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打揚げ花火を楽しむ②

前回は、打揚げ花火の概要的な話でした。今回は、割物花火のより細かい部分について、お話ししてみたいと思います。

芯入り割物へのこだわり

私の大好きな花火は「芯入りの割物花火」です。
そこには、日本花火の美しさが凝縮されているからです。
私のまわりでは「割物花火」が「スターマイン」にくらべ華やかさに欠けるため、人気がないように思います。私は、「芯なし花火で構成された100発のスターマイン」よりも、「丹精こめて作られた八重芯変化菊1発」が好きなので、これが芯入り割物へのこだわりにつながっているんだと思います。

芯入り割物とスターマインの組み合わせも好き

一般的なスターマインには芯入り割物が時々混じる程度で、八重芯以上の芯入り花火が組み合わされることは少ないと感じています。
多重芯の割物花火が組み合わされたスターマインもあり、そんなスターマインを目の前にすると、テンションは爆上がりになります。

私が好きな芯入り割物花火の特徴

私が好きな花火についてお話しします。
専門家ではない、経済的な理由で「年に数回しか花火大会に行けない田舎者」の好みをつらつらと綴ってみます。

大きさ

私が好きな大きさは。10号玉(通称尺玉)です。
小さすぎると、多重芯に対応しにくく、盆の大きさや音も自ずと物足りなさを感じてしまいます。
逆に大きすぎると、盆がいびつになり花火としての美しさがうまく表現できづらいと感じます。(誤解がなきよう、過去にはきれいに開いた大玉もありましたので、技術的に不可能なわけではありません。私の凝り固まった好みの問題です。)
実際のところ、気合いの入った花火はどんな大きさでもその良さが伝わってきます。

私が好きな芯は、三重芯です。
実際のところ、多重芯になると私の能力では、芯の数を数え切れません。でも三重芯くらいまでなら、自信を持って数えられるから三重芯が好きなのかも知れません。
しかし、芯が多重かどうかがすべてを決めるわけではないと考えています。近年はあえて同色の星で多重芯にしてみたり、芯が時差式発光するものがあったりと、芯の内容も多様化しており、楽しくて仕方ありません。

私の好きな色は、1色には限定できないので、「齊木煙火本店」さんの色使いが好きと表現させてもらいます。さらに限定すると「聖礼花」の色使いです。私のパートナーも大好きな色使いで、息を止めて見入ってしまいます。
もう一つあげるとすれば、「和火」が好きです。近年はなかなか見る機会が減っていると感じますが、なぜか心が落ち着き、無言の美のようなものがじんわりと伝わってきます。和火の余韻には、本当に癒やされます。

玉名

私の好きな玉名は、細かく表記してあるものが好きです。
例えば【昇り銀竜 三重芯菊先紅緑銀乱】を【昇曲付 三重芯変化菊】と表しても、どちらも同じ花火の玉名で矛盾はありません。現実的には、所属と玉名がわかれば、おおよそどのような花火なのか見当がくので、どちらの玉名でも花火鑑賞するのに全く支障がありません。
しかし、曲部分で例をあげれば、【昇曲付】よりも【昇銀竜】や【昇小花付】【昇り笛付】と詳細に表記されていた方が、作者の「私たちが作った花火を味わってほしい感」が伝わってくる感じがして好きなのです。
正直、作者がそんなことは思っていないと思いますが、私が勝手にそう感じ、私が勝手にその玉名に肩入れして楽しんでいます。

以上、今回は割物花火の詳細と称して、私の好みを書いてみました。皆さんの好みと大分ちがっていたでしょうか?
次回も、さらに割物花火を語っていきたいと思います。
※スターマインまでは道が遠そうですが、お付き合いください。


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