アニメ「蟲師」の蟲コレクション 【第1期前半】
「およそ遠しとされしものを…総じて“蟲”と呼んだ」
から始まるこのアニメ「蟲師」
今回は、今更第1期を一通り見終わったので、
このアニメ「蟲師」について記録しておきたいと思います。
※注意
ほとんどTVアニメ「蟲師」からの引用になりますが、
一部推測を含んでおりますので、その点はご了承ください🙇
アニメ「蟲師」概略
アニメ「蟲師」をご存じない方向けにこのアニメの大まかな紹介をしておきます。
まず、このアニメの世界観として「蟲」または「みどりもの」と呼ばれる奇怪で奇妙な生き物が存在しています。
菌類や微生物と違い、さらに原始的な生き物であり、生命や魂といった抽象的かつ霊的なものに近い存在であると考えられます。
妖怪や幽霊などと、もしかしたら近いのかもしれません…
そのストーリーの主人公として登場するのが「ギンコ」と名乗る「蟲師」です。「蟲」を専門として旅をしているからかいつも木箱を背負っていて、白い髪に片目が隠れているのが特徴的です。
また、この時代が江戸時代くらいなのか、着物や羽織を着ている人が多い中、「ギンコ」だけは洋装と思わせるカッターシャツにチノパン?(かはわかりませんが、)を着ていて異質感が出ているのがわかります。
アニメでは、その「ギンコ」が“蟲”とヒトをつなぐ架け橋となり、
蟲たちと共存していこうとする物語が多く描かれています。
(事実、ギンコは可能な限り共存できる選択を作中では選んでいます)
1話1話が完結していて、第1期は26話と少し多いので、前半と後半に分けて、記録していこうと思います。
また、この記事では、ストーリーというよりかは、蟲の生態に着目して、
記録しておりますので、ストーリーが気になる方は実際にアニメや漫画を見てもらえるとわかると思います。
宣伝ではありませんが、このアニメを見たい方向けにHuluやU-NEXT、FOD
で視聴可能となっておりましたので、紹介程度に載せておきます。
参考までにどうぞ😉
“蟲”コレクション(1話ごと)
第1話「緑の座」
左手で絵を描くと生命を宿す性質をもつ少年「しんら」と彼の祖母「れんず」ばあさんの物語です。
そこで登場するのが、「光酒(こうき)」と呼ばれる生き物(=蟲?)で、作中では命の水とも呼ばれていて、真の闇の底で巨大な光脈を作っているものらしい…(光脈筋ともいう)です。
それらを抽出できる盃が作中でよく登場する緑の盃で、
飲むことで“蟲”に近い状態になると考えられます🤔
(身体もほとんど変化することなく、寿命を超越した存在になるのか❓)
作中では、「れんず」ばあさんが「蟲の宴」の際に飲み、「蟲」に近い形で存在する自分と何もかわらず生きていく自分とで分離してしまう様子が描かれています。
第2話「瞼(まぶた)の光」
光を見ることのできない少女「スイ」とその少女のお世話を任されていた少年「ビキ」のお話です。
今回登場する蟲は、少女「スイ」が光を見れなくなった原因ともいえる「眼闇蟲(まなこのやみむし)」になります。
闇に居座り続けることで繁殖を行うのですが、それが人の目の中に入ると、光を拒むからか、目が痛む症状が出るそうです。また、闇を共有したものにうつることもあるとのこと…です。
作中では「スイ」と一緒にいる機会が多かった少年「ビキ」が、その当事者(闇を共有された側)になります。
「スイ」には、光は見えていませんでしたが、もう一つの瞼を閉ざすことで見える「光脈筋」(第1話の「光酒」で紹介したものと同一)を通して、ものを見ているのだそうです。(真実は定かではありませんが…😅)
第3話「柔らかい角」
寒い雪の降る村で片耳だけが聞こえなくなってしまった村人たち。それとは別に、角が生え、あらゆる音を拾ってしまう村長白沢家の孫「まほ」。
それら2つとも蟲の仕業であり、耳が聞こえなくなる症状がおこる蟲の名を「呍(うん)」、角が生えてあらゆる音を拾ってしまう症状がおこる蟲の名を「阿(あ)」と呼ぶそうです。
見た目はそっくりですが、「呍」は右巻き、「阿」は左巻きという違いがあります🔍
「呍」は普段森の中に生息していますが、雪が降るときは音が吸収されるからか、音を求めて村にたくさんやってくるのだそうです。音を食い尽くしてしまうと、今度は生き物に寄生するようになるといいます。対処方法に塩水をかけるなどの方法があるそうです。
