「自分史上最高(仮)」の曲ができたって話。
ども、しだしです。
今日はGReeeeNの「勝ちドキ」風なタイトルですが、GReeeeNは全く関係ありません。
いや、音楽、曲、と言う括りでは関連してるか。
まあそれはさておき、今日は自分が作った新曲「光の先へ」について書きます。と言っても、素人が作った曲を素人自身が解説をするとか言うクソ痛々しい自己満記事です。興味ある方、時間のある方だけ読んでください。多少の暇つぶしにはなります、きっと。
あと、「作曲に手を出したはいいものの、どうすればいいか分かんない」って方の参考になるかも?
1. なんでこんなことをするのか?
何で今回はこんな痛々しいことをするのか? もちろん毎回やってるわけじゃありません。てか今まで、自分の作った曲の制作秘話や解説的なことをがっつり語ったことはありません。そりゃそうです、別に僕はプロじゃないですから。むしろ楽曲を作る人間として「アマチュア」を名乗るのさえ憚られるようなレベルです。
ただ、今回はそのような感情を差し押さえてでも書きたくなったのです。それくらいには自分の中で「光の先へ」という曲が「自分史上最高」の1曲になったということです。
てことで、とりあえず聴いてみてください。
いかがだったでしょうか?
「こんなものが『自分史上最高』なの? 笑わせんな」と思われた方、申し訳ないです。が、少しでも気に入っていただけたら幸いです。
2. 制作秘話及び解説
①きっかけ
まずはこの曲を作るきっかけです。きっかけは休日に気分転換でエレキギターをかき鳴らしてる時に、オクターブ奏法でたまたま弾いたフレーズでした(イントロやサビの裏でストリングスと共に流れてる旋律です)。
このフレーズが鳴った時、ふと頭の中で昔のことが思い出されたんです。
中学時代、部活に明け暮れた日々の中で将来について考える時間(総合の授業)がありました。その時、自分は初めて“将来どうなりたいのか”と言うことを考え、不安になりました。
そして時は流れて現在に至るわけですが、ここまで来るのに何度も挫折しました。本当に辛かった(もちろんいいこともありましたが)。
そんな暗雲立ち込めた日々のことが、このギターのフレーズから思い出されたのです。
そして、同時に「そんな暗い過去の自分に向けた応援歌を作ろう!」という謎の動機も頭に浮かび上がり、この曲を作ることになりました。
②苦労したこと
(1)サビ以降のアイデア
Twitterにも書きましたが、この曲はイントロ、Aメロ、Bメロまでは順調すぎるほどにすんなり出来ました。
ただ、AメロBメロといい流れできてたので、半端なサビにして台無しにしたくないという思いが強くなり、逆に全然アイデアが出ない、という状況に陥りました。
さらには、サビの後の構成(2番とラストのサビの間の繋ぎをどうするか、ラストは転調するのかなどなど)のアイデアも全く浮かばず、気づけば3日ほど経ってました。
これ以上悩んでも仕方がない、メロディーは後にしようと考え方を変えた僕は、サビのコード進行を一昔前のJ-popではど定番だった「カノン」から引用しました(厳密に言うと今回のは違うけど、ほぼ一緒です)。
うん、やはりこのコード進行は良い。二番目に好き(一番は今回の曲のBメロで使っているF→G→Em→Amってやつ)。
で、いつもだったら、コードが決まるとイメージも湧いてきて、比較的すんなりとメロディーも決まるんですが、今回は全然決まりませんでした。本当に苦労した。
てことで、またまたこれ以上向き合っても無理だとなった僕は、一旦作曲から離れ、作詞に取り掛かりました。
どんなことを歌いたいか。当然きっかけになった「過去の自分に向けた応援歌」に行き着くわけですが、これだとあまりにも漠然とし過ぎていてなかなか曲にならない。
もっと具体的な場面を想像しようとして頭に浮かんだのは、
と言うイメージでした(伝われ)。
このイメージを元に、もともとメロディーのついていたAメロ、Bメロに言葉を当てはめてみると、あら不思議。AメロBメロだけでなく、サビの歌詞とメロディーが浮かんでくるではありませんか。
そこからはぐんぐん進みました。間奏のギターも、自分の力量不足で何度も録り直す羽目にはなったものの、メロディー自体はすぐに思いつきました。
(2)イントロ
先ほど、「イントロはすんなり作れた」と書いたばかりなのに、イントロが苦労した点ってどういうことだよって思われた方、正解です。書き方がややこしくて申し訳ないです。
今回の曲、イントロが二部構成になっているのがわかりますでしょうか? 今回苦労したのはその最初の部分、ギターが入る前のところです(逆にすんなり作れたのは後半部分です)。
