![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/90448030/rectangle_large_type_2_b5b102a8b3a0d9517cc6ab52b60e31e6.jpeg?width=1200)
異素材で色を重ねる技。
![](https://assets.st-note.com/img/1667535913783-6UD5LCst6s.jpg?width=1200)
今回はかなり高度な技
についてご覧頂ける機会。
我々も改めて勉強になるほどの
機会に恵まれた今回の作業。
都内よりお越し下さる常連様、
T様のカローラCROSSのケースで
皆様にもご覧頂きたいのだが、
よくこれまでも触れてきたのは
仮に
”真っ黒の室内”
だとしても、
革、スエード、ピアノブラックと
「異なる素材の黒」
を階層のように並べることで
迫力というか、とても威厳の感じられる
黒内装だ!
となることがあって。
でも、そんな印象を与える
”真っ黒内装”
なんて事前の計算でなかなか予想できる
ものではないとも思い、
そういう点では高難度、上級技かなと思う次第。
で。
今回はそんな風に思う
”異素材同色階層”
をなんと!
「青」で
実践して頂いたという希少例。
早速ご覧頂こう!
![](https://assets.st-note.com/img/1667536814801-jSdtCVLp1B.jpg?width=1200)
まずはご入庫時の写真から。
サイドレジスターの周囲にご注目頂くと
不審に穴ぼこだらけ・・・
なのを見て頂けると思う。
ここには本来マットシルバーの
モールが採用されていたもの。
これはレジスター周囲を囲んだ後、
中央のモニターにまで伸びていく
かなりロングスパンなパートで、
今回はこれに着眼して頂いたわけだが、
![](https://assets.st-note.com/img/1667536918262-BNwYSgvpJD.jpg?width=1200)
これが完成後の写真!
個人的にもテンションMAXだ!
これは素晴らしい、そしてカッコ良い。
ご覧頂く通り、前回までのご用命にて
「レザーEXCLUSIVE」
はGジオメトリーをあしらった
特別なものとなっている、
見ての通りの「青革」採用。
その上にセットしたのは
同じ青でも青革とは全く異なる質感の
塗装仕上げだ。
当然、革の青色とは違う青。
でも、これがまた良いのだ!
![](https://assets.st-note.com/img/1667537049381-I2d9FR6BGx.jpg?width=1200)
モールを青くする。
とだけ聞けば、一瞬それは
「純正然なのか?!」
なんて思えるかもしれない。
ひとつ例を挙げると
”赤いドア内張り”を思い出して欲しい。
そこにはドアロックノブもあれば
小物入れもあるし、
ドアスピーカーもある。
赤い革の内張りの中にこれらが
いつもの黒い部品でハマっているよりも、
「同調する赤い素材」
で収まっていれば、それは歓喜の領域だ。
(こんなところまでこだわるのか?!)
と、息を呑むようなディティールは
LEXUS LSやLEXUS LCなどで散見される
一見すると目立たない手法。
今回T様が採用したこのトリムには
そんなLEXUSクオリティの一端を
見た気がしてならなかった。
青革に青塗装?!
と、思うなかれよ!
これが究極の”純正然”だ。
![](https://assets.st-note.com/img/1667537312474-5HVxxVAHJ5.jpg?width=1200)
書いているうちにも
思わずテンションが上ってしまうのだが・・・
一度落ち着こう(笑)
更にこちら、距離は短いながらも
運転席側のサイドレジスターにも
先ほどと同じ意匠でモールがある。
これも同じく
![](https://assets.st-note.com/img/1667537375597-99ySFUjfrp.jpg?width=1200)
この通り!
今回は数多く存在する純正のブルーから
SUBARUカラーをご選択。
先程と同じく今回使用したのは
「WRブルーパール」
というおなじみのSUBARUカラー。
群青色にも近いような濃いめの青で
とても美しい、
採用頂いている青革よりも一段階濃いめ
そんなブルー色だ。
![](https://assets.st-note.com/img/1667537498306-M5TMeb2QHR.jpg?width=1200)
このモール、本来はマットシルバー。
一度は青革を採用し、その上には
マットシルバーのモールがあったわけだが
すぐにオーナーからは
「何かが違うような気がする」
というご意見を頂いた。
金属調か?ピアノブラック??
色々な方法が選択できる中で、
僕らの意表をついて出てきた発案は
”青く塗装する”
というものだった。
![](https://assets.st-note.com/img/1667537603863-osBLMrMzMh.jpg?width=1200)
ちなみに”カローラCROSS”の
このダッシュ上のモールは全部で3分割。
最後のひとつはこんなに小さなもの(!)
メータークラスターとメインモニターを
繋げるためだけの短い距離にも
抜かりなくK7Xカラーを採用頂いた。
確かに目立たない、小さい。
だが、ここだけがマットシルバーのまま
だとすれば
それは一気に興ざめかもしれない。
恐れ入りました!!
としか言いようがない。
![](https://assets.st-note.com/img/1667537709688-l9C6BivqKV.jpg?width=1200)
というわけで
今回の作業の完了後の姿。
あくまでも目を引くのはレザーパート、
主役だから当然そうだ。
そんな主役をより一層引き立たせるのは
今回新採用頂いた
「レジスターモール」
のブルー加飾だと思う。
仮に今後、同じように青革を
採用頂いた場合だとしても
「何かが違う?」
という言いようのない印象の違いに
必ず気づくのではないか。
果たして吉と出るか?凶と出るか?
を楽しみながらチャレンジ頂いたT様に、
改めて尊敬の念を抱くばかりだ。
![](https://assets.st-note.com/img/1667537905354-IRgu24K0zW.jpg?width=1200)
仕事に追われ、責任を抱え
瞬く間に一週間が過ぎていく中で
束の間の休日。
どんな要件で、どこへ向かおうとも
基本クルマ好きはクルマで移動する。
つまり、どんな目的地であっても
「室内での移動時間」
というものが必ず発生するわけだ。
そんな移動時間をも劇的に。
目的地へ向かう時間も愛おしく、
目的地を後に、帰る移動時間も
この上なく満足感に満たされる・・・。
他人が気づくかどうか?
そんな領域の話じゃない。
自らへの心の癒やしと趣味の謳歌
そんな幸せな時間を
”ブルーコンセプト”
を用いて自らが創り上げた空間で
存分にお過ごし頂きたい。
END
![](https://assets.st-note.com/img/1667538256814-T0iBRfbV0b.jpg?width=1200)