一方、「阿」はというと…「呍」とともに行動し、「呍」が作った無音を食べるという性質を持っています。しかし、「呍」に比べて、明らかに個体数が少なく、寄生する性質はあるものの他の生き物の音を嫌うという特徴もあります。寄生した生き物を衰弱死させるまで追い込むか、「阿」自身が溶け出すかでおよそ1年くらいかかり、「阿」を溶かすには他の生き物の音、作中では両手で耳を塞ぐことで(腕の筋肉が収縮する音を聞くことで)、「阿」は溶け出している様子でした😯
第4話「枕小路」
村で家族と一緒に暮らしているジンという男性が見る夢は、予知夢として有名でした。
そんな彼が見る夢は、実は蟲による影響だったのです。名を「夢野間(いめののあわひ)」と言います。
宿主の夢の中に棲み、時折夢からも出てくる蟲です。その時、宿主の夢を現実世界に伝染させる媒体となる性質を持っています。数が少ないうちは、すべての夢が現実になるわけではありませんが、増殖するにつれて、現実世界に多く出るようになり、日に日に夢を現実にさせる力が強くなっていくのだそうです。(規模や範囲も広くなる)
しかし、日にさらされれば、消えてしまう弱々しいものであり、普段は夢と現を結ぶ蟲の通い路なるところで宿主の目覚めている間眠っているのだそうです。作中では、その巣となっていたのが、ジンが寝る時に使用していた枕(「魂の蔵」が語源❓)だったのです。
第5話「旅をする沼」
村で水神様の生贄として氾濫した川に身を投げた緑髪の少女「いお」。
彼女はその時出会った沼とともに海に向かっている様子でした。
この時出てきた沼こそが「水蠱(すいこ)」と言う蟲であり、沼は「水蠱」のなれの果てだったというのです。
「水蠱」が海に流れ出すと役目を終え、死骸となって魚の餌となります。ギンコは、この行為を「水蠱」の生存本能(子孫を残すため)だと理解している様子でした。
生き物が「水蠱」を水と誤り、飲み続けてしまうと、水に触れていないと呼吸ができなくなり、体が透け始めて終いには液状化して流れだしてしまうのだそうです💧
ここまで完全には理解できていませんが、もしかしたら「水蠱」は魚の体内で育ち、また山の上流の方へ戻っていくのかもしれませんね🙄
※今回、ギンコの口から“蟲”について、さらに詳しく語っていたので紹介しておきます。
『“蟲”とは人間の生死とは異なり、生と死の間にあるものである。人を指すものであり、物質を指すものでもある。死にながら生きているようなもの。…』
第6話「露を吸う群」
「生き神信仰」として島の人々から崇められる少女「アコヤ」とそんな状況のアコヤを救ってあげたいとギンコに依頼した少年「ナギ」の物語です。
「生き神」とは、生きていながら、1日でその命を終え、しかし翌日にはまた命を吹き返すといった人間離れした性質を持つ者のことを言っていると思われます。
この「生き神」の原因こそが、まさに今回の蟲「???」になります。
(名前が確認できなかったので、ご存じの方教えてください🙇)
昼顔に似た植物の中に生息し、強い香りを放つという特徴があります。作中では、岬の洞の暗闇に咲いており、花から放たれる香りを直接嗅ぐことで人間の鼻腔に寄生する様子でした。
また、1度寄生したくらいなら、対処可能で眉間あたりに釘などの細く鋭いものでコツンと叩くことで、バネのような形状になって出てくるみたいです。
寿命は約1日ほどで、決まった時間(夜)に親が胞子に似た強い香りを放つことで、子孫を残し、寄生されたものはまた翌日になって息を吹き返している様子でした。
第7話「雨がくる虹がたつ」
大瓶を背負い虹を探し回っていた男性「虹郎(こうろう」。彼は、彼の父が病気になる前、あれほど探しても再び会うことができなかった虹を探しているのだそうです。
その虹の名は、「虹蛇(こうだ)」という蟲なのだそうです。雨の後にかかるという点では虹と同じですが、太陽を背にしていないと見えないことや姿が変わるといった特徴があります。こんな見た目ですが、実は生き物でもあります😮
こういった命を持つものでありながら、自然現象(洪水や台風など)そのものに近しいものを「ナガレモノ」と呼ぶのだそうです。「虹蛇」は光と蟲の生命のもととなるコウキ(虹気?)を含む雨で生成されているのだと考えられています。
