ラジオ回顧:コサキン無理矢理100%

自身の住む地域は九州ながら、瀬戸内海に飛び出た半島地形だった。

それが奏功したかは不明だが、深夜になるとかなり遠くのラジオ局の放送が、途中雑音にかき消されそうになりながらもキャッチすることができた。

高校時代、日付の変わる午前0時になると、954キロヘルツ、つまりTBS東京放送にダイヤルを合わせた。

目的は「スーパーギャング コサキン無理矢理100%」(1986年~1991年)を聴くためである。

コサキンとは小堺一機と関根勤のコンビ名である。

世代的にはテレビ番組「欽ちゃんのどこまでやるの」でのクロ子とグレ子のコントに夢中になったり、「カックラキン大放送」での関根勤のカマキリ拳法のキワモノ感が好きではあったが、これが、こと、ラジオとなると意味不明な用語を連呼したり、前週までの話題を引き継いでのややクドイ内容の笑いなどもあり、一週聴き損ねただけでついていけなくなるほどの濃い内容だった。

また、当時まだテレビには出ていなかった2人の旧友のルー大柴をたびたびゲストに呼び、さらに意味不明なトークを繰り広げてもいた。

リスナーからの投稿を読むたびに「意味ねえ」や「くだらねえ」という言葉を連発していたが、それは番組の趣旨に沿った点では最高の誉め言葉でもある。それだけ、投稿内容は高度なものばかりだった。

女優の乙羽信子さんの漢字の形が似てるからと「Z羽信子」という架空の人物を仕立て、彼女が起こした行動を投稿するという、今考えれば、かなり際どいコーナーもあったり、藤波辰巳の歌った「マッチョドラゴン」の歌い方を毎回のようにイジるなど、「裏小堺・裏関根」全開でもあった。

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