ここはオケの中でも最後に作りました。
最初の案では、曲がいきなりギターから始まってましたが、何か違うなと感じ、考え直しました。
すると、その時思い浮かんだのがハリーポッターでした。
「何でいきなり?」ってなると思いますが、たまたま自分の部屋にあった「ハリーポッターと賢者の石」の原作(英語のやつ)が目に入ったんです。そして、僕はふと9と3/4番線のシーンを思い出しました。
そこで、自分のイメージにあった「ドアが一つあるだけの空間」は、現実とは違う「思考の世界」とでも言うべき場所な気がして、この曲でも現実との明確な差を作り出したくなりました。
てことで、フリー音源サイトOtoLogicさんから駅のざわついた音や心音、ノイズ、スイッチの音等をお借りして切り貼りしました(OtoLogicさん、ありがとうございました)。ついでに、曲の裏でずっと聞こえてるシンセサイザー(ピロピロ鳴ってるやつ)を、逆再生させて、ピッチも変えて不穏な感じにしたものを流したりして、異世界転生みたいな雰囲気を醸し出すイントロにしました。
ついでにアウトロもただフェードアウトするんじゃなくって、異世界から現実に戻ってくる感じにしたくて、ラストにも駅構内のざわつきを入れてみました。
こんな感じでまあまあこだわったイントロ&アウトロなんで、作者的には結構気に入ってます。
(3)ミックス
今回の曲(今までもそうですが)は作ってる環境が最悪です。使っているパソコンはMacBook Air(2020 M1)、DAW(作曲)ソフトはプロも使用するソフト「Logic」の下位互換、無料のGarageBand。ギターは3万円しないような初心者用。インターフェースは周波数とか何も考えずに買った5,000円くらいのやつ。マイクも10,000円くらいのUSB接続のやつ。
作曲する人からすると、「なんでそんな環境でやってんの?」と怒られそうですが、大学生の財力ではこれが限界でした(作曲だけするならもっとかけられますが、他にもやりたいこと、お金をかけたいことが山ほどあるので)。
ただ、僕はこの環境を言い訳にするつもりはありません。むしろ、この環境&自分の力量の中でできる最善は尽くしているつもりです。
まずは各トラックの音量調節。
GarageBandについてるアナライザー的なやつを使ってEQを各トラック(楽器)で微調整し、良い感じのバランスを見つけるのにめちゃくちゃ苦労しました。これ、コツとかあるのでしょうか。いまだに自分の中で正解がわかりません。
ドラムもキック、スネア、ハイハットとパーツごと分けて調節しました。ただ、これでバランス合ってるのだろうか……
次にボーカル。
まず言いたい。「歌下手くそすぎないか?」と。
元々自分の歌声が好きではありません(本当なら誰かに歌ってもらいたいですが、作曲は1人の中で完結させたい派なので)。まあAメロBメロで歌うにはちょうど良いけど、サビで盛り上がるところを歌うには細すぎる声質な気がしています。そんな中、歌を何回か録ってそれを重ねて無理やり厚みを持たせてます。
リズム感も皆無です。いざ録音したものを聞いてみると、たいてい「全然伴奏とリズムがあってねーじゃん」と自分に失望します。一応後から自然な感じでタイミング調節はしてますが、ちょっとアラが目立つと思います。
あと、ピッチ(音程)です。もう、音痴すぎる。Logicを使っていればこのピッチを補正してくれるプラグイン(機能)がついているのでそれを使えば良いんですが、GarageBandにはありません(無理やりやれなくもないけど、クオリティは低いし時間もかかる)。
てことで、今回の曲を作るにあたって、思い切ってLogicを購入しようかと思いましたが、やはり3万円は高い。じゃあ、ピッチ補正用のプラグインだけをなら安く済むかなと思って探してみたら、セールで4,000円ほどのものを見つけました。「まあバイト1日分と思えば」ということで買ってみました。
今回購入したのは「Waves tune real-time」という自動でピッチ補正をしてくれる便利なプラグインです。元々手動で調整するWaves Tuneというものもあり、それも5,000円くらいで買えるんですが(セール時)、できるだけ安く簡単に済ませたかったので、こっちにしました。
いざ使ってみるとこれが本当すごい。補正をかける前と後では「ん、なんか変じゃね?」ってところが減りました。科学の進歩ってすげーっと某ゲームの最序盤に出てくるおじさんみたいなコメントしか出ませんでしたが、何もしなくても補正してくれる。4,000円払った甲斐がありました。
