し出してくれる、夢のようなシステムの恩恵を享受することができるようになった点。
そして、そのようにして読みまくった本の中から、2022年で一番面白かった本
「FBI心理分析官 −異常殺人者たちの素顔に迫る衝撃の手記」
を読んで学んだことを、全力で書き残して後世に語り継ぎたい。
なぜなら、私は10代の頃からネットや書籍で殺人事件を調べるのが趣味であり、「人はなぜ人を殺すのか」という問いに対する回答を長年探し求めていたため、殺人者の心理状態というか、犯罪心理学のような本が読んでみたいな、と思いたどり着いた本がこちらの本。
被害者の血を飲む殺人鬼、バラバラにした死体で性行為にふける倒錯者、30人以上を殺害したシリアル・キラー……
異常殺人者たちを凄惨な犯罪に駆り立てたものはなにか?
FBI行動科学課の特別捜査官として数々の奇怪な事件を解決に導き、「プロファイリング」という捜査技術を世界中に知らしめて『羊たちの沈黙』や「X‐ファイル」のモデルにもなった著者が、凶悪犯たちの驚くべき心理に迫る戦慄のノンフィクション。
という触れ込みは伊達ではなく、長年の疑問である「人はなぜ人を殺すのか」に対する答えが明確に記述されていたので、我々人類が生きていく上で覚えておくべき大事なこととして個人的な読書メモを積極的に引用しておきたい。
・人と好ましい関係を築き、それを維持し発展させる能力は子どもの時に芽生え10歳から12歳の間に強化される。この能力が身につかないまま思春期を迎えてしまうと、もはや手遅れ。その結果として現れる行動は殺人やレイプとは限らないが、人格的欠陥を示す他の行為が見られる。
不幸な子ども時代を過ごして深い傷を負った人は、その後完全に正常な人生を歩むことはできない。彼らはアル中の母親又は暴力を振るう父親となって再び荒んだ家庭環境をつくり、そこで育つ子どもを犯罪へと駆り立てることになる。
→地獄のような連鎖やないかい!
・逆に、12歳頃までに環境が改善されれば反社会的な行為がくい止められる。
このような殺人犯が捕まって投獄されても、更生する可能性は極めて低い。彼らは他人とかかわることができないまま大人になっており、人とかかわるための基本的な技術が刑務所で身につくとは思えず、社会や他人への怒りと憎しみを抱いた攻撃的な男を、他人を思いやる心を持った、社会にうまく適応する人間に変えることは、不可能に近い。
→救いが無いやないかい!
・調査対象者(連続殺人犯)は全員、空想に耽るのが習慣になっていた。彼らは、子どもの頃から思春期を通じて繰り返し心に浮かべてきたことを、現実の出来事にするために殺人を犯したのだ。コントロール不能な仲間との活動には興味を示さず、代わりに、自分がコントロールできる性的、暴力的な空想の世界に引きこもった。自分が幼い頃に不当な扱いを受けたことを埋め合わせようとするかのように、空想の中では自分が加害者となって暴力を振るうのだ。
→なぜ人は人を殺すのか、という長年追い続けてきた深淵なるテーマの答えが凝縮されとるやないかい!
・人格異常者は子どもの頃から行動を制限されることが少ないため、空想を実現できると思ってしまう(その結果、異常な妄想を実現させてしまう)。思春期から青年期を迎え、性的に目覚めると、空想に耽ることがますます多くなり、彼らは世間から不当な扱いを受けていると感じ、その怒りのはけ口を空想に求める(そして危険な空想をいずれ実行する)。
→殺人犯の心の中が透けて見えるようやないかい!
・殺人犯の空想の特徴は、視覚的な要素が強く、支配、復讐、性的虐待、服従の強制などがテーマになっている点だ。彼らはセックスと暴力を結びつける。相手を汚し、辱め、支配しようとするアブノーマルな要求を、性的な冒険とないまぜにする。普通の人の空想では、相手も自分と同じように楽しむことが前提となっているが、人格異常者の空想では、本人が楽しめば楽しむほど、相手は危険な目に遭うことになる。
これはすごく重要な点だ。こうした空想では、相手は人格を剥奪され、物として扱われるのだ。
殺人犯には、秩序型と、無秩序型の2パターンがある。秩序型(精神病的人格者)は、社交的で人を操る能力を有し、事前に計画してレイプ道具を準備し、性的暴行を行い、犯罪現場に証拠を残さないよう注意する。
無秩序型(精神異常者)は、非社交的で孤独な生活を送るとともに、犯罪においては突発的かつ無計画に行動し、性的暴行はなく、その犯罪を隠匿するための細工や工作などができない。
連続殺人犯はほとんどが性的異常者であり、連続殺人はほとんどが性的な衝動に駆られての行為である。
結論:世の中の子を持つ親は、少なくとも10〜12才まで、子育てをちゃんとしましょう!