Brahms - Michelangeli, Ballade Op.10 No 2 in D major
Arturo Benedetti Michelangeli（1920年1月5日 - 1995年6月12日）は、イタリアのクラシックピアニストであり、20世紀の最も卓越した個性的なピアノの名手の一人とされています。ホロヴィッツやリヒテルと並び称され、フェルッチョ・ブゾーニと共に最も重要なイタリアのピアニストと見なされています。
イタリアのブレシアで生まれ、3歳で音楽のレッスンを始め、最初はバイオリンを学びましたが、すぐにピアノに転向しました。10歳でミラノ音楽院に入学し、1938年、18歳でブリュッセルのイザイ国際音楽祭に出場し、国際的なキャリアをスタートさせました。この大会では7位に入賞しましたが、審査員の一人であったアルトゥール・ルービンシュタインによれば、「満足のいく演奏ではなかったが、すでにその完璧な技術を示していた」とのことです。翌年、ジュネーブ国際コンクールで優勝し、審査員の一人であったアルフレッド・コルトーから「新しいリスト」と称賛されました。
ミケランジェリは、完璧な演奏で知られていました。音楽評論家のハロルド・ショーンバーグは、「彼の指は間違った音を出すことも、フレーズをぼかすこともない。まるで発射された弾丸がコースを外れることがないように」と評しています。教師で評論家のデイヴィッド・デュバルは、彼がベートーヴェンの初期の作品で最も優れており、ショパンでは不安定に見えるが、バッハ＝ブゾーニのシャコンヌやブラームスのパガニーニ変奏曲では「悪魔的」であると述べています。
彼のレパートリーは、コンサートピアニストとしては驚くほど少ないものでした。彼の完璧主義のため、生前に公式にリリースされた録音は比較的少ないですが、多くのブートレグ録音がライブ演奏の記録として残されています。ディスコグラフィーのハイライトには、ロンドンでのモーリス・ラヴェルの「夜のガスパール」、ショパンのソナタ第2番、ロベルト・シューマンの「謝肉祭」Op.9や「ウィーンの謝肉祭の道化」Op.26のライブ演奏が含まれます。「夜のガスパール」やラヴェルのピアノ協奏曲ト長調の演奏は、その作品の基準を設定し、セルゲイ・ラフマニノフのピアノ協奏曲第4番の演奏は、ラフマニノフ自身の演奏に匹敵するとされています。彼のドイツ・グラモフォンのためのクロード・ドビュッシーシリーズは、基準となるものでありながら、時には「冷たい水の中で泳いでいる」と批判されることもあります。いくつかのライブ演奏のDVDやマスタークラスも利用可能です。
作曲家として、ミケランジェリはトレント（イタリア）のSAT男声合唱団のために19の無伴奏民謡を作曲しました。
ミケランジェリは、コンサートの直前にキャンセルすることで有名な健康不安症の持ち主でした。彼の最後のコンサートは1993年5月7日にドイツのハンブルクで行われました。長い病気の後、彼はスイスのルガーノで亡くなりました。