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異素材で色を重ねる技。


各画像はクリックで高解像度


今回はかなり高度な技


についてご覧頂ける機会。

我々も改めて勉強になるほどの
機会に恵まれた今回の作業。


都内よりお越し下さる常連様、
T様のカローラCROSSのケースで
皆様にもご覧頂きたいのだが、

よくこれまでも触れてきたのは
仮に

”真っ黒の室内”

だとしても、
革、スエード、ピアノブラックと
「異なる素材の黒」
を階層のように並べることで
迫力というか、とても威厳の感じられる
黒内装だ!

となることがあって。


でも、そんな印象を与える
”真っ黒内装”
なんて事前の計算でなかなか予想できる
ものではないとも思い、
そういう点では高難度、上級技かなと思う次第。


で。


今回はそんな風に思う
”異素材同色階層”
をなんと!

「青」で

実践して頂いたという希少例。


早速ご覧頂こう!



現品加工によりお預かりしての加工も大歓迎


まずはご入庫時の写真から。

サイドレジスターの周囲にご注目頂くと
不審に穴ぼこだらけ・・・
なのを見て頂けると思う。

ここには本来マットシルバーの
モールが採用されていたもの。
これはレジスター周囲を囲んだ後、
中央のモニターにまで伸びていく
かなりロングスパンなパートで、
今回はこれに着眼して頂いたわけだが、


これが完成後の写真!


個人的にもテンションMAXだ!
これは素晴らしい、そしてカッコ良い。

ご覧頂く通り、前回までのご用命にて
「レザーEXCLUSIVE」
はGジオメトリーをあしらった
特別なものとなっている、
見ての通りの「青革」採用。

その上にセットしたのは
同じ青でも青革とは全く異なる質感の
塗装仕上げだ。

当然、革の青色とは違う青。

でも、これがまた良いのだ!


K7X@WRブルーパール採用のレジスターモール


モールを青くする。

とだけ聞けば、一瞬それは
「純正然なのか?!」
なんて思えるかもしれない。

ひとつ例を挙げると

”赤いドア内張り”を思い出して欲しい。
そこにはドアロックノブもあれば
小物入れもあるし、
ドアスピーカーもある。

赤い革の内張りの中にこれらが
いつもの黒い部品でハマっているよりも、

「同調する赤い素材」

で収まっていれば、それは歓喜の領域だ。


(こんなところまでこだわるのか?!)

と、息を呑むようなディティールは
LEXUS LSやLEXUS LCなどで散見される
一見すると目立たない手法。


今回T様が採用したこのトリムには
そんなLEXUSクオリティの一端を
見た気がしてならなかった。

青革に青塗装?!

と、思うなかれよ!

これが究極の”純正然”だ。



書いているうちにも
思わずテンションが上ってしまうのだが・・・

一度落ち着こう(笑)


更にこちら、距離は短いながらも
運転席側のサイドレジスターにも
先ほどと同じ意匠でモールがある。

これも同じく


この通り!


今回は数多く存在する純正のブルーから
SUBARUカラーをご選択。

先程と同じく今回使用したのは
「WRブルーパール」
というおなじみのSUBARUカラー。

群青色にも近いような濃いめの青で
とても美しい、
採用頂いている青革よりも一段階濃いめ
そんなブルー色だ。



このモール、本来はマットシルバー。

一度は青革を採用し、その上には
マットシルバーのモールがあったわけだが
すぐにオーナーからは

「何かが違うような気がする」

というご意見を頂いた。

金属調か?ピアノブラック??
色々な方法が選択できる中で、
僕らの意表をついて出てきた発案は

”青く塗装する”

というものだった。


ちなみに”カローラCROSS”の
このダッシュ上のモールは全部で3分割。

最後のひとつはこんなに小さなもの(!)

メータークラスターとメインモニターを
繋げるためだけの短い距離にも
抜かりなくK7Xカラーを採用頂いた。


確かに目立たない、小さい。

だが、ここだけがマットシルバーのまま
だとすれば
それは一気に興ざめかもしれない。
恐れ入りました!!

としか言いようがない。



着実に「仮想青内装」が組み上がるT様のインテリア


というわけで
今回の作業の完了後の姿。

あくまでも目を引くのはレザーパート、
主役だから当然そうだ。

そんな主役をより一層引き立たせるのは
今回新採用頂いた

「レジスターモール」

のブルー加飾だと思う。


仮に今後、同じように青革を
採用頂いた場合だとしても
「何かが違う?」
という言いようのない印象の違いに
必ず気づくのではないか。


果たして吉と出るか?凶と出るか?


を楽しみながらチャレンジ頂いたT様に、
改めて尊敬の念を抱くばかりだ。






仕事に追われ、責任を抱え
瞬く間に一週間が過ぎていく中で
束の間の休日。

どんな要件で、どこへ向かおうとも
基本クルマ好きはクルマで移動する。

つまり、どんな目的地であっても
「室内での移動時間」
というものが必ず発生するわけだ。


そんな移動時間をも劇的に。


目的地へ向かう時間も愛おしく、
目的地を後に、帰る移動時間も
この上なく満足感に満たされる・・・。


他人が気づくかどうか?

そんな領域の話じゃない。


自らへの心の癒やしと趣味の謳歌


そんな幸せな時間を
”ブルーコンセプト”
を用いて自らが創り上げた空間で
存分にお過ごし頂きたい。





END





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