また、ナガレモノはただ流れるために生じ、影響だけを及ぼし、去っていく存在であり、触れれば憑くのだそうです。作中、虹郎の父も一度触れていることから、彼はすでに憑かれた後だったのだと推測できます。
第8話「海鏡より」
とある浜辺に婚約者の女性「ミチヒ」と海で別れてしまった「シロウ」という男がいました。二人は、船で沖を離れた際に白い靄と同時に海から浜辺にかけて泳ぐウミヘビのような生き物の大群に出会いました。しかし、その大群にうろたえているうちに、靄で方向を見失い二人は別れてしまったのです💔
そうです、今回の蟲はそのウミヘビ🐍に似た生き物です。名は語られていないので、こちらもご存じの方がいればお聞きしたいのですが、少なくとも海千山千(中国のお話らしい)という海に千年、山に千年生きた蛇は竜になるという言い伝え通りの蟲であることは確かみたいです。
靄を発生させながら、群れを成して外界をめぐるもの(海に出る方)と山深くにひっそりと生きるものとに分かれています。姿はどちらとも蛇と差異はなく、時が来ると山のものは山を下り、海のものは近海へ寄るのだそうです。その後、沖で合流して千日後に同じ近海に戻って1体の蟲になるのだそうです。
作中では海の方の蟲でこの蟲が発生させる靄は沖に戻ることを望むものには丘がよく見えるが、そうでないものには実際とは逆の方向に見えてしまうのだそうです。もしかしたら、逆の方向に進むということは冥界へ足を踏み入れることなのかもしれません😓
第9話「重い実」
とある村では、その年豊作になる代わりに1人の命を引き換えにする必要があるのだそうです。
天災が起こるたびに、その年の秋には必ず(病気等で)弱っているものの口の中に「瑞歯(みずは)」と呼ばれる歯🦷が生えてくるようです。そして、その歯は秋ごろには抜け落ちて、その者は命を落としてしまうのだそうです😧
今回はその「瑞歯(みずは)」についてのお話です。そもそも「瑞歯」のもととなっている光脈(光酒の流れる筋)は、工夫次第で生命を操作することが叶うのですが、それは蟲師にとって最大の禁じ手なのです。人がどうこうしていい代物ではないのです。しかし、この「瑞歯」は例外であり、人から命を吸い取ることで結晶として残り、それを土に植えることによって、植物全体の命を吹き返させるという代物なのです(多分)。命を吹き返すのは、何も植物に限らず、生き物なら人間でも生き返らせることができるみたいです。
この「瑞歯」からなる負の連鎖を断ち切る際には、「瑞歯」を光脈筋に埋めれば取り込まれて姿をなくすのだそうです。(光脈筋の場所までは存じておりません🙄)
第10話「硯(すずり)に棲む白」
「化野(あだしの)」医師というギンコの友人が趣味として集めていた珍品の中にあった変わった硯がありました。見た目は普通の硯と大差ないですが、いたずら半分で擦ってしまった少年少女たちが寒さで震えるようになってしまったのです。
この寒さの原因となっていたのは、「雲喰み(くもはみ)」という蟲で、人の体内に入ることで内から冷やしてしまっているようでした。
本来、「雲喰み」は入道雲のような姿をしていて、空気中の水や氷を食べて雪やあられにして降らすという性質を持っています。(雲もないのにあられが降ってるように見えるらしいです)
しかし、自らは動けない風任せのもので、雲がない日が続くと、小さくしぼんで自らを凍らせるという特徴も兼ね備えています。その状態のときに、そのまま石となってしまい、それを硯として定期的に水を与えることで、息を吹き返したというのです。
おそらく、人間の体内にある水分を食って氷に変化させようとすることで、体内温度が冷えて寒さを感じていたのだろうと勝手に考えています🤔
第11話「やまねむる」
ギンコ以外の蟲師が登場する回になります。名を「ムジカ」と言い、山深くに住み、時々里に下りて山のヌシ様の意向を伝えるそうです。
そんな彼が住む山には、蟲がたくさんいるようでした。今回はその中でよく登場した2種類の蟲をご紹介します。
最初は、ギンコが使用した術「ムグラノリの術」でお馴染みの「ムグラ」という蟲です。「ムグラ」とは山の神経のような蟲で、ギンコが「光酒」を自分の周りに並べていたことから、「ムグラ」は「光酒」に集まってくる習性をもつのではないかと考えられます。
人にまとわりついた際、人間の意識が「ムグラ」の方に移り、思うがままに操ることもできると思われます。(ギンコだったから、できたのでしょうか…❓)
