愛すべき若者の柔軟さ。
今回はすごい!
我々も目からウロコな
発想の柔らかさ、そして
自由さに心躍るご用命。
常連様のDCK外板「GR86」
に今回もご入庫頂いた。
地元横浜よりお越しのK様。
そもそもは
「レザーEXCLUSIVE」
のご相談。
今回のGR86インテリアにおける
”メインパート”
としてご提案をする
「ダッシュガーニッシュ LH LWR」
というパートに着手!
という始まりだった。
素材を考え、ステッチを決め・・・
と進めている所で
K様から挙がったプラン。
「エンブレムとかも埋められるんですか?」
という一言。
(エンブレムを・・・?)
反射的に「不可能だ」と頭の中で
フラッシュしたのだが(汗)
僕がイメージしたのはいわゆる
”ロゴエンブレム”。
例えば86なら、トランクに貼られている
「86ロゴ」
を埋める・・・という解釈。
ただ、
「これは良いこと思いついたぞ!」
とばかりに
最高の笑顔でお話くださるK様から
申し出があったのは
”四角いGRプレート”
の方だった!
一瞬手が止まった・・・のは
(その手があったかっ!!)
と、完全に「イケる!」と
直感できたから。
いつもの事ながら
何年やっていても
”お客様にはかなわない”
をここでまた実感。
それも20代の若者が笑顔で放つ
自由に溢れる想像力には
もう感服するしかなかった(苦笑)
そして数週のお時間を頂き、
遂に交換作業の日。
早速ターゲットの存在を再確認。
「ダッシュガーニッシュ LH」
は広大な専有面積を誇りながらも
”ハードプラ”
の質感を剥き出しにしてくる
獰猛なヤツ。
そして今回!
極めてエモーショナルなご用命。
こちらが交換後。
しっとりとした”特有の”ツヤ感。
そこに純正室内に使用されている
近似カラーの”グレーステッチ”
これをダブルで。
そして!
決して勿体つけるわけではないが、
一番離れた向こう側。
助手席ドア側のエンド部分
に
ぜひご注視頂きたい。
いかがだろうか?
あまりにも自然なショットに
「対して大ごとではない」
と、
感じられたら大変ショック(笑)
純正部品を”切り抜いた”
そして、高さを合わせたあと
”革を張り込む”
という高難度な仕様が成立。
全てが計算に基づいて進行する工程。
機械ではなく人間の感性・・・
まさしく「経験値」。
感動すら覚える完成の姿。
今回、本来であれば
車両がGR86なのだから
”GR86のプレート”
を使うのが定石なのだが。
前後共にGR86の純正プレートでは
やや大きく。
そこでご提案申し上げたのは
「GRヤリスのサイド専用品」
だった。
これを用いてオーナーの構想通り
ジャストサイズ!
K様は外装のエンブレムに、
弊社
「ブラッククローム」
を採用頂いていることもあり、
そんな外装とのコーデを狙って
”GRプレートもブラッククローム仕様”
とこだわり抜いて頂いた。
20代前半にしてこのこだわり・・・
なんとも頼もしく。
この位置も絶妙。
”いかにも純正でありそうな”
という雰囲気がすこぶる良い。
触れ合う全ての人に
”この斬新かつ独創的な”
オリジナリティをアピールしたい。
それはそうだろう。
だが、そこを
グッと我慢して
しれっと黙っていたら・・・?
まさかひょっとして
「一切気が付かないのでは?!」
と
やや心配になってくるほどの自然体。
いや・・・
これほどまでの「大幅な変化」に
気が付かない(!)
となれば、
それはもう
”商売に支障をきたす”
レベルの案件となってくるが(苦笑)
ただ、
”本物のGRプレート”
が
”正真正銘のGRモデルに”
こうして奢られているのだ。
そう考えたら
なにか不自然な点などあるのだろうか?
自らを必要以上に”年配者扱い”するのは
本意ではないが、
「これだから若者は面白い!」
と、
一言言わせて頂きたい。
というわけで。
「我こそは」
の筋金入りが集う
社長日記のステージだが、
これはセンセーショナルだったと思う。
「やったーー!!」
と、オーナーがまさに少年のように
喜びを爆発させる姿には思わず感動・・・。
この仕事、本当に素晴らしい。
さらに言えば、
この年齢となって20代の若者と
真剣に話し合って事を進める・・・
本来であれば世代的に言っても
そんなことなかなかあり得ないのだ。
上手く行っても失敗しても。
年の功よろしく
”先回りして口を挟む”
のはなるべく辞めておこう。
なにがあっても
”彼のカーライフ”
なのだから。
END