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玉名と同じ花火を、頭の中で打揚げてみよう その1

花火に関していくつか記事を書いていますが、「玉名についての説明が不足している。」ことには薄々気付いていました。
花火を熱く語るときに、「花火にまつわる共通言語の少なさがコミュニケーションを阻害しているな」とも感じていました。

私は、花火の良さを多くの人たちに伝えたくて記事を書いていますが、現在は一方的な説明に終始しています。共通言語を増やせばうまく伝えられると考え、第一弾として【玉名】についてお話しします。


はじめに

皆さんは、花火の玉名(ぎょくめい)を見て、どんな花火が打揚がるかイメージできるでしょうか?

玉名に関しては、ネット上にたくさんの解説や資料・動画があります。まずこれらの情報を大いに活用して下さい。(読み漁って下さい。)
ここでは、私が花火を一緒に見に行く人たちの反応から、気付いたことや感じたことを中心にお話しします。

玉名の基礎知識

玉名の例を示します。


2024年 第31回赤川花火大会 割物花火の部 芯入割物
【昇り曲導付四重芯変化菊】
(のぼりきょくどうつきよえしんへんかぎく)

株式会社丸玉屋小勝煙火店(東京都府中市)


どんな花火が、頭に浮かんだでしょうか?四重芯の菊花火でしょうか?
今のイメージを覚えておいてください。

この玉名を例にお話しします。
① 昇り曲導付四重芯変化菊

まず、これを2つに分解します。法則がありまして、

花火は、以下のように打ち揚げられています。

状況               玉の位置
筒からドンと打ち出され ・・・・・(地面)
おまけの花火が開きながら ・・・・(打揚げの途中)
空中でドーーンと開きます ・・・・(空中で一番高いところ)

玉の位置が、地面(筒の中)だと見えないので無視します。
玉の位置が、打揚げの途中だと何か細工をすれば見ることができます。
玉の位置が、空中で一番高いところでは、ドーーンと開いているので一目でわかります。

実際に見えるところ、【打揚げの途中】と【空中で一番高いところ】に着目します。これが2分割する法則です。

② 昇り曲導付     四重芯変化菊
 【打揚げの途中】  空中で一番高いところ】

では、前半部分の「昇り曲導付」について説明します。
このパートは打揚げ途中の間を、飽きさせないためのサービス花火と言われています。おまけ花火と言う人や、アクセサリー・部品などという人もいたり様々です。

専門家でも昇り曲導付だけでは、どんな花火かわかりません。
たとえば、以下に示すサービス花火は、全て「昇り曲導付」に含まれます。

ヒューと音が出る【昇り笛付】
シュルシュルと銀の尾を引く【昇り銀竜付】【昇り朴付】
小さな花火がポンポンと開く【昇り小花】
葉脈のようにスポンスポン打ち出される【昇り分砲】

では、これらをどのように理解し、玉名をどう解釈すればいいでしょうか?
私の場合は「曲」に注目しています。

たとえば、昇曲付を「ヒューと音を鳴らしながら上がっていく。」と解釈する人は多いです。
多分、曲が歌を連想させ、歌が音に結びついているのかと思います。正確にはヒューと音が出るのは【昇り笛付】です。

では、曲をどう解釈すればいいでしょうか?
私の場合、「曲」を曲芸などの曲として解釈するようにしています。
「昇り曲芸付」であれば、笛でも、銀竜でも、小花でも、ある程度内包してくれそうなのでそのように勝手な解釈をしています。

(根拠のない解釈で申し訳ないです。真実をご存じの方いらっしゃいましたら、コメント欄でご教示ください。大事なことほどネット検索では答えが出ません。これを機に、長年の疑問を解決したいと思っています。)


今回も長くなってしまいました。いったん切りますので、その2に続きますのでご期待下さい。

最後までありがとうございました。


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