(4)歌詞
歌詞も難しいんです。正直、作詞と作曲を同時並行でやらないとまとまらないので、それぞれを分担して行う「作詞家」や「作曲家」の人はすごいなって思ってます。
話はそれましたが、今回の曲では歌にしたい光景はイメージできていたので、あとはそれを言葉にするだけでした。
が、まあこれがうまい具合に「歌」に落とし込めないんです。歌いたい言葉、これ良いなってフレーズは、必ずしもメロディーに合うかと言えば、答えは当然NOです。むしろ合うことの方が少ないまである。
今回も例に漏れず、全然歌いたいこととメロディーが合いませんでした。こういう時、毎回路頭に迷います。
せっかくなので、僕なりの歌詞の書き方について書いていこうと思います(書き起こすことで、自分が路頭に迷った時のヒントになる気がするし)。
僕は二つ意識することがあります。それが「対比」と「韻」です。
まずは対比について。個人的に全てのものには二面性があると思ってます。今回で言うと「光と影」がそれに当たるかなと。てことで、今回は一番と二番のサビを対比させたいなと考えました。一番では光、すなわち明日への希望的なプラス、ポジティブな感情を、二番では影、つまりマイナス、ネガティブな感情を表現したつもりです。
一曲を通して同じことを歌っても良いとは思いますが、僕は同じことを何度も聞くことも、何度も言うことも好きじゃないので、大体の曲でこの対比を使って、いろんな角度からテーマを表現することを心がけています。
次に韻について。これはもろにGReeeeNの影響を受けてるなって思います。やっぱ韻を踏むことで聞きやすくなるし、歌いやすくなります。HIDEさんが関ジャムでおっしゃってた「韻は踏みたい」という言葉に心の中の全俺が両手をあげて賛同してます。
今回もたくさん韻を踏んだつもりです。みてもらった方が早いと思うので、下に歌詞を載せますね。
はい、思ったよりも踏んでませんでした。というより、今回の曲では語尾の母音を揃えることに気をつけてました。GReeeeNの歌にも多く使われてるやり方っぽいですね。まあ半分以上無意識にやってることなので、GReeeeNイズムがDNAレベルにまで染み込んでいる証拠ですね。
(5) 使う楽器
これは半分ミックスの話にもなってはくるのですが、何の楽器を使って曲を作ろうかをめちゃくちゃ迷いましたし、それで苦労しました。
僕はバンドをやってるわけではないですし、ライブもやりませんので、言ってしまえばどんな楽器構成、どんな音でも曲を作ることができます。
ただ、むやみやたらに音を詰め込めばいいと言うわけじゃないので、そこのバランスは自分の中で取っていかなければなりません。
結論から言うと、今回使用した楽器の種類は全部で5種類です。その内訳はエレキギター、ベース、ドラム、キーボード、ストリングスです。
ギターやベースは主に後ろで鳴ってます。ストリングスはイントロのメロディー、そしてAメロのスタッカート気味の音が特徴かと。
そしてこの曲における個人的にいちばんの主役がキーボード、もっと言えばシンセサイザーです。
後ろの方で「ピロピロ」となり続けてる電子音。これ、めっちゃ好きなんです。今回の曲のイメージにぴったりだと思ってます。
そしてドラムはいくつかの音源を組み合わせて使ってます。なかなか自分好みの音にするのがむずかった。
とまあこんな感じで、一つ一つの楽器にも役割とこだわりを持ってます。
ここまで、この曲を作るにあたって苦労したことを書いてきました。
3. この曲で伝えたいこと
何やかんや書きましたが(ここまで読んでくれた方はいらっしゃるのだろうか)、結局伝えたかったのは最後のフレーズに詰まってます。
「『進みたい』それこそが今日を生き抜くための始まりだ」
生きる理由? 人間が生まれた理由? この星の上に立ってる理由?
知りません、考えるだけ時間の無駄です。
でも、少しでも「昨日の自分よりも一歩先へ進みたい」、「このままじゃダメだ」と思えるなら、今日を生きる理由なんてそんなんで十分すぎることに22年生きてきて気付きました。
こんなことを15歳の自分には伝えたいですね。そして、この曲を通して、そんな作者の想いが伝わってると嬉しいです。
以上、長々と6,000文字以上も書いてしまいました。ここまでお付き合いくださった方、絶滅危惧種ですか?(本当にありがとうございます。あと、貴重な時間を奪ってしまい申し訳ないです)
では、また。
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