ドラマのワンシーンみたいな経験の備忘録

寝れないね。

見たくもないYoutubeを惰性で流して

また寝れない

そんなループをするなら少しでも生産性のあるものをしたくなってこれも意味があるのかわからないけど、何か意味のあることをしたがって文字を打っている

抗いたいだけなんだろう。

こんな、寝れない時は少しだけ自分と会話して少しだけ嫌な気持ちになって

こんな時間に、、、そんな何回繰り返せば気が済むんだろうという夜を過ごしている

内省からすこしでも遠ざけるためにXをまた惰性でながめた
(エックスっていうのめちゃくちゃ気持ち悪い)

そんなTLに流れていたポストに「大学のときは電車で爆睡してたのに仕事してからあんまり寝れなくなった、なぜだ」こんなFFのポストがあった

ぼくは中学生の頃から電車通学が始まり、朝6時10分から20分くらいの電車に乗って朝練に向かい、20時くらいに帰ってくる生活をずっとしていた。

12歳のぼくにはクタクタになって、毎日のように寝過ごしていた

電車の規則的な揺れと不快に感じない温度管理は入眠にもってこいなんだと思う。

疲れ切った身体には抗うこともできないのだろう。

そんな毎日のように寝過ごしてた中でも乗車駅から終点まで寝て、折り返し、乗車駅で起きて寝ぼけも相まって時空が歪んだのかと勘違いすることもあるくらい重症だった。

そんな僕はバスでも寝過ごしたことがある。

当時住んでいた家は最寄りの電車の駅から家まで10分くらいバスにのっていた。

距離に応じて金額が変わる後払い制で、最安値の距離から2番目だったのに起きてられなかったんだと思う。

いつもは一つ乗り過ごし、バスに乗ったのに少し遠回りして帰るみたいな無意味かつ疲弊した体には少しめんどくさい時間をすごしていた

中学2年生の時、そんな僕の疲弊はピークだったのだろう。

帰りのバスで出発する駅から終点の駅まで寝てしまった。

おそらく何かの病気なんだと思う

時間にして30分、金額にして500円を超えるものだった

終点のバス停で運転手に起こされた時に、見たことのない駅に取り残された絶望と降りるための運賃がない焦りがすごかったのは今なお記憶に鮮明に覚えている

ぼくの財布にも交通系ICにも降りれる金額は入っていなかった。
どうすることもできなくて、事情を説明して、後日お金を会社に振り込むのでおろしてくれませんか。と交渉した

運転手さんは本当に社会の最底辺を扱うような蔑んだ目でもういいよ。と早く降りろと促された。

ありがたさとそのような扱いを受けた14歳にはどうにも大きすぎた被ダメであった。

さて、降りたはいいもののどうやって帰るか。

母に連絡しても一向に電話に出ない。

知り尽くす全ての連絡先にいれても何も気づかない

タクシーをひろって家で払ってもらう。

きっと今ならそんなことも考えつくのだろうが、14歳の思考ではタクシーに乗るなんて発想がなかった。

歩いて帰ると2時間くらいかかる道

時刻は20時を回っている

22時を過ぎれば補導されるかもしれないし、第一にここから2時間歩ける体力なんて残っていなかった。

そして、運転手に蔑んだ目を向けられた僕のプライドはもう吹っ切れていた。

同じように、事情を説明して帰りも同じ路線に乗ろうとした。

同じ路線のバスが来るまで時間があり。

バスに乗り帰路につく疲れ切ったサラリーマンの行列に並び、どうなるかわからない状況に心臓をバクバクとしながらバスが来るのをまっていた。

「すみません、大変申し訳ないのですが寝過ごしてしまい後日お代を支払うので〇〇まで乗せていただくことはできますか」

これであっているのかわからないが、これ以上に何もできることがなくバスが到着し乗車するタイミングで運転手に同じ文言を言った。

おそらく声は震えていて、当時まわりのサラリーマンにはどのように映ったのか客観視する余裕などなかった。

そして、また呆れにも近い運転手が「いいよ。」といって心からの感謝とお礼を伝え乗らせていただいた

今のところ2件の無賃乗車だ。

これで寝過ごしたら、目も当てられないし乗っているのに心ここに在らずな僕は見たこともないバス停を長い時間過ぎて言った。

ようやく下車するバス停になった

生きた心地などしなかった 

周りにも降りる人がいて、もうこれ以上の迷惑をかけないようにと最後に降りるように他の乗客を先に行かせた。

絶対にありがとうございます、申し訳ございませんでした。と謝って降りると心に決めていた

そしたら、目の前の20代後半から30代前半くらいの女性が「大人二人分で、、、」と絶対に一人だし何をしてるのかわからなかった。

その行動に僕と運転手さんもびっくりして、女性が「この子の分もまとめて払うので二人分で!」といってくれた

あっけに取られた運転手さん、想定していた状況と大きく変わり何をしたらいいのかわからない僕。

そして、運賃を払ってもらい女性になんと言っていいのかわからない感謝と何かお礼をしたいと思い「本当にありがとうございます、後日をお礼をしたいのでお名前と電話番号だけでも教えていただけませんか?」

僕の人生で初めて見ず知らずの女性に連絡先をきいた。

後にも先にもこれ以外にない

女性は「んーん、わたしも小さい時に寝過ごして近くの大人に払ってもらったことがあるからお礼は大丈夫だよ!だから、もし今度助けられる場面があったら助けてほしいな〜」

そう言い残して反対方面に去っていった。

この女性は本当にこのバス停で降りたかったのか、本当に小さい頃に助けられたのか、そしてなんという名前なのか一個もわからなかった

ただ、何すすることもできずその女性が見えなくなるまで頭を下げた

あまりにも、凄すぎるできた大人

あれから10年経っても忘れることもなく、また誰かを助けられる場面にも出会っていない

ただ、きっともしその場面に出逢ったら絶対に助けて、お礼を申し出られたら同じ文言を言うだろう


寝れないから書き始めたのに朝になってしまった。

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