次に、「クチナワ」です。くちなわとは、昔の蛇の別称として知らていますが、ここで登場する「クチナワ」もまた蛇そのものの姿をしており、巨大化した白蛇みたいな姿で終盤に登場していました。普通の蛇は鳴き声という声は発しませんが、「クチナワ」は鐘のような鳴き声で、獲物などに近づいてくるのだそうです。あらゆるヌシを喰らって、ヌシにとって代わる蟲です。しかし、その場所に安定をもたらすともいわれています。
第12話「眇(すがめ)の魚」
今回の話は、ギンコの過去。ギンコがギンコになる前のお話。ギンコになる前の幼少期、ギンコは「ヨキ」という名でありました。
土砂崩れで母を亡くし、倒れているところを「ヌイ」という女性に助けれらたのです。その「ヌイ」とさらに池に棲む魚たちは、片目がなく、全体的に白くなっている特徴がありました。
この原因もやはり蟲が関わっています。暗闇の姿をしたものを「常闇(とこやみ)」、「常闇」に棲む光を放つものを「銀蠱(ぎんこ)」と呼んでいます。
「常闇」と「銀蠱」は二つで一つのような存在で、「常闇」は昼間は暗闇でじっとしていますが、夜になると池を出て蟲を食べるのだそうです。その時、食べた蟲を光に分解することで眩しい光を放つのだそうです。
(おそらく、これが「銀蠱」であると思われます。人間の腸管内にいるビフィズス菌的な消化を促す何かなのでしょうか🤔❓)
その光を浴び続けてしまうと、「ヌイ」さんみたく真っ白な髪に片目がつぶれてしまうのです。
さらに、浴び続けてしまうと…「銀蠱」の放つ光によって生き物が「常闇」へと姿を変えてしまうのだそうです。
つまり、「銀蠱」の光を浴びたものは、時間の差はあれど、いずれ「常闇」となってしまうということなのです😱
常闇が側に来ると、自分の過去や名前が思い出せなくなるので、常に名前を書いておくか、すぐ思い付く名をつけるかなどで対策しておきたいですね😌
※ここでも、蟲の生体にまつわるセリフが「ヌイ」さんの口から出てきましたので、確認しておきたいと思います📝
「我々と同じように存在してるとも。幻だとも言えない。ただ、影響は及ぼしてくる。」
「あり方は違うが、断絶された存在ではない。我々の命の別の形だ。」
第13話「一夜橋」
ある谷では、「谷戻り」という者が出るそうです。その谷に落っこちた者は、谷から戻ってくるが、心は食われていて、谷に一夜橋(ひとよばし)の架かる夜に亡くなってしまうのだそうです。
その原因となる蟲が今回の主役「ニセカズラ」です。「ニセカズラ」は本来、樹上に生息しており、日の光を浴びて育つ蟲なのですが、谷に射す光が少なすぎるため、弱々しくなってしまっていたのです。また、「ニセカズラ」は谷を登る力を持たないため、人や動物などの生物の体(死体)を乗っ取ることで、日の当たる場所に移動していると考えられています。
その後、宿主から出て群れを成して、谷を渡り、より好ましい場所に移住するのだそうです。その時見れるのが、一夜限りの橋“一夜橋”なのです。(20年ごと)
一夜橋を渡る際には気を付けることがあります。戻ってはいけないこと…
戻ろうとすると足場となっていた「ニセカズラ」が解けて、谷に落とされてしまうのだそうです。気を付けたいですね😣
まとめ
ここまで一通り、話に触れながら、様々な蟲の性質や生態について振り返ってきました。1~13話とまだ途中ではありますが、前半の節目ということで、勝手ながら登場した蟲の早見表を作ってみましたので、良かったら振り返る際に確認してみてください🧐
今回ストーリーにそこまで踏み込んで話ができなかったので、
是非アニメの方も見ていただきたいところですが、時間がないという方もいらっしゃると思います。
そんな方に見ていただきたい記事があります。
自分もこの記事を書く上で散々お世話になった記事なのですが、
この記事の方は、ストーリーの詳細から考察までとかなりわかりやすく書いてありましたので、よかったらどうぞ😉
これを機に少しでも“蟲”に関心を持っていただけると幸いです。
是非、自分の好きな“蟲”を見つけてみてください😌
以上、竹野ヤシタケでした。(14~26話は後半に続く…